【種別】
魔術霊装

【元ネタ】
同名の錬金術における第三の過程を薔薇十字的に解釈したもの。
Wikipedia-大いなる業

【初出】
創約四巻

【解説】
魔術師キトリニタスが持つ霊装、及びそれを用いた術式。
薔薇十字』における奇跡の鉱物を完成させるまでの工程『死滅』『結合』『発酵』『復活』のうち、3つ目の『発酵』を示す。

その本質は「砂で合成物を適切に発酵させる」ことで、端的にいうと生物を吸収する砂の操作。
砂で覆った生物を「発酵」させて形のない「栄養素」に作り直し、砂に染み込ませて閉じ込め生きたまま保存する。
覆われた対象は生と死の中間にある、一種のコールドスリープ状態となる。
砂で覆うことができれば聖人でも脱出できず、ほぼ必殺。
なお砂に幻想殺しで触れた場合、元に戻せるのかは不明(植物状態等になるリスクを危惧し、上条は試さなかった)。

砂自体も操作することができ、閉じ込めず単純に質量で押し潰したり、砂の柱を立ち上げて攻撃を防ぐ壁にしたり、砂の弾丸として射出したりと、物理的な戦闘手段としても使用可能。
加圧ウォータージェットのように圧縮して放った砂は、ビルをも切断する威力を誇る。

さらに本物の人間のように見える砂の人型を作成し、遠隔操作で操ることも可能。
この砂人形は喋らせることもでき、さらにロサンゼルス-ワシントンD.C.間を跨いで操作できる非常に長い射程を持つ。

作中ではロジスティクスホーネットによる気象制御で効果が増幅されており、
砂を津波のように操ることで、ロサンゼルス市民3000万人、警備員、さらには聖人神裂をも砂に閉じ込める多大な戦果を挙げた。

核となる霊装は握り拳大の大きさの卵のようなもの。
透明なゼリー状の物質の中に、黒い羽根で覆われた雛鳥のようなものが、真っ赤な血で染まっている。

強力な術式だが、最後の「復活」に到達できない時点で薔薇の魔術師としては失格であり、
魔術師キトリニタスという名もアンナにとって期待外れという意図をこめた命名である。

後にクリスチャン=ローゼンクロイツも使用。こちらは霊装を用いず、詠唱を行い発動している。
大量の砂を操り、警備員達を砂に閉じ込めた。

最終更新:2025年07月16日 23:07