…可愛い

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homuhomu_tabetai

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作者:dLwG4Zmg0

441 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2012/09/07(金) 17:25:07.82 ID:dLwG4Zmg0




「ホムーホムー」

「お腹が空いたのね…はいどうぞ///」スッ

「ホムムー///」ガシッ! ポリポリ…


ケージの中のほむほむにひまわりの種をつまんで差し出すと…ほむほむは嬉しそうに私の手から受けとって齧りついた。

この子は三日前…私の住んでいるアパート前に一人で居たところを保護したの…見つけたときはひどい怪我をしていたので…虐待か、ほ食種にやられたのだと思ったわ…。

案の定…この子を追いかけて来たと思うあんあんが現れた……でも私がこの子を手に乗せているのを見ると、すごすごと立ち去っていったわ…。

…とりあえず部屋に連れて帰ってお水をあげると安心したのね…ゴクゴクと飲んだ後に倒れるように眠っちゃったわ…。

でも…あれだけひどい怪我をしてたにも係らず…持ち前の強い生命力を発揮して、今ではどこを怪我をしていたのかさえ分からないくらいに回復したの…。

元気になったから自由にさせてあげようとも思ったけど…あんあんがこの辺りに巣を作っているみたいだし、この子も私に懐いちゃったので…飼う事にしちゃった///

…それに…この子の家族は……全滅している可能性が高いから…。


「…どっちがアナタにとって…幸せなのかしら?」ナデナデ…

「ホムホム///『ポリポリ…』…ホムゥ?」キョトン…


幸せそうに種を齧るほむほむの頭を撫でてあげると…ほむほむは種に噛み付いたまま不思議そうな顔で私を見た///…ちょっとイタズラしちゃいましょ///



「…ふふふ///…ティロッ!」ツン!

「ホマァ!?」コロン…


ほむほむのおでこを軽くつっつくと、ほむほむはバランスを崩して後ろ向きに転がちゃった…でも…種はしっかり抱えたまま……可愛い///


「驚いた?ほむほむ///……あら?」

「…ホ…ホムゥ…」エグエグ… フルフル…

「………!?」


…種を抱えたままのほむほむが、転がったまま涙目になって私を見つめる……?…なに…この……感情……!?


「…」ジー…

「…ホムゥ…ホムムゥ…」ポロポロ… ガジガジ…


ほむほむは転んだまま起き上がらずに…泣きながら種を齧りだした……本当に……………なにかしら?…この気持ち…。


「…」ソー… ヒョイッ!!

「…ホビャッ!?」ビクッ!!

「…ホムー…ホムゥ…」ワタワタ… ポロポロポロ…


ほむほむが齧っていた種を取り上げてみた…するとほむほむは驚いたけど…すぐに両腕を高く上げて『返して!』のポーズを取りながら…更に泣き出したわ…。


「………///」ゾクゾク///


…私の中に…何かがむくむくと湧き上がってくる……もう…押さえられない…。


「…ねぇ……返して…欲しいの?」プラプラ…


…ほむほむの顔の上で取り上げた種をちらつかせる…。


「ホムゥ…ホムホム…」コクコク ポロポロ…


ほむほむは私の言葉に頷く………あぁ…湧き上がってくるものが…押さえられない……///


「…そう…返して欲しいの?………ほ~らっ///」スゥ… 

「…ホムゥン///…ホッ!?『グイッ!!』…ボミョオオォォォ…」グリグリ… ジタバタ…


…種をほむほむに近づけて…そのままほむほむの顔に押し付ける…一瞬、安堵の表情を浮かべた顔が…苦痛にゆがむ…。


「ボギュウゥゥ…ホビョオオオォォ…」ジタバタ…

「うふっ///…可愛いわね///……ほら///…ほら///」ググッ!!

