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高瀬舟

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作者:LZHR1yzL0

176 名前:高瀬舟[sage] 投稿日:2012/07/23(月) 18:34:41.06 ID:LZHR1yzL0


男「あまりにもほむほむがバカなので、本を読ませて頭を良くしようと思う。
  まあ親ほむを教育すれば子供たちにも伝わるだろ。

  第一弾はこれだ。森鴎外の『高瀬舟』!」

親ほむ「ホムン?」ナニソレ

男「医者でもあった小説家の森鴎外が書いた名作でな。
  死にかけの弟の介錯をしてやった兄が、『人殺し』として流刑にあうって話だ。
  昔は安楽死っていう概念がなかったからな、どんな理由であろうと殺しは殺し、罪は罪ってわけ」

親ほむ「ホミュゥ…」ムツカシイ

男「つまり、どうしても助からない! このままじゃ苦しんで死ぬ~、って家族を、自分が辛い思いをしても殺すことで楽にしてやれるってこと」

親ほむ「ホムン!!」ナルホド!

男「よし、高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟である…」



~翌日~

男「ほむまど一家よ、庭で遊んでこ~い」

親ほむ「ホムッホー!」ヤッター!
親まど「マドマドー♪」オソトオソトー♪

仔ほむ「ホミューン♪」キョウハ ハレダネ♪
仔まど「ミャロー♪」ヨカッタネ♪

仔まど「マリョッ…」アッ ソウイエバ オベントワスレタ…
仔ほむ「マロカァー」オネエチャンガ トッテクルネ (クルッ)


男「真夏日だなー。蚊が入るのイヤだし、散歩終わるまで窓しめとこ」ガラガラピシャッ

仔ほむ「ホミャッ…!!?」

プチッ

男「あっ」


親ほむ「ホビャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」コホムチャーーーーーン!!!
親まど「アンマリダヨォォォォォォォーーーーーー!!!!」ナンデコンナーーーーーーッ!!!!

仔まど「ホミュラチャアアアアアーーーーーーーーーッッ!!???」オネエチャーーーーーーンッ!!?
仔ほむ「ホビャ…ホミャァ…」オカアタン…タシュケテ…

男「うわぁ、どうしよう下半身ぐっちゃぐちゃでちぎれかけてますやん…

  って冷静に観察してる場合じゃない! 救急箱取ってこなきゃ」バタバタ


親ほむ「ホミャッホミャアアア!!?」コホムチャン シッカリシテ!
親まど「マドマドォ、ホムラチャーン!」ゴシュジンサマガ ナオシテクレルカラネ!
仔まど「ホミュ…ホミュラチャ…」グスグス オネエチャンガンバッテ

仔ほむ「ホ…ホマァ…マロカァ…」モウ…ダメ…イタイヨォ

親ほむ「ホム…」ソウイエバ…キノウ ゴシュジンサマガ…

男『どうしても助からない!このままじゃ苦しんで死ぬ~、って家族を、自分が辛い思いをしても殺すことで楽にしてやれる』

親ほむ「ホムッ、モウダレニモタヨラナイ…!」ツライケド、ワタシガヤラナキャ…!
親ほむ「ホムホム、ホムゥ」コホムチャン、アイシテルヨ (コホムダキアゲ)

仔ほむ「ホミャァ…」オカアサ…イタイヨ…

親まど「マ、マドマド…?」ド、ドウシタノホムホム…?

親ほむ「…ッ ホムァアアアア!」ゴメンネエエエエ! ガブッ ブチィッ

仔ほむ「ホギェッ!!?」クビモト クイチギラレ

親まど「ホムラチャーーーーーーーーーー!!!!??」ホムホムナニシテルノー!!!!??

仔まど「ミャヂョーーーーー!!???」オカアシャンーーーーー!!??

仔/ほ/む「」マミリカケ カハンシンチギレカケ



男「よっしゃー救急箱あった! なんとか見つけた! 治療してやるぞ仔ほm…

  ってオエエエエ!!? オマエ何やっちゃってんの!? 口に血ついてるし犯人はお前か親ほむ!!」

親ほむ「ホミャッ!?…ホ、ホムゥ…」エッ!?…ダ、ダッテゴシュジンサマガ…

男「あーあーあーよりにもよって首食いちぎっちゃってまぁ…
  さっきの状態だったら消毒して一家で舐めてやれば綺麗に治ったのに…」

親ほむ「ホムゥッ!? ホ、ホマァ…」ウソッ!? ジャ、ジャアワタシハ…

男「いつも餌十分にやってるのになんで食っちゃうかなぁ…育児ストレスか?」ショボーン イッカダキアゲ

親ほむ「ホミャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!! ホミャ、ホビャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」ハッキョウ

親まど「」ボウゼンジシツ

仔まど「ガチガチガクガクブルブル…」オカアシャンガ オカシクナッチャッタ…



~inほむゲージ ほむ視点~

親ほむ「ホッ……」ハッ……

親ほむはゲージの中で正気を取り戻した。
ふと窓の方をみると、カーテンが掛かっている。もう暗くなったのだろう。

窓…ま、まど! まどぁあああああああああああああああああああああああ

脳裏に浮かぶわが子の姿。
重いガラス戸に挟まれた腹部は潰れ、一緒に巻き込まれた両足はあらぬ方向を向いていた。
自分が抱き上げると痛みに泣きながらも必死にその両手を伸ばし、しがみついてきた。



その子を私は、私は、



――――ッ!!!――!!―――――~~~ッ!!

