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餌 その9

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homuhomu_tabetai

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さて、急がなければ親ほむが死んでしまう。

無粋かも知れないが、のんびりしてはいられない。

親ほむの両足を、まとめて糸ノコで切断しよう。

……………………

机の上に古新聞を厚めに敷くだけで、即席の手術台が完成した。

私は両手を失った親ほむを、優しく手術台の上に置いてやった。

「ホッ…ホビャッ…」「ホミャアァァーッ!!」「ホムラチャアァァーン!!!」

患者さんよりも、ご家族の方が騒いでおられますね…

もちろん、その叫び声は大歓迎だがね。

……………………

使う道具は糸ノコギリだが、なんと言うか、切るべき素材があまりにも柔らかい…

包丁で、刺身を切る感覚に近い。

糸ノコを手前に引いて、押して、また引いて…

「ホビャアアァァアアァァ!!!」「ホムラチャアァァーン!!!!!」「オカアサアァァーン!!!」

手術終了。

うむ、物足りない…

……………………

切断した両足を、一足先にアロワナの水槽の中へ…

ポチャ ポチャッ

ガバッ パクッ

「ホビャアッ…」「ホミャアアァァーッ!!!」「オカアサンノアシガーッ!!!」「マデョ…オォ…」ポロポロ「コワイヨォ…」カタカタ

お約束のほむほむ達の悲鳴が心地よい。

……………………

次はいよいよ親ほむ本体の出番だ。

「ホッ…ムッ…」ピクッ…

この親ほむは既に虫の息なんだが…

まあ、それほど悲観する事もないだろう。

「喜べ、アロワナの腹の中で、愛しの仔ほむに会えるんだぞ」

「ホッ…ホム…ホムゥ?…」「コドモ…ニ…アエル?…」

……………………

冗談のつもりで言ったのだが…

瀕死の親ほむには、既に判断能力が無かったのだろうか…

これから魚の餌になると言うのに…

「ホムッ…ホムムッ…///」「コドモ…アイタイ…///」

まあいいだろう。幸せな夢を見ながら死ぬくらいの贅沢はさせてやるか…



「ホミャッ!ホミャアアァァ!!」「ホムラチャン!!」「オカアサン!オカアサァーン!!」「ホムホムゥーッ!!」

さあ、ほむほむ。サヨナラだよ。

「ホムッ…」…

分かってるのか?

私はほむほむをアロワナの水槽の中に落としてやった。

ポチャン

「ホミュゥゥゥーッ!!!」「ホムラチャアァァーン!!!」「マデョ!!!!」

「ホ…ホム…ム…」…

手足の無い身体では、水面で暴れる事は出来ないだろうが…

悲鳴も上げずにプカプカ浮いているとはな…

「ホムッ…ホムゥ///」…

しかも、うっすらと笑っているような…

バクッ

「ホムラチャアァァーン!!!!」「ホミャアアァァーッ!!!」「マデョオオォォーッ!!!!」

食われたか。まあ、珍しい物が見られた。

……………………

「マドォォ…」ポロポロ「ホミュゥゥッ…」「ユルサナイ…」「ミャドォ…」カタカタ

面白いね。泣いたり、怒ったり、怖がったり。

次は何をして遊ぼうかな…

……………………

アロワナの餌はもう充分だろう。健康の為には腹八分目だ。

残りのほむほむ達は…

面白そうだから、しばらくコオロギの虫籠にでも入れてやるか。

同じ餌仲間だ。仲良くすればいい。

……………………

「マドォォーッ!!!」「イヤアァァーッ!!!」「ホミャアアァァーッ!!!」「コワイヨオォォーッ!!!」「ミャッ…ミャド…」ブクブク

いいねぇ、叫んだり走り回ったり、泡を吹いて倒れたり。

たかだかコオロギを相手に…

さすがはほむほむだよ。楽しませてくれる。

覚えておきなさい。そこが、君達の新しいお家だよ…

……………………

次のお楽しみは、あの妊婦ほむだな。

ぜひ、仔めがほむを産んでもらいたいね。

普通の仔ほむだけを産んだなら…

九官鳥の餌にでもなってもらおう。

まあ、九官鳥に仔ほむの叫び声を教えてくれると言うのなら、

それはそれで、面白い遊びが出来そうだが…


終わり。


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