第2話 - ひょんなことから女の子

134 名前：Ego ◆iqP3HuSAqU ：2006/12/27(水) 12:06:38.95 ID:wYBPMCD4O
「…………つまり、お前がオレを女にしたんだな？」
「黒魔術でね」
「黒魔術でか」
「うん」
　コイツは……悪いとかそういうこと、ちっとも思ってないんだろうな。
「そうか、じゃあさっさと白魔術でも使って元に戻せ」
「白魔術は使えないよ」
　コイツはジョブチェンジも出来ないのか。
「なら黒魔術でいいから」
「ボクは戻したくないもん」
　コイツ超ＵＺＥＥ。
「…………ところで、ちっちゃくてかわいい系なのに巨乳なのはお前の趣味か？」
　鏡で今の自分の姿を見る。それにしてもコイツ、意外に良い趣味してるな。ハンパなく
オレ好みじゃないか。……まあオレだから意味ないけどさ。
「え、違うよ。アレ？　キミの趣味に合わせたつもりなんだけど……」
　なんで知ってんだコイツ？　どっから漏れた？
「キミのパソコンのえっちな画像で研究したんだけど……」
　なんだ？　読心術か？　ってかいつの間に見やがった。コノヤロ。
「でさ、やっぱりえっちなことする娘が好みなんだよね？」
「いや、お前にやられたくはない」
「えぇ～…………」
　コイツマジＵＺＥＥ。

135 名前：Ego ◆iqP3HuSAqU ：2006/12/27(水) 12:07:13.94 ID:wYBPMCD4O
「こんな姿じゃ学校にも行けねえよ……」
「なら行かなきゃいいじゃん」
「いや、行かなきゃ困るだろ」
　コイツには常識ってもんがなさすぎる。高校でオレに会うまで、誰一人としてコイツに
常識がなんたるかを教えなかったのか？
「ならさ、学校行きたいの？　学校行ってどうするの？」
　学校に行って…………
「…………どうしてこんなことしたんだ？」
「キミが好きだからだよ」
「オレが好きだから？　オレが好きだからお前はどうしたんだ？」
「…………学校に行かなくてもいいように、クラスのみんなから見つからないように」
「…………オレのためか？」
「…………」
　返事がない。屍じゃないけど。
「…………サンキュな。こうならなくても、多分逃げたと思うし」
「…………昔っからそうだったよね」
「確かに…………小学校三年生の時、クラスの生き物係でさ」
「金魚全滅させちゃったよね」
「ああ。そん時も学校休んだなぁ…………」
　懐かしい話だ。
「…………でもさ、女にすることはなかったんじゃないか？」
「それはボクがキミと付き合うためだよ」
「あ、それもマジなんですか」
　そこは冗談だと言って欲しかったぜ…………