孤独のほ食2
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作者:DgJYoB8Y0
835 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage] 投稿日:2012/08/03(金) 13:05:25.13 ID:DgJYoB8Y0
暑い…。昼の暑さがまだまだ残っているようだ。
こういう時はさっぱりと…、といきたい所だが夏バテにならないようにガッツリとしたものの方が良いかもしれないな…。
さて何を食うかな?
牛丼? 違うな…。
カレーライス…、これも違う。
どれもこれもピンと来ないな…。俺は今何が食いたいんだ…。
頭にメニューを浮かべては消えていく。俺が今食いたいもの…。
歩きながら思案していると一軒の店が目に付いた。ここは…。
『 ほ む 種 中 華 料 理 店 』
中華か…。よし今日はここにしよう。俺はそう決めると店の扉を開いた。
席に案内される。ん、何だこの店は? 中華料理屋なのにテーブルに鉄板がある。まるでお好み焼き屋じゃないか…。
店員「お決まりですカ?」
私はこの鉄板の事を店の人に聞いてみた。
店員「あー、その鉄板は餃子用でス。要望でお客様自身に焼いて貰っていまス。」
客が餃子を焼く? 随分代わった店だな。それに客の要望って…。だが少し興味があるな。
私は餃子と坦々麺を注文した。
店員「お待たせしましター」
餃子が先に運ばれてきた。まだ焼いていないから来るのが早いな…。おっとこれは、
【ほむ餃子】 見た目は普通の餃子。しかし中に入っている具は…。
ホムーホムー… ホミュホミュ… マドマド… ホミュラチャーン… モゾモゾ
成程、客が自分で焼きたがる訳だ。厨房で焼いたんじゃ折角のアレが聞こえないからな…。しかし餃子がモゾモゾ動いてるのって何か不気味だな。
…それじゃあ早速焼くとするか。
油を引いて鉄板を熱する。…そろそろいいかな。ほど良く熱したのを確認してから餃子を並べていく。
「…? ホ、ホ、ホビャアアアアァァァーーーーーーーーーー!!!」「ミャ、ミャドカァアアアアーーーーーーーーーー!!?」「マギャギィイイーーーーーーーーーー!!!」「ミャドォオオオーーーーーーーーーー!!!」
おぉ、これこれ。やっぱりこれを聞かないとな…。まずは底を焼いて…。
次はお湯だ。お湯を入れてから蓋をしてしばし蒸し焼きにする、と…。
「ホギャアアアアァァァーーーーーーーーーー!!!!」「ホミュギェエエエエエーーーーーーーーーー!!!」「ホ゛ム゛ラ゛チ゛ャ゛ア゛ア゛ア゛ン゛ーーーーーーーーーー!!!」「ミャギィエエエエーーーーーーーーーー!!!」
…そろそろいいかな。
蓋を取って水気を完全に飛ばす。そして油を少し流して焼けば…完成だ。
「ホ…ホビャビャ…」「コ…コジャナ…イ…」「コンナ…ノッ…テナ…イ…」「ミャ…ガ…」
うん、ちゃんと生きているな。では頂くとするかな…。
「いただきます。」
パリッ 「ホビュッ」
…うん、美味い。餃子の皮がパリパリッとしていているのに、中のほむほむは噛んだ瞬間にジューシーな肉汁の旨みが流れ出てくる。我ながら焼き加減もバッチリだ。
この店のタレも実に合う。よーし次だ、次。
パリッ 「ミ゛ャ゛ッ」
今度は仔まどか…。ほむほむとは違う若干甘みを帯びた肉と、にんにくやニラの風味が絶妙に合うじゃないか。これはご飯が欲しくなる…。
「すいません、ご飯下さい。」
餃子にタレをつけてから熱々のご飯の上に乗せてから…かっ込む。
うん、うん、うん。やっぱり餃子とご飯の相性は抜群だ。それにタレのついたご飯もイケるんだよな…。
それにしてもこの餃子、食べてみるまでは中に何が入っているかわからないな…。こういうのも宝くじみたいでワクワクさせてくれる。おっ、これはめがほむか…。
「カニャメッ」
パリッ、がつがつがつ、モグモグ…、止まらないな。これがあれば夏バテなんて無縁だ。これで正解だったな。
店員「お待たせしましター、坦々麺でース。」
おっと、こいつがいたんだった。餃子に夢中になってすっかり忘れてしまっていた。
【坦々麺】濃厚なピリ辛が夏にピッタリ。この店では普通のひき肉でなく他の肉が…。
赤い。スープが赤い。これは辛そうだ…。
とりあえず麺から食べてみるか…。
ズズッ、ズズズズズッ、
……! 辛い。この辛さは豆板醤だけじゃないな、…あんあんベーストも含まれているのか、これは辛い。今にも体が燃え上がりそうだ…!
なのに箸が止まらない。むしろ食欲が増してきている気がする…。これはやみつきになりそうだ。
ん?これは…、
「ホビャビャビャビャ…!!」
やっぱりほむほむだ。四肢が切断されて達磨状態だ。激辛スープが染みて痛そうだな…。
それにしても坦々麺の具にほむほむを使うのは珍しいな。普通は挽肉だけなんだが…。おっと、これは…?
…成程、挽肉かと思ったらこれはほむほむの手足か…。それがこんもりと盛られている。この達磨ほむほむの手足だな…。
本体もおまけに付けてくれるなんて気前がいいじゃないか。では頂くかな。
「?! ホビャーーー!! ホギャーーー!! ホギッ」
うーん、やっぱりほむほむの断末魔を聞きながらの食事は美味いなぁ。これに勝る調味料は無いだろうなぁ…。
ほむほむを食べてあんあんベースト入りのスープを飲む…。今の俺はほ食者、ほむほむを食べ尽くす者だ。うおぉ…!!!
ズルズルッ、モグモグ…、ガブッ! 「ホギェ!!」
このスープはご飯にも合いそうだな…。麺をすすってご飯を口に含み、スープを飲む。こんな食べ方が俺には合っているんだ。
おっと餃子も忘れてはいけないな。ご飯もおかわりだ…。
…ゴクゴクゴクゴク。…フゥ、はぁー…。
スープを飲み干し、更に冷えた水を飲んでから一息つく。食べた食べた、と。
勘定を済まして外に出る。なんだか外の空気が涼しく感じられるな…。これなら明日の暑さも乗り切れそうだ。
膨れた腹を抱えて帰路へとつく。
さて、明日は何を食べよう。
- やっぱ「食べる事」よりも「絶望の絶叫」を聞くのがメインなのか。