音斬りシャルク

「──あんたは、勇者の骨を見たことはあるか?」

それは刺突も射撃も無為と帰す、死せる理外の肉体を持つ。
それは自身の由来を知らぬままに、英雄すら凌駕する槍術を知る。
それは瞬時の分離と接合で、認識し得る間合いの概念を無意味と化す。
この世界に忽然と生まれた怪異。地上最速の非生命体である。

+ アニメ版
それは刺突も射撃も無為と帰す、死せる理外の肉体を持つ。
それは自身の由来も知らぬままに、英雄すら凌駕する槍術を知る。
それは瞬時の分離と接合で、認識し得る間合いの概念を無意味と化す。
この世界に忽然と生まれた怪異。地上最速の非生命体である―――。


「……俺は、誰だ」

登場話

第一部

  • 「音斬りシャルク その1」
  • 「音斬りシャルク その2」

第二部

  • 「黄都 その2」
  • 「黄都 その12」
  • 「第七試合 その1」
  • 「第七試合 その2」
  • 「第七試合 その3」
  • 「第七試合 その4」
  • 「その手に栄光を その3」
  • 「その手に栄光を その4」

略歴

「――おっとい。 あんたのは、さっきので全速力だったか?」
  • 読み:おとぎりシャルク
  • 種族:骸魔(スケルトン)
  • クラス:槍兵(スピアヘッド)

CV - 山寺宏一
自分が何者なのか、何処から来たのか、何故英雄すら屠るほどの槍技を使えるのか…記憶を失った骸魔(スケルトン)
自身の存在を勇者の成れの果てではないかと仮定し、「勇者の骨」の目撃証言を求めてオカフ自由都市に身を寄せていたところ、秘密裏に黄都からオカフ攻略の依頼を受けた黒い音色のカヅキと交戦し、これを撃破。
カヅキからも己の正体に繋がる情報を得られなかった彼は、手がかりを求めて黄都を目指す。

なお、書籍版では警めのタレンによって集められた英雄の一人として第Ⅰ巻から顔見せし、その神速の片鱗を覗かせる。

人物

冷笑的かつ挑発的な人格を有する皮肉屋だが、仕事に関しては報酬に応じてきちんとこなす生真面目な所もある仕事人。
死人であるが故に時折陰鬱かつ不機嫌な言動が目立つが、突然スケルトンジョークをかますユーモラスな一面も存在する。
+ ただし――(微ネタバレ注意)
ただし、決して冷酷で残虐な殺戮者というわけではなく、不必要な犠牲や破壊は望まず、知り合った者に対してはその安否を気に掛け可能ならば介入する等、その根底は極めてまっとうな価値観を有する常識人。もっとも、本人は神速で否定するだろうが。

外見

襤褸を纏った、人骨。
皮膚も、肉も存在しない。
その骨格は宝石めいて漂白され、滑らかな表面を見せている。
彼の得物である手槍もまた、白く滑らかな骨が材料に用いられている。

能力

神速機動と変形自在の躰

地上最速。

瞬発力のみならず長距離を走る速度も速く、それに見合った判断速度のいずれも常人のそれをはるかに上回る。
その槍術は骨格の組み換えすら伴い、間合いの見切りすら不可能。英雄すらも凌駕する神速の一撃である。TAS(ツール・アシステッド・スピードラン)が参戦という感覚か
+ 恐らく頭蓋骨部分が思考中枢となっているものと思われる。(書籍版Ⅵネタバレ有り)
頭蓋と鎖骨で繋がった右腕のみで行動したという書籍Ⅵ劇中の描写から推察するに、頭蓋骨部分が思考中枢となっているものと思われる。
+ 第七試合重大ネタバレ
第七試合中に、第二試合にて星馳せアルスが散逸した魔具『ヒツェド・イリスの火筒』を回収。
その後は存分に有効利用させてもらっている。



…といっても「速さ」と「変形」だけじゃ地味だし、全能や即死みたいな絶対的能力でも無いし…
+ とナメていた読者は「第七試合」で明かされた真骨頂に土下座して謝罪することになった。(ネタバレ有り)
とナメていた読者は「第七試合」で明かされた真骨頂に土下座して謝罪することになった。

――とはいうものの、「第七試合」で実際にやったことは基本的に「速さ」と「変形」のみである。
……ただし、そのレベルは想像のはるか上方にあったが…。

骨格の組み替えにより頭蓋や槍を胸腔内へ収納、さらに空気抵抗を最小限にするために隙間をびっちり埋めるように骨を密着させ、“彼方”で言うところの航空機、つまりは音速ジェット機の様な形状に「変形」。
音速を突破するほどの「速さ」を実現させた。

その結果、弓の間合いから開始された試合を、最終的に槍の間合いにまで肉薄することに成功。

こうして並べると実際に試合でやったのは「変形」「間合いの概念の無意味化」「地上最速」と、出されていた情報通りなのだが…、なのだが…っ!




+ 書籍Ⅵネタバレ有り
書籍Ⅵにおいては、もはや別の次元で活動しているのでは?と思えるような速度での戦闘描写が見られた。

例えば“轟雷の魔弾”が発生させた雷光より少し速く(・・・・)走るとか、例えば上空から降り注ぐ無数の散弾に対して「自分より遅い弾に当たる方が難しい」とか、例えばその散弾を空中で数発摑み取る(・・・・)とか、例えばその速度をもって壊滅した市街のどの地点へも瞬時に出現することができる(・・・・・・・・・・・・・)とか……。

常人にはその移動は目の前からかき消えたように見え、もはや瞬間移動しているも同然の超速である。


音斬りシャルクは、今やそれ自身が一つの槍であった。



余談

稀代の槍術の使い手、知己に魔族生成の法を知る人物が居る、生死不明というある人物を想像する読者も居るが…?


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最終更新:2025年04月26日 02:30