曲紹介
波の音の夢を見よう 雨ほどの潤いを
曲名:『或世界消失』(あるせかいしょうしつ)
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小ネタ |
- 或世界シリーズに属する楽曲であり、シリーズの原点。
- 今後、本楽曲の歌詞にある「旧」「終」「凹」「封」「命」「盲」「十」「永」の8文字それぞれを頭文字とする漢字五文字の楽曲が発表されていくと予想されている。現在は旧/終/凹の3文字が発表済(「封」は2025年6月25日に発売される柊マグネタイト氏初のアルバム「旧世界レガシー」に収録予定の新曲として表記がある)。
- 本楽曲で印象的な「波の音の夢を見よう」「雨ほどの潤いを」のフレーズは、本楽曲以降の楽曲にて様々な形で度々引用されており、或世界シリーズに属する楽曲かどうかを判断できる材料のひとつのようにもなっている(一部楽曲は或世界消失のフレーズを含んでいなくても或世界シリーズの曲として扱われている)。
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或世界消失のフレーズが含まれる曲 |
- 旧約汎化街…ラスサビ2回目の「今刻んだ」〜「繰り返した」の裏、アウトロ
- 終焉逃避行…「さあ、峡谷ノ都市へと急ごう!」の裏
- 凹面黙示録…「ああ、「また会えてよかったね」と」〜「何も見えなくなる」の部分を「波の音の夢を見よう」〜「無くせどもないほどに」の要領で歌う
- アンプランド・アポトーシス…「ああ、まだボクの人生は未完成なのに」の裏、「生き返って訊いて待って行って また始まって」の裏
- マーシャル・マキシマイザー…アウトロ
- カノン…アウトロ
- 巫…間奏
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或世界シリーズ
歌詞
波の音の夢を見よう 雨ほどの潤いを
生まれようもう一度 無くせどもないけれど
幸せの夢を見よう 月を報る 位相が号く
生まれようもう一度 無くせどもないほどに
第一章
「また教室に忘れ物をしたのですか。」
「申し訳ございません。」
「仕方ない。取りに戻りなさい。」
鷺沼氷雨は先生に頭を軽く下げ、廊下の方へと足を運んだ。
「きっともう誰も救えない。」
計算上で観測時に観測結果を選びとる射影公準を提唱し、
観測する側とされる側の境界をどこにでも設定できるとした。
?
旧・レイラ 振るう凱旋へ 曰く「現象」
穿つフラクタル 揺らうプラグ
終・ヴァイラ 被覆は依然慰労「共生」
胸に青を 基調と見えよ
凹・経絡系 再生は 如何に「重罪」
恨む黙示録 喰らう聚落
封・エントロピー 遊泳を 暴く「変調」
眩む厳密 位相を制限せよ
命・開花 汚染渋滞へ急ぐ「警鐘」
祝う ≠ 天翔ける UI幽閉 = 救済
十・犀角は 異常か 偽装「正常」
腕に在ろう A.L.L.を
盲・トカマク型 投影を 足掻く「狂騒」
ローファイな 災禍は 機構を構想
永・エンベロープ 怠惰は 身を置く「幻想」
埋まる齷齪と 旗を上げよ
波の音の夢を見よう 雨ほどの潤いを
生まれようもう一度 無くせどもないけれど
幸せの夢を見よう 月を報る 位相が号く
生まれようもう一度 無くせどもないほどに
第二章
どれくらい時間が経ったのだろう。
気がついた時私は何故かひとり教室の中にいて、
窓の淵に手をつき、体を乗り出して外を見ていた。
「この部屋には絶対に入らないでください」
空は赤く燃え上がり、
地表からはサイレンが鳴り響き、
遠くでは次から次へと担架が運び込まれていく様子が窓から見えた。
あの時助けていれば。
「贖え有機体」
「所詮は空」
「阿弥陀籤の辿り着く場所はもう無いのだ」
「まずはPLHL永久機関で得た終末装置を絶って」
「インダストリーな媒体となるがいい」
「だが」
「もしお前がヒトであるならば」
「トロイダル方向へ旧世界レガシーを継承せよ」
ひとりの男が沼の淵を歩いていると雷が落ち、男は死亡し、
遺体は沼に落ちて消えてしまう。
ほぼ同時にもう一つの雷が沼に落ち、
沼の養分と反応して死んだ男と寸分違わぬ構造を持つスワンプマンを
沼の畔に生み出してしまう。
スワンプマンの身体は分子・原子・微粒子レベルまで死んだ男とまったく同一だ。
脳の構造まで同じであるため同じ記憶・同じ知識を持ち、
スワンプマンは何事も起こらなかったかのように歩き出し、沼から遠ざかっていった。
さて、
最初の男とスワンプマンは同一人物だと言えるだろうか
?
