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homuhomu_tabetai

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作者:lfVYrrFLo

719 名前:巣[sage saga] 投稿日:2012/08/01(水) 16:16:09.79 ID:lfVYrrFLo


──ある日の朝──

「ホム…」トコトコ トコトコ…

……ん?

「…ムムゥ」テクテク テクテク…

ほむほむが庭に入ってきた。

「ホムッ」…

庭の真ん中で立ち止まった。

「ホムムッ」カリカリ ホリホリ

穴を掘り出した。

「ホムホム」ホリホリ ホリホリ ホリホリ ホリホリ

まさか、そこに巣穴でも作る気か?

「ホムムッ…」カリカリ ホリホリ カリカリ ホリホリ

「おーい。ほむほむ」

「ホムッ?」ピクッ

「そこはやめとけ」

「ホムムッ?」

「そこに住んだら、たぶん踏まれるぞ」

「ホビィ!?」

「そこは通り道だし、たまに駐車場にも使う」

「ホムム…」…

「ミンチになりたくないだろ?」

「ホビャッ!?」コクコク

「悪いけど、他の場所にしろ」

「ホム」コクコク

ほむほむは素直に頷いた。

どうやら、物分かりはいいやつみたいだ。

「ホムゥ…」テクテク テクテク テクテク テクテク

よし。新しい場所を探してるな。

「ホムッ」…

ん? 立ち止まったみたいだが……

「ムゥ…」ホリホリ ホリホリ ホリホリ ホリホリ

そこもダメだな。

「ホムムッ」ホリホリ ホリホリ ホリホリ ホリホリ

「おい。やめとけ」

「ホムッ?」ピクッ

「雨が降ったら溺れるぞ。家の中で」

「ホビャッ?」

「ほら、これ見ろ。これは雨どい。これ水の通り道」

「ホムムゥ…」

「お前のいる場所は、雨が降ったら川の底だぞ」

「ホッ!? ホビャビャ!!!」ガーン

「お前。泳げるのか?」

「ホムムムッ」ブンブン…

「水死が確定」

「ホビャーッ!」ブンブン ブンブン

「分かったら、別の場所探せ」

「ホムッ ホムホムッ」コクコク ペコペコ

頭を下げてる。感謝されてるみたいだ。

「じゃあ、次はちゃんと安全な場所探せよ」

「ホムッ」コクコク

……今一つ頼りないな。

「ムムゥ…」テクテク テクテク テクテク テクテク

さてと。次は?

「ホムゥ」テクテク テクテク キョロキョロ テクテク

一応は、何か考えてるみたいだな。

「ホムッ」…

……ん?

「ホムムッ」カリカリ カリカリ カリカリ カリカリ

……おいおい……

「ムムゥーッ」カリカリ カリカリ カリカリ カリカリ

……アホか?

「ムムムウウーッ!」カリカリ カリカリ カリカリ カリカリ カリカリ カリカリ

……うん。アホだな。

「…ホムッ?」ペシペシ ペシペシ ツンツン ペシペシ

「ようやく気がついたか。固いだろ? そこの地面」

「ホムムッ?」キョトン

「これはコンクリートだ。俺でも素手で穴なんて掘れない場所だ」

「ホッ…ホヒャ?」

「諦めろ」

「…ホッ…ホムゥ」コクリ…

大丈夫か? こいつ……

…………………………
………………

「ホムゥ…」テクテク テクテク テクテク テクテク

「おいおい。だからソコはなぁ……」

…………………………
………………



──夕方──

「ホッ…ホムゥ…」グッタリ…

……やっぱり大丈夫じゃなかった。

「ホヒィ…」シクシク…

いくらほむほむとは言え、ちょっとアホすぎる。

野良で生きる能力は無さそうだし、おそらく捨てられた飼いほむか、逃げ出した食用か餌用のほむほむだな。

「ムゥ…」ホリホリ ホリホリ

……まだやるか。根性はあるのか?

「ホムムッ…」ホリホリ ホリホリ…

……負けたよ……。俺の負けだ。

「おーい。アホむほむ」

「ホムッ?」

「とりあえず、今夜はこれで寝ろ」

「ホッ…ホムム?」キョトン…

玄関の横に、ティッシュの空き箱を置いてやった。

確か友人が、これを巣箱にしてほむほむを飼育してたから。

「ホムッ!? ホムホムッ♪」ニコニコ

どうやら気に入ったみたいだ。

ただの紙の箱だけど、台風でも来なけりゃしばらくは持つだろう。

「じゃあな」

「ホムムッ」ペコペコ

性格はいいみたいだし、庭に住まれた所で別に困りもしない。

逆に、いい暇潰しの玩具にでもなってくれるかも知れない。

その程度の気持ちだった。

…………………………
………………
……



──夜──

ホムー ホムホムー ホムー ホムム ホムー

……何だ? 騒がしいな?

ホムムー ホムゥー

玄関の前でほむほむが騒いでるみたいだ。

何かあったか?

ガララララ……

玄関のドアを開けた。

「ホムッ♪」ピョコッ

「何の用だ? 餌までは面倒見ないぞ?」

「ホムム」ニコニコ

「……どうした?」

「ホムッ♪」ススッ

「……んっ? へぇ。俺にくれるのか?」

「ホムゥ///」ニッコリ

「ありがとうな」

「ホムムン♪」

ほむほむは、俺に四葉のクローバーをプレゼントしてくれた。

感謝の気持ちなのか、家賃のつもりなのか……

おそらく前だな。アホなコイツに家賃の概念があるとは思えない。

「ホムッ」ペコリ ニッコリ トテテテテ ヨジヨジ ヨジヨジ モソモソ モソモソ…

ほむほむは俺に一礼してからニッコリ笑って、

ティッシュの空き箱……。自分の巣箱に帰って行った。

「……もっとマシなの用意してやるか」

倉庫に古い鳥の巣箱があった気がする。

明日にでも探してみるかな。

ちょっと可愛く見えてきたし……

…………………………
………………



──翌日──

朝になった。

俺の記憶していた通り、倉庫には古い鳥の巣箱が眠っていた。

薄汚れていたので、庭の水道で丸洗いしてから使う事にしよう。

そう考えて、俺は汚れた巣箱を抱えて玄関のドアを開けた。

しかし、そこにはもう、巣箱の新しい住人はいなかった。


そこにあったのは一枚の真っ黒な鳥の羽と、

入り口を大きく破られて、逆さになって転がっていた、

あのティッシュの空き箱……






感想

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  • このほむほむは可愛いんだけどね
  • ほむほむなんざ虐待されて当然なのにここまで間抜けで純粋だと手は出せないな
  • せっかく道がひらけても、幸運のチャンスに恵まれないほむほむ。
    そこがイイ。
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