曲紹介
- HaTa氏のボーカロイドオリジナル曲、20作目。
- イラストは16色氏による。
- オフボーカルはPIAPROにある。
- 「ぼくは人生を愛している。これはいわば告白だ」
トーマス・マン『トーニオ・クレーガー』(作者ブログより)
歌詞
素気ない風が粛々と葉末にすがる雨露をさらう
街の明かりが彳んだ夜の暗がりを静かに摘んでゆく
薄暮に霞む後影 行人織りなす街路の淡彩
古い市門に消えてゆくあなたの背を目で追った
踊るに似たるその歩み隆ときまって甚だ可憐で
宵に急かされ駈け出した さざめく春から逃げるように
この世界に価値はないと馬鹿にして嘆いた声ですら
愛し子をあやすように世界が笑って恕すのだ
そんなことに気づかぬ儘、児戯にも等しい詩を書いた
近づくことを諦めて、側に来て欲しいと呼ぶように
嗚呼、あなたのように生きたなら、僕はこんな化物なんかにならずにいられたのでしょうか
悲涙を湛えぬその目はこの世界をどれほどに美しく映してるのでしょうか
求めた時はもう遅いといつも知るんだ
人生が二度あるならこんな詩なんて書かないさ
愛すべき厭う日々に、ほんのささやかなる復讐を
あの日、あの時、勧めた小説をあなたは読んだのかい?
この痛みが分かち合えたら……なんて思ってしまったんだ
嗚呼、あなたのようになれたなら、これほどにもこんな物語で泣くことはないだろうな
暗くて只々、不快でつまらないと言えてしまうあなたの生き方がしたくて
そんな陳腐な感情こそに焦がれてたんだ
頻々うち煙る雨小径、悲しみが滴りてなお空ろ
化物にせめての枕花 遥けし星霜の後
嗚呼、あなたのように生きたなら、僕はこんな化物なんかにならずにいられたのでしょうか
悲涙を湛えぬその目はこの世界をどれほどに美しく映してるのでしょうか
ずっと世界を嫌ってたこの感情の正体が憧れだと今更、気がついて
慰めなんかじゃなかったこの素晴らしき世界をこんなにも愛してると知ったから
傷つき見下しながらでも歩いてゆくんだ
コメント
- 仕事速いwwこの曲とても好きです‼聞いていて落ち着く… -- 名無し (2016-09-26 20:20:44)
- HaTaさんの曲の中でいちばん好きかもしれない……最高 -- 名無しさん (2016-10-03 18:39:58)
- 好きです -- 名無しさん (2017-01-27 12:33:52)
- ああ、好きだ~!hataさんもっと伸びろー! -- 名無しさん (2017-08-02 09:18:19)
- スルメ曲 -- 名無しさん (2018-01-10 02:05:31)
- 『何もかも憂鬱な夜に』を読んだ後に、ふと思い出して聴いた。心臓を突き破られるかのようだった -- 名無しさん (2018-03-10 16:00:42)
- 「人生が二度あるならこんな詩なんて書かないさ」ここ「うっ」ってなる -- 名無しさん (2024-12-06 07:18:22)
最終更新:2024年12月06日 11:42