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有機体論
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一般的な定義
有機体論 | |
英名 | Organicism |
別名 | 有機体説 |
何でも機械のように捉える機械論に対抗して、あらゆるものを有機体(生物)として捉える立場。
有機体と機械の違いは、有機体は、部分の単なる機械論的な総和ではないということである。つまり、部分の因果律の単純な連鎖だけでは、全体とはならないということである。
また、有機体は一種の生命、つまり誕生、成長、死を持つ一つの個体であり、有機体はそれ自体調和した統一体として連続的に進化し得るものである。
まとめると、機械は自発的に進化することの無い静的なもので、部分によって全体が決定するのに対し、有機体は自発的に進化する動的なものであり、全体はそれ自体固有の実体であるということである。
有機体の具体的な性質としては、以下の3つがある。
- 自己形成
有機体は自己の外部にあるものを内部に取り入れ、それと同化していくことで量的に成長を果たす。また、自己の内部においては機能分化を繰り返し、器官や組織のネットワークを複雑化させていく。これらの器官や組織は全体の中にあるからこそ意味を出すのであって、部分を取り出せば固有の機能を果たさなくなる。
- 自己保存
有機体は、外部からの攻撃があったとき、自己の体制を維持しようとする性質を持つ。また、攻撃による損傷に対する自己修復の機能も持つ。
- 自己増殖
有機体は、自己と同じ種類の有機体を増殖させようとし、種族レベルでの自己保存を成し遂げようとする。