【初出】
禁書SS自作スレ>>421-423
禁書SS自作スレ>>421-423
「じゃ・・・・・・なんで俺の右手だけ『異能な力』を打ち消せるんだ?全身にかけたんなら右手
以外の場所も打ち消せなきゃおかしいだろ。今まで右手以外の場所を打ち消せた試しが無いし」
『右手以外の場所に予め封印術式をかけておいたのだ。右手を残しておいたのは能力と君自身の成
長を促すためだ。全身にかけたら能力は成長せんし、かけなくても君自身が成長しない。だから効
率よく成長させるために右手にしたのだ。もっとも、今の君は成長が不安定だが』
ここまできて、上条は三沢塾での一件を思い出した。
腕を切り落とされたときに出てきた、竜の頭。
あれは、この魔術師がかけた封印のたかが外れて、能力が具象化したものだろう。
アウレオルス=イザードの疑念が生み出したにしては正確すぎると思ったが、やはりあれは上条に
宿っている幻想殺しの本体なのだ。
「・・・・・・、それで、お前はこの場所に俺だけを呼び出しておいてどうするつもりだ?」
最初に思っていた疑問がここでやっとだせた。
今まで驚愕と思考で出せなかったのだ。
『特別なことをしようって訳ではない。君に説明しておきたかったのだ。その右手のことを・・・
…っと、もうそろそろか。それでは、これで失礼させてもらうぞ。無事、あの世界から出られ
ることを祈ろう。幻想殺しの少年よ』
「えっ?な、待てよ!」
と、魔術師が会話を終えた途端、上条の意識が無くなった。
以外の場所も打ち消せなきゃおかしいだろ。今まで右手以外の場所を打ち消せた試しが無いし」
『右手以外の場所に予め封印術式をかけておいたのだ。右手を残しておいたのは能力と君自身の成
長を促すためだ。全身にかけたら能力は成長せんし、かけなくても君自身が成長しない。だから効
率よく成長させるために右手にしたのだ。もっとも、今の君は成長が不安定だが』
ここまできて、上条は三沢塾での一件を思い出した。
腕を切り落とされたときに出てきた、竜の頭。
あれは、この魔術師がかけた封印のたかが外れて、能力が具象化したものだろう。
アウレオルス=イザードの疑念が生み出したにしては正確すぎると思ったが、やはりあれは上条に
宿っている幻想殺しの本体なのだ。
「・・・・・・、それで、お前はこの場所に俺だけを呼び出しておいてどうするつもりだ?」
最初に思っていた疑問がここでやっとだせた。
今まで驚愕と思考で出せなかったのだ。
『特別なことをしようって訳ではない。君に説明しておきたかったのだ。その右手のことを・・・
…っと、もうそろそろか。それでは、これで失礼させてもらうぞ。無事、あの世界から出られ
ることを祈ろう。幻想殺しの少年よ』
「えっ?な、待てよ!」
と、魔術師が会話を終えた途端、上条の意識が無くなった。
上条が意識を取り戻したとき、瞼から入ってきたのはあの白い空間の光ではなく、少しベージュが
かった太陽光に似た光だ。
(・・・・・・)
上条の顔に風が当たる。
あの魔術師は、インデックスたちのいるところに送ってくれたのか。
ここがさっきまでいた白い空間でないことはわかる。
ザラザラした地面、少し暑いくらいの気温、優しくなでる風、そして。
上条は背中に重圧があることに気付く。
人肌ほどの暖かい感覚が伝わってくるところから、誰かが倒れているようだ。
上条はそっと目を開ける。
かった太陽光に似た光だ。
(・・・・・・)
上条の顔に風が当たる。
あの魔術師は、インデックスたちのいるところに送ってくれたのか。
ここがさっきまでいた白い空間でないことはわかる。
ザラザラした地面、少し暑いくらいの気温、優しくなでる風、そして。
上条は背中に重圧があることに気付く。
人肌ほどの暖かい感覚が伝わってくるところから、誰かが倒れているようだ。
上条はそっと目を開ける。
鼻先約1cmの距離にインデックスの頬がある。
(・・・・・・んなっ!?)
反射的に距離を取ろうとするが、背中の重圧で身動きが取れない。
辛うじて動く首を回して背中で倒れる人を見る。
倒れていたのは土御門元春。
彼はまだ意識が回復していないみたいだ。
(や、やべーよこの状態でインデックスor俺が少しでも前に進めば・・・・・・嬉しいけどマズイ
!ってマズイのになに鼓動高まってんだ俺ーっ!?その後に考えるだけでもおぞましい地獄絵図が
待っているのに!?は、早くこの状況を打破せねば!ってかあの魔術師どんなとこに俺を配置して
んだー!!)
