曲紹介
POEMLOID投稿祭参加作品です。
曲名:『雨和』(うわ)
歌詞
雨和
空には高さがないらしい。
白い空は透明を生む、つい先日知ったことだ。
昨日は空が青かった。
でも、どこからともなく現れる
あれは雨というらしい。
閑話休題
ある寒い朝、白い雨が降っている。
雨だったものは柔らかく人肌を刺すようにちくちくと指を腫らす。
雨和の空に語りかける声たち
内側から静けさの、
飽和を追い出すことができずに
たまらず目を閉じた。
ある日
遠くに黒い塊がいる。
風に乗ってこちらへ向かってくる。
外は一枚暗くなったようで
いつもより手元が見えない。
私は、空を全然知らなかった。
なぜだろう、私より空の方が明るいのだ。
空は雄弁だった。
私が思うよりずっと、雄弁だったのだ。
コメント
最終更新:2023年12月12日 20:51