その5
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homuhomu_tabetai
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《続きましては本日のメインイベント! 新ほむほむの試食会を始めたいと思いまーす!》
観客たち「わあああぁぁぁーーー!!!」
万雷の拍手が鳴り響くと共に、観客席の下部から、即席の階段が展開されていく。
ほむほむs「ホ……?」
ほむほむたちが周囲を見回せば、既に階段を駆け下り、幾重もの靴音を響かせ、土煙をあげて迫り来る巨大な人間(かいぶつ)たち。
コロシホムは円形であり、周囲から押し寄せてこられれば、当然逃げ場などどこにもない。
観客23「やったぜ! 一番乗りだ!」ヒョイッ
ほむほむ70「ホムァァッ!?」
観客51「俺もゲット!」
ほむほむ42「ホァァ!?」
観客37「よっしゃ! いっただきぃ!」
ほむほむ21「ホビャァァァ!?」
その勢いのままやってきた観客たちに、次々と捕まっていくほむほむたち。
そして、試食会という名前の通りであるならば、捕獲の次に待っているのは、当然――
観客93「うし! いただきまーす!」ハムッ
ほむほむ133「ホヒャ!? ……ホビャァァァァァアアアア!!!!!」グチュッ ブチャッ
観客45「俺も食う!」ヒョイパクッ
ほむほむ231「ホギャッ!? ホギヒィィィィィーーーーー!!!」グチャリグチャリ
観客117「俺も俺も!」ムシャッ
ほむほむ105「ホビャビャァァァァアアアアア!!!!!」ブチュッ
親ほむ「ホ……ホムホム?」ドウナッテルノ……?
目の前で、仲間が、友達が、殺到する人間たちに捕まり、無造作に次々と食べられ、その胃袋に収まっていく……
ほむほむ11「ホギャァァァアアアアアアアアアアア!!!」
めがほむ8「ホッビャアァァァギヒィィィィイィィ!!!」
ほむほむ5「ホンギャァァァァァァァアアアア!!!!」
仔ほむ10「ホミャァァァァァァアアアアア!!!!!」
ほむほむ7「マドカァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」
観客3「お、まどまど見っけ」ヒョイパクッ
まどまど4「マッ……マギィィィィィイイイイイ!!!!」
観客たち「まだまだいるぞ! どんどん食え食えッ!」
ほむほむs「ホビャァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
親ほむ「……ホムホ」コレハ、ユメ……?
勿論迫り来る現実は、そんな逃避など許さない。
観客82「お、決闘の時の妊白まどじゃん」ヒョイッ
白まど「」
観客14「仔ほむはさすがにちっさいなー。ま、いいか」ヒョイッ
仔ほむ1「ホミャァァァ!!!」
親ほむ「マドカァァァァァァ!!!! ホムァァァァアアアア!!!!」マドマドォォォォォ!! コドモォォォォォ!!!
観客82「おお、うんめえ! 死んでてもさすが白まどだ! 中の仔もやわらけえ!」グチャッ クチャクチャ
白まど「」
仔ほむ1「ホミヒィ!! ホミ゙ャ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」ブチュッ
観客14「ちっと物足りないけど、これはこれでいいな」クチャクチャ
親ほむ「ホ、ホムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーー!!!!!!」ポロポロ
知久「どうだい? 楽しんでもらえてるかな?」
聞き覚えのある声に、半ば反射的に見上げると、そこには以前見た柔和な顔の男。
そして、番の死を決定付けた、憎んでも憎みきれない声の主でもあった。
見れば、いつの間にか周囲は静まり返っており、知久の通ってきた道筋を表すように、彼の背後は無人である。
観客が当たり前のように道を譲る相手――このイベントの中心人物であろうことは想像に難くない。
親ほむにとってはそんなことはもうどうでもよかった。
一刻も早くこの地獄から逃げ出さなければいけない。残された仔どもだけでも守り抜かなければいけない。
仔りぼほむを連れ、ここ数日で鍛え上げた足で必死に走る。ただひとつの通路に向かって。
親ほむ「ホムッ! ホッ! ホッ!」
もちろんそれを見逃す知久ではない。
というか、ほむ種の足の短さでは、逃す方が難しかったのである。
知久「はい、捕まえた」ヒョイヒョイッ
親ほむ「ホムゥゥゥゥゥッ!!!」ハナセェェェェ!
仔りぼほむ「ホミャァァァァァァッ!!!」ジタバタ
知久「そんなに不満かい? 君たちが今日の主役だっていうのに」
親ほむ「ホムッ! ホムァァァァッ!?」ドウシテナノ!?
決闘に勝ったら逃がしてくれるって言ったのにどうして!?
言い募る親ほむに、知久は呆れたように言い放つ。
知久「逃がす? そんなことを言った覚えはないよ。負けたら潰すとは言ったけどね。まぁ、勝っても負けても行き先は同じだったってだけさ」
親ほむ「ホ、ホムゥ……」ソンナ……
知久「そもそも、決闘自体がただの余興に過ぎないんだよ。メインはこの通り、試食会さ。君たち試作品の味を知らしめるためのね」
なんでもないことのように言い捨て、知久は続ける。
知久「最近は食用ほむほむの需要も増えてきてね。すじや硬めの肉が良いって人も多いのさ。そのために毎日運動して筋肉を蓄えてもらったわけなんだ」
観客「そうしてできあがったのがお前ららしいぜ。まったく知久さんはいつもながら良い仕事をしますぜ!」
知久「毎度ほむ種の適応能力には驚かされるよ。すじ肉だけに、その筋の人も大満足ってね。ハハッ(裏声)」
親ほむ「ホアァァァァ……」ヒドイヨ……
知久「さて、お喋りはここまでだ。折角の試作品、僕も頂くとするよ」
言って、大きく開いた口に、仔りぼほむを放り込む。
親ほむ「ホムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!」ダメェェェェェェェェェッ!!!
仔りぼほむ「ホミャミャミャァ!! ミ゙ャヒィ! ホミ゙ャ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」レロレロ ブチャッ グチュゥ
親ほむ「ホビャァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアア!!!!!!!」ポロポロ
無惨にも知久自慢の白い歯に挟まれ、咀嚼されていく仔りぼほむ――だが、知久は眉をひそめた。
知久「これは――この仔を溺愛して、あまり運動をさせなかったね? いけないお母さんだ。これではせっかくの食感がわからないじゃないか……」
親ほむ「ホ……ホ……」ポロポロ
知久「仕方がないから、もう一匹味わうことにするよ。歯ごたえを楽しみながら、じっくりとね」
茫然自失の体の親ほむを、つい先ほど口にした実の仔と同じように、適当に口腔内に放り込む知久。
知久「次も、ほむほむに生まれ変わっておいで。また、美味しく食べてあげるからね」
ホビャァァァァァァァァ!!!!! ホビャァァァァァァァァァアアアアアアアア!!!!!!!
『コロシホム』おわり