上条は前に進まないように横移動で土御門の下から這い出ようとする。
だが、ちょうどいいところに乗っているのか、どうしても動けない。
いっそのこと土御門を跳ね飛ばして起き上がろう、と上条は地面に手をつき、両手に力を込めると
ばねのように上体を起こし、土御門を吹っ飛ばす。
これで拘束から逃れて、インデックスとも距離が取れて一石二鳥!と心の中で歓喜する。
反射的に距離を取ろうとするが、背中の重圧で身動きが取れない。
辛うじて動く首を回して背中で倒れる人を見る。
倒れていたのは土御門元春。
彼はまだ意識が回復していないみたいだ。
(や、やべーよこの状態でインデックスor俺が少しでも前に進めば・・・・・・嬉しいけどマズイ
!ってマズイのになに鼓動高まってんだ俺ーっ!?その後に考えるだけでもおぞましい地獄絵図が
待っているのに!?は、早くこの状況を打破せねば!ってかあの魔術師どんなとこに俺を配置して
んだー!!)
上条は前に進まないように横移動で土御門の下から這い出ようとする。
だが、ちょうどいいところに乗っているのか、どうしても動けない。
いっそのこと土御門を跳ね飛ばして起き上がろう、と上条は地面に手をつき、両手に力を込めると
ばねのように上体を起こし、土御門を吹っ飛ばす。
これで拘束から逃れて、インデックスとも距離が取れて一石二鳥!と心の中で歓喜する。
直後、インデックスの顔が起き上がった。
「ん・・・・・・とうま?」
そのまま彼女は上体も起こす。
そのルート上に、上条の顔があることも知らず。
凍り付いた上条の唇がぴとっ、とインデックスの頬に当たる。
その瞬間、インデックスの動きが止まる。
唇が頬に当たるという未知の感覚に頭がついていってないのだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、」
たっぷり十数秒凍り付いた上条は顔を真っ赤にして、素早くインデックスの頬から唇を離す。
インデックスは俯いて全身をプルプルと震わせている。
よく見れば、耳まで真っ赤にして口の中でブツブツと、何かを言っているようだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのー、インデックスサン――――――――――――」
上条が話しかけた瞬間、インデックスは物凄い速度で上条の腹目掛けて蹴りを入れる。
「ベガァッ!?」
あまりの速度に上条は何も反応出来ず、無防備な鳩尾に一撃をくらった。
そのまま彼女は上体も起こす。
そのルート上に、上条の顔があることも知らず。
凍り付いた上条の唇がぴとっ、とインデックスの頬に当たる。
その瞬間、インデックスの動きが止まる。
唇が頬に当たるという未知の感覚に頭がついていってないのだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、」
たっぷり十数秒凍り付いた上条は顔を真っ赤にして、素早くインデックスの頬から唇を離す。
インデックスは俯いて全身をプルプルと震わせている。
よく見れば、耳まで真っ赤にして口の中でブツブツと、何かを言っているようだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのー、インデックスサン――――――――――――」
上条が話しかけた瞬間、インデックスは物凄い速度で上条の腹目掛けて蹴りを入れる。
「ベガァッ!?」
あまりの速度に上条は何も反応出来ず、無防備な鳩尾に一撃をくらった。
上条は仰向けに倒れ、痛みにのた打ち回る前にインデックスが上条の鳩尾にもう一撃、ボディプレ
スを入れる。
以前、海の家で入れられた一撃(インデックスは青髪ピアスの体だったのだが)より威力が高い。
「――――――――――――ッ!?」
上条は声にならない叫びを発し、体が硬直した。
それを待ってましたとばかりに、インデックスは上条の上に馬乗りになり、そのまま頭頂部にかぶ
りつく。
「うおぁ痛たたたたたたたたたったたたうぎゃ――――――――――――ッ!?」
上条は続けざまの攻撃に鳩尾と頭頂部に激痛を覚えながら、頭に噛み付くモンスターを必死に振り
払おうとする。
だがそれくらいで放してくれる程、今のインデックスは甘くない。
この状況をどうにか打破するべく、上条は弁解しようとする。