声にならない声で泣き叫ぶ。なんてことをしてしまったんだろう。
気が動転していたとはいえ、ご主人様に言われずとも、あれほどの怪我でもちゃんと舐めてやればじきに治るであろうことはわかっていた。
なのに、咄嗟に取ってしまった行動はあれだ。急所である首を食いちぎり止めを刺してしまった。
真っ白な頭の中に最初に浮かんだのが、ご主人様に教わったアンラクシだったのだ。
アンラクシなんて知らなければ、いや、ご主人様は悪くない。全て私が悪いんだ。

呆然としていると、背後で物音がして、振り返る。

親まど「…………」

仔まど「マリョ…」オカアシャン…

そこにいたのは何も言わずこちらを見つめる親まどと、涙目で自分を呼ぶ仔まど。

そうだ。私にはまだ、伴侶であるまどまどと、今や一人娘となった仔まどがいる。
今回の仔ほむのことは本当に悲しい。でも悲しんでばかりはいられない。
私の行動の理由をちゃんと話して、謝ろう。そしてもう一度やりなおそう、三人で。

そう決意を固め、ぎこちない笑顔を浮かべて二人のほうに向かおうと、した。

親まど「…………ッ!!!!」ブンッ

親ほむ「ホブァッ!!」ゴシャッ

一瞬何が起こったのかわからなかった。
クロスカウンターの形で親まどの拳が親ほむの顔に突き刺さったのだ。
同じ被ほ食種とはいえ、親まどのほうが親ほむよりも力は強い。
親ほむはあっさりと殴り飛ばされた。

親ほむ「ホブァ…ホバア…?」ドウジベ…ナンベ…?

歯が数本おられ、口の中もズタズタになった親ほむが舌っ足らずに問うが、親まどは答えない。
親ほむに馬乗りになると、顔の原型を留めなくなるまで殴った。

親ほむ「ホギャッ!…ホブァッ!!…ボボグォッ…!…」ガンッ!ゴンッ!グチャッ!!


親ほむ「ホヒュー…ホヒュー…」

しばらくすると親ほむの顔は口も利けないほど腫れ上がった。
顔のありとあらゆるところからありとあらゆる体液をまき散らしている親ほむを侮蔑の眼差しで見遣ると、一転、親まどは微笑んだ。

親ほむ「……ホヒュッ…」(マドマド…モウユルシテクレルノ…?)

親まどが自分をここまで殴打する理由ははっきりとはわからない。
しかしおそらく、親ほむが仔ほむを結果的に殺してしまったことに対する怒りや悲しみをぶつけられたのだろうと親ほむは思った。
それなら気が済むまで殴ってくれればいい。それでまどまどが楽になるなら――

献身的ではあるが、どこか楽観的な親ほむの考えを打ち砕いたのは、右腕の激痛だった。

親ほむ「ボバアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!???」

叫ぶと顔が痛むが、叫ばずには耐えられない痛みだった。

どうして!? なんで!?

右腕には親まどが噛み付いていた。
そしてそのまま……噛みちぎる。

ブチュゴリィッ

親ほむ「―――――~~~~~ッ!!!」ビクンビクンビクンッ

親まど「バキン、ゴリゴリュ、グチャッ、ニチャニチャ…ゴクン」ニコニコ

噛みちぎった右腕を笑顔で咀嚼し、美味しそうに飲み込む番の姿に、飼いほむとして生命の危機に晒されることのなかった親ほむはこれ以上ない恐怖を覚えた。

最早声も出すことが出来ず、子供のように泣きじゃくり怯える親ほむに、真っ赤な口元で微笑むと、親まどはそのまま左腕に噛み付いた。
今度は一気に噛みちぎることなく、指先から順に、恵方巻きのように食べてゆく。
二の腕の中ほどまで食べ進めたところで、口を離す。

しかし、腕を食べるのを途中でやめたからといって、親ほむには前向きに考えることは出来なかった。
腕が終わったなら、次は。最後は。



――――――――――



男「それにしても仔ほむは災難だったなぁ…俺ももっと気をつけなきゃ。
  墓は明日作ろうかとも思ったんだが、ひどい見た目になっちゃってるし、かといってエンバーミングは難しいし、ほむたちのフラバも怖いから先に作ってきちゃった。
  まあ明日事情を話して一緒に墓参りに行けば大丈夫だろうとは思うけど…」

男「…今日は疲れたし寝よう。おーいほむまどー、もうそろそろ電気消すぞー」

飼いほむを手に入れてから頑張ってしつけた、日課のおやすみなさいの挨拶。
しかし、ゲージからはおやすみなさいどころか何も聞こえない。

不信に思って男がゲージの中を覗き込むと、そこにいたのは、


まどまど「ウェヒヒ♪ ウェヒヒヒヒヒホムラチャーン」ウフフ、コホムチャン カワイイ ヘラヘラ

仔まどまど「ミャロロォオオオ♪ ウェヒ、ホミュラチャー♪」オネエチャン ヨカッタネ ケラケラ

ほむほむ「ホ…ホ………」ムシノイキ


四肢を短く喰いちぎられ、まるで仔ほむのような身体のサイズになった親ほむと、それを仔ほむと呼んで涎をまき散らしながら笑顔を向ける親まどと仔ほむだった。



男「……明日、みんな埋めてくるか」

(おわり)




感想

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  • 高瀬舟を理解できるって(仮に子供向けに優しく書かれた者でも)頭いいな
    しかし、まだ生きているまどまど達は明日は埋められるか
    お上(人間)がすることに間違いはないから別にいいけど(これは別作品か)
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