ルベーグは 再び共鳴、斉唱。差し詰め、只のコピーだ
「天翔けるフラクタル」は問題外だ
例え 想起した操縦席を解体したとしても 被覆は厳密だろう
ああ そろそろ秒針がソレノイドコイルに遊を経た頃合いだ
閾し また閾し
そして遂に或世界はアルタール最適解を呼び覚まし
エントロピー遊泳延いては MHLH4/7水槽を眺める
彼はこう云った。
『トカマク型に取り自己複製を繰り返せ』
私はただ、そこに在った。
そうだ。確かにあの時、私はヒトであった。
私は医務室の扉に手を掛けた。
少女は仕方がないと肩を落とした後、
何もかも諦めたように清々しく笑い、語りかけた。
nx+Alait'oquz ortx toroid ist Kyc Sun tzicca Luodemó ikw 17nction yd iieutrineee Eequal'oquz i2titer mc/yc"
遠くで鳴り響くサイレンの音。
扉が開く音と共に、突如静寂が訪れた。
目の前は優しく暖かい光に包まれ、時は限り無く遅く、
そして限り無く速く感じられた。
雨は隙間無く脳を満たし、波となり、
すべてを洗い流した。
彼女は静かに目を閉じ、
私はそっと目を開いた。
或世界は消失した。
第?章
「作り物みたいだ」
もしもこれが現実を記述しているとすれば、
「巨視的な観測をする場合には、明確に区別して認識される巨視的な系の諸状態は、
観測がされていてもいなくても区別される」
という“状態見分けの原理”と矛盾する。
私がもう一度空を見上げると、さっきまで無かったはずの「巨大な青い月」が見えた。
そうか、私は✕✕✕✕ではなかったのだ。
すべてを思い出した私は、再び医務室へと向かった。
!
旧・廉価 狂う配線下 曰く「現象」
唸る形態 騒ぐ矮小
終・間気流は 塞ぐ音像裂開「共生」
胸に青を 犠牲と捉えよ
凹・生態系 改善は 如何に「重罪」
笑うテクタイト 鋏む呪縛
封・ネゲントロピー 修正を 阻む「変調」
暗む現実 位相を解放せよ
命・凱歌 墓前縦隊へ 看取る「警鐘」
故に羽ばたける Queue-PSY 重元素材
十・外核は 異常か 偽造「正常」
脳に在ろう N.L.L.を
盲・ヘリカル型 投影 思惑「狂騒」
ハイファイな 罪科は 希望の工場
永・高周波 グレイ重星 巻く「幻想」
結わく 漁火の 旗を上げよ
波の音の夢を見よう 雨ほどの潤いを
生まれようもう一度 無くせどもないけれど
幸せの夢を見よう 月を報る 位相が号く
生まれようもう一度 無くせどもないほどに
波の音の夢を見よう 雨ほどの潤いを
生まれようもう一度 無くせどもないけれど
幸せの夢を見よう 月を報る 位相が号く
生まれようもう一度 無くせどもないほどに
私はただ、そこに在った。
私がもう一度空を見上げると、さっきまで無かったはずの「巨大な青い月」が見えた。
或世界は消失した。
関連動画
コメント
- これで処女作なのか……圧倒されたわ。 -- 名無しさん (2020-09-08 23:24:27)
- 何度も聴いても「3時のお茶会」にしか聞こえない -- 名無しさん (2020-10-12 15:33:26)
- 無限に聞けるこれ1時間ぶっ通しで聞いてたいつの間にか。もっと聞ける -- 名無し (2020-12-06 02:50:48)
- 歌詞の「旧・〜」とか「終・〜」がマグネタイトさんの或世界消失以後の曲名の最初の文字になってる…? -- かき氷 (2021-02-12 19:14:26)
- 大好き -- べ? (2021-12-09 12:56:40)
- ディレイラマが知ってる曲の中で一番効果的に使われている -- 名無しさん (2022-08-02 11:44:45)
- 3時か5時間に聞こえるけど、みんなはどう聞こえる? -- 名無しさん (2023-05-12 14:21:19)
- 波の音ねの夢を見よう 雨ほどの潤いを 生まれようもう一度 無くせどもないけれど -- 名無名無名無名無名無名無名無名無さんさんさんさんさんさんさんさん (2025-02-01 19:27:18)
- ささる -- 名無しさん (2025-02-13 16:24:43)
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最終更新:2025年04月20日 13:23