「痛ぇーッ!ってちょっと待ってクーダサイインデーックスサーンうぎゃーッ!?さ、さっきのは
事故です事故お前が急に頭上げるからって痛い!ま、ちょっ・・・痛いハゲるこれマジハゲる!だ
から許して下されマジでっ!」
痛みに打ちひしがれ、のた打ち回りながらも上条は必死に弁解する。
上条目線ではインデックスの顔は見えないが、彼女は茹で上がったように真っ赤になっている。
「とうまのばかばかばかばか!い、いいいいいいきなりき、キキキキキスなんて!」
彼女は聞いていないようだ。
「だから事故だって噛みながら喋るな痛い!マジでもう勘弁して下さいお願いしま痛い!」
上条は語尾に痛いがくる程限界に近くなる。
そんな上条の様子を見て、インデックスはようやく口を離し、上条の上から退く。
顔はまだ赤くなっている。
上条はやっと上体を起こすと、頭と腹を押さえながら力の無い声で、
「うぅ・・・・・・、ったくよ。ここまでやるか普通?腹に蹴りとかボディプレスとかプロレ
ス技は洒落になんねぇからもうやんな――――――――――――」
そこで、上条は周囲の視線に気付いた。
周りを見渡すと、いつの間に目を覚ましたのかステイルやら土御門やら美琴がそれぞれの表情をし
ながら上条を見ている。
ステイルは上体を起こした状態でこめかみの辺りをヒクヒクさせ、土御門は胡坐をかいて右手を顎
に当ててニヤニヤ笑い、美琴はうつ伏せで顔を上げた状態で頬を引き攣らせバッチンバッチン青白
い火花を散らせていた。
その異様なまでの光景に上条は頭をポリポリと掻き、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・、とんずらバイビー!」
ビッと敬礼して逃げる準備をしながら叫んだ瞬間、炎と雷の両方がほぼ同時に襲いかかってきた。
スを入れる。
以前、海の家で入れられた一撃(インデックスは青髪ピアスの体だったのだが)より威力が高い。
「――――――――――――ッ!?」
上条は声にならない叫びを発し、体が硬直した。
それを待ってましたとばかりに、インデックスは上条の上に馬乗りになり、そのまま頭頂部にかぶ
りつく。
「うおぁ痛たたたたたたたたたったたたうぎゃ――――――――――――ッ!?」
上条は続けざまの攻撃に鳩尾と頭頂部に激痛を覚えながら、頭に噛み付くモンスターを必死に振り
払おうとする。
だがそれくらいで放してくれる程、今のインデックスは甘くない。
この状況をどうにか打破するべく、上条は弁解しようとする。
「痛ぇーッ!ってちょっと待ってクーダサイインデーックスサーンうぎゃーッ!?さ、さっきのは
事故です事故お前が急に頭上げるからって痛い!ま、ちょっ・・・痛いハゲるこれマジハゲる!だ
から許して下されマジでっ!」
痛みに打ちひしがれ、のた打ち回りながらも上条は必死に弁解する。
上条目線ではインデックスの顔は見えないが、彼女は茹で上がったように真っ赤になっている。
「とうまのばかばかばかばか!い、いいいいいいきなりき、キキキキキスなんて!」
彼女は聞いていないようだ。
「だから事故だって噛みながら喋るな痛い!マジでもう勘弁して下さいお願いしま痛い!」
上条は語尾に痛いがくる程限界に近くなる。
そんな上条の様子を見て、インデックスはようやく口を離し、上条の上から退く。
顔はまだ赤くなっている。
上条はやっと上体を起こすと、頭と腹を押さえながら力の無い声で、
「うぅ・・・・・・、ったくよ。ここまでやるか普通?腹に蹴りとかボディプレスとかプロレ
ス技は洒落になんねぇからもうやんな――――――――――――」
そこで、上条は周囲の視線に気付いた。
周りを見渡すと、いつの間に目を覚ましたのかステイルやら土御門やら美琴がそれぞれの表情をし
ながら上条を見ている。
ステイルは上体を起こした状態でこめかみの辺りをヒクヒクさせ、土御門は胡坐をかいて右手を顎
に当ててニヤニヤ笑い、美琴はうつ伏せで顔を上げた状態で頬を引き攣らせバッチンバッチン青白
い火花を散らせていた。
その異様なまでの光景に上条は頭をポリポリと掻き、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・、とんずらバイビー!」
ビッと敬礼して逃げる準備をしながら叫んだ瞬間、炎と雷の両方がほぼ同時に襲いかかってきた。