曲紹介
歌詞
一等星が消えかけて、
「順番だ、」と僕は。
ゆっくり席を立った、痕を、
振り向かないで。
一等星が消えかけて、
「順番だ、」と僕は。
ゆっくり席を立った、痕を、
振り向かないで。
橙色が遠いコンクリートに沈むころ、
私達は、そうして昔の話をしよう。
貴方はきっと、笑うでしょう。
「まだ、そんなのではないよ。」と。
空に、猫が鳴いていた。
投げた石はとても綺麗で、
瞬きに沈んでいくそれを、
私は羨ましく思って、
跡形を残さずに飛び立つことを、
ただ、ひたすらに。
ただひたすらに私は。
祈るのでありました。
誰も泣かないように。
誰も悲しくならないように。
私はここでいつまでも、
じっと、
待つことにしたのでした。
それはとても楽しいお話で、
深い夜を待ち望む子どものように、
私達はいつまでも、
何を喋っていたのでしょうか。
けれど、
もう。
思い出せないね。
一等星が消えかけて、
「順番だ、」と僕は。
ゆっくり席を立った、痕を、
振り向かないで。
一等星がじきに
消えようとしているのを
見て、
「全部順番なんだ、」
と僕はそう言って、
ゆっくり席を立ったその痕を、
もう振り向かないでいようと
決めたんだ。
「順番だ、」
と僕は言うけれど、
時間だってもう
ないものだから、
せめて背景を白く埋めて、
僕は。
大変な砂の城を、
積み上げていたのです。
ゆっくり席を発った人間は、
「この先にはきっと、
とても良い景色が
待っているだろう」と、
言い聞かせるばかりで。
その右目は、
いつか腐ってしまって
いたようで、
僕は、
振り向かないでいよう
と決めたんだ。
振り向かないでいよう
と。
コメント
- 泣ける -- 名無しさん (2021-08-27 12:33:46)
最終更新:2023年12月12日 16:47