「ボビイイィィィィ…マ゙ド…ガアアァァァ…」ジタバタジタバタ…


…押し付けている指にもっと力を加えた…ほむほむの顔が横向きになり…指で押されているために「ひょっとこ」のような顔…。


「あらっ!?…その顔はあまり可愛くないわねぇ…」スッ…

「ボヒイィィ…ホッ!?…ホムー…」ハヒッ…ハヒッ… メソメソ…


私が指を離すと…ほむほむは暴れるのを止め、寝転んだまま苦しそうに呼吸し始めた…。


「…ごめんなさいね…」


…ほむほむに謝る……でも……壁の姿見に映っている女の顔は…笑顔を浮かべているの…。


「…ホホッ!?…ホ…ホヒイイイイィィィィ…」テテテテ… ガサッ…ガササッ…


…何かを感じたのか…私の顔を見たほむほむが引きつった表情を浮かべた後に飛び起きて、寝床の布切れの中に潜りこんだ…。


「…ホム…ホムー…」フルフルフル…


…盛り上がった布切れが震えている……うふふふ///


「…あらあら逃げちゃったわね……それっ!」ガバッ!!

「ホッ!?ホビャアアアァァァァァーッ!?!?」ビクッ!!

「ほ~ら!お布団を取っちゃったわよ///」ヒラヒラ…

「…ホヒィ…」フルフルフル… ポロポロポロ…


…このケージの中で…唯一、身を隠せる事の出来る布切れを取られたほむほむは…震えながらゆっくり私を見つめる…。


「…いい顔ね…その顔よ///…さぁ…どうするの?」

「…ホヒ…ホヒャ…」ガタガタ… ズリッズリッ… ポロポロポロ…


…ほむほむは尻餅をついたまま後ろにさがる…顔は真っ直ぐに私を見たままで……涙でグチャグチャになった顔……その表情が私にこう告げている…。


『なぜ?優しかったのに突然どうして?助けてくれたのに…』


……私にも…わからないわ……アナタの泣き顔を見た瞬間に…突然スイッチが入ったみたいなのよ…。


「…ごめんなさい…自分でもわからないの…でも…『それが正解』…って、私の心が言っているの…///」スゥ…

「ホビッ!?…ホッ…『ゴン』…ホビャッ!?」キョロキョロ… ポロポロ…


…私が手を伸ばすと同じ距離さがる……でもとうとう…ケージの柵に背中が付いてしまって…ほむほむは慌ててるわね…。


「…逃げ場が無くなったわよ///…どうするの?さぁ…どうするの?」スゥ…


…ほむほむは迫ってくる私の指先から視線を外せないみたい…。


「…ホヒッ…マド…カッ…」ブルブル… ジョワァー…

「…『マドカ』って…さっきも言っていたけど、まどまどのことかしら?それとも…鹿目さんのことかしら?…わからないわね…」…ツン!!

「ホムッ!!!『グルン』…マ……ド……」ビクゥッ!!!…ポテ…ン… チョロ…チョロ…


…私の指先が額に触れた瞬間…ほむほむの目がぐるりとまわり…おしっこを漏らしながら横に倒れこんだ…。


「…あら?…この子ったら気絶しちゃったのね///…そんなに怖かったのかしら?」

「…あんあんと私…どちらが怖かったか…起きたら聞いてみましょう///」

「…そういえば!!…この近くにあんあんの巣があるみたいだから…捕まえてみましょうか…そのほうが早いわね…」

「…ケージが…もう一つ必要になるわね…」ハァ…


…その時、ケージの付属品の入った袋が目についた…。

ヒョイッ…ガサッ
「…付属品に仕切り柵があるからこれを設置すれば…このケージであんあんも飼えるわね……そうすればお互いに姿は見えるけど大丈夫ね…」カチャン…

「それじゃあ、今からあんあんを探しに行ってくるわね……ほむほむ…お休みなさい///…起きたら驚くかしら?」スクッ!

「…マ……ド…カ…」ヒクッ…ヒクッ…

「…まどまどはまた今度つれて来てあげるわね…まずは、あんあんからよ…」スタスタスタ…


…あの子を飼う事にして良かった…これからはずっと一緒…もう…私は孤独じゃないわ…///



「終わり」






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