曲紹介
歌詞
黒い木の下を、手を引かれながら歩いた
他人になった彼との朧気な記憶。
担当の人の話では、いま彼はひたすら無心に
安いスケッチノートに
何か描いてるらしい。
「何描いてるの?」って、僕は彼に尋ねた。
施設近くの公園、真昼を少し過ぎたベンチ。
覗き込もうと身を屈めたら
とっさに彼は僕の手を叩いた。
僕も怒って、彼の袖を引っ張った。
それでも彼の腕は止まらなかった。
何も言わず、激しい攻防戦は続いた。
嘘なんてない、いつもあなたは
確かに僕に夢をくれたんだ。
忘れたのかい?思いだして。
描き殴るその手をすぐ止めてよ。
老けた笑顔も、永い記憶も、
それは無になり全て消えるのか?
もうあんたなど死んでも良いと、
腕を押さえノートを払い退けた。
黒い木の絵。
もう少し一緒に行こう。
コメント
- 切ない…聞く度に切ない… -- ナナッシー (2010-02-23 20:27:12)
最終更新:2023年12月11日 20:53