「食欲」静と衝動の二構成による連作。

しょくよくせいとしょうどうのにこうせいによるれんさく【登録タグ:2017年 Haniwa VOCALOID VOICEROID 初音ミク 結月ゆかり
作詞:Haniwa
作曲:Haniwa
編曲:Haniwa
唄:初音ミク・結月ゆかり

曲紹介

  • Haniwa氏の32作目。

歌詞

一等星が消えかけて、
「順番だ、」と僕は。
ゆっくり席を立った、痕を、
振り向かないで。

一等星が消えかけて、
「順番だ、」と僕は。
ゆっくり席を立った、痕を、
振り向かないで。

橙色が遠いコンクリートに沈むころ、
私達は、そうして昔の話をしよう。
貴方はきっと、笑うでしょう。
「まだ、そんなのではないよ。」と。
空に、猫が鳴いていた。
投げた石はとても綺麗で、
瞬きに沈んでいくそれを、
私は羨ましく思って、
跡形を残さずに飛び立つことを、
ただ、ひたすらに。
ただひたすらに私は。
祈るのでありました。

誰も泣かないように。
誰も悲しくならないように。
私はここでいつまでも、
じっと、
待つことにしたのでした。
それはとても楽しいお話で、
深い夜を待ち望む子どものように、
私達はいつまでも、
何を喋っていたのでしょうか。
けれど、
もう。
思い出せないね。

一等星が消えかけて、
「順番だ、」と僕は。
ゆっくり席を立った、痕を、
振り向かないで。

一等星がじきに
消えようとしているのを
見て、
「全部順番なんだ、」
と僕はそう言って、
ゆっくり席を立ったその痕を、
もう振り向かないでいようと
決めたんだ。

「順番だ、」
と僕は言うけれど、
時間だってもう
ないものだから、
せめて背景を白く埋めて、
僕は。
大変な砂の城を、
積み上げていたのです。

ゆっくり席を発った人間は、
「この先にはきっと、
 とても良い景色が
 待っているだろう」と、
言い聞かせるばかりで。
その右目は、
いつか腐ってしまって
いたようで、
僕は、

振り向かないでいよう
と決めたんだ。
振り向かないでいよう
と。


コメント

  • 泣ける -- 名無しさん (2021-08-27 12:33:46)
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最終更新:2023年12月12日 16:47