【初出】
禁書SS自作スレ>>868-869
禁書SS自作スレ>>868-869
それは、とある冬の寒い日の事だった。
上条 当麻は、その日偶然にも自分の下に舞込んだ幸運に涙していた。
上条 当麻は、その日偶然にも自分の下に舞込んだ幸運に涙していた。
「―上条君、上条君」
暖房によって心地よい暖かさを保たれている自分の教室の自分の机の上で
惰眠をむさぼっていた当麻の元にめったに話すことのないクラスメート
の神薙 真が寝ている当麻の肩をゆすっていた。
「―な、なんですかー上条さんは、値段も栄養価の低い上に量の少ない自作弁当
を食べてそれでもクークーなるお腹の音を聞かないために惰眠をむさぼっている
最中なんですよ」
暖房によって心地よい暖かさを保たれている自分の教室の自分の机の上で
惰眠をむさぼっていた当麻の元にめったに話すことのないクラスメート
の神薙 真が寝ている当麻の肩をゆすっていた。
「―な、なんですかー上条さんは、値段も栄養価の低い上に量の少ない自作弁当
を食べてそれでもクークーなるお腹の音を聞かないために惰眠をむさぼっている
最中なんですよ」
「いや、この間俺がインフルエンザで倒れたときに俺の当番とか全部引き受けてくれたんだったって聞いたからさ。お礼を言いに来たんだけど」
神薙は、もうしわけなさそうに上条に言葉をかける。
「いいんですよ。・・・上条さんは生まれた時から不幸街道を大暴走しているんですから
それぐらいの不幸なんて今更どってこともなかったですよ」
当麻はそう言いながら頭の中でその日、神薙行うはずだった当番の内容を思い出していた。
「・・・でもさ、真冬の校舎裏で草むしりとか校長のペットの池の周りの掃除とか
辛くなかった・・・しかも一人でやったって」
「いいんですよ・・・風邪引いて倒れていた神薙君には罪はありません。・・・・
悪いのは当番なのにエスケープぶっこいた青髪ピアスと土御門の二人なんですから」
神薙は、もうしわけなさそうに上条に言葉をかける。
「いいんですよ。・・・上条さんは生まれた時から不幸街道を大暴走しているんですから
それぐらいの不幸なんて今更どってこともなかったですよ」
当麻はそう言いながら頭の中でその日、神薙行うはずだった当番の内容を思い出していた。
「・・・でもさ、真冬の校舎裏で草むしりとか校長のペットの池の周りの掃除とか
辛くなかった・・・しかも一人でやったって」
「いいんですよ・・・風邪引いて倒れていた神薙君には罪はありません。・・・・
悪いのは当番なのにエスケープぶっこいた青髪ピアスと土御門の二人なんですから」
何を思い出したのか、当麻は机の横にだらっとたれていた右手の拳をぎゅっと握りだした。
「あいつらのせいで・・・あいつらのせいで」
そんな上条の迫力に押されて少し後ずさっていた神薙は
「本当にごめん」
神薙は、そんな当麻をみて本当に申し訳なさそうに謝る。
「ははは、本当に気にしなくていいですよ。上条さんにとってこのぐらいの不幸は日常茶飯事ですから」
「上条君、これそん時のお礼として受け取ってくれないかな」
神薙は、そういってズボンのポケットから一枚の封筒を取り出し当麻に手渡した?
「・・・ラブレター?」
「いや、そういうギャグはいらないから」
神薙は当麻のボケをさらっとスルーと封筒を開ける上条の表情に視線を注ぐ。
「・・・こ、これはー高級ステーキ料理店『火龍』のお食事券一人1万円分が・・・しかも4枚も」
目の前の取り出した神々しいまでに輝くお食事券を持ったまま当麻はただ固まることしかできなかった。
「あいつらのせいで・・・あいつらのせいで」
そんな上条の迫力に押されて少し後ずさっていた神薙は
「本当にごめん」
神薙は、そんな当麻をみて本当に申し訳なさそうに謝る。
「ははは、本当に気にしなくていいですよ。上条さんにとってこのぐらいの不幸は日常茶飯事ですから」
「上条君、これそん時のお礼として受け取ってくれないかな」
神薙は、そういってズボンのポケットから一枚の封筒を取り出し当麻に手渡した?
「・・・ラブレター?」
「いや、そういうギャグはいらないから」
神薙は当麻のボケをさらっとスルーと封筒を開ける上条の表情に視線を注ぐ。
「・・・こ、これはー高級ステーキ料理店『火龍』のお食事券一人1万円分が・・・しかも4枚も」
目の前の取り出した神々しいまでに輝くお食事券を持ったまま当麻はただ固まることしかできなかった。
「ど、どうしたんですか?これ」
「いや、この前ネットポイントの有効期限が迫ってたときに余っていたポイントで買った。学園ネット抽選券
の3等の商品なんだよ」
「ああ、確か一等は最新型のパソコンが当たるとか言うあれか?」
「そう、でもそれが届いた次の日に風邪引いてさ・・・」
神薙は何かを思い出したのか・・・乾いた笑いをしながら上条に話す。
「ようやく治ったのはいいけど、まだしばらくの間そんなこってりとしたものは食えないだろうし。
それに、それ有効期限が今日までなんだ」
「え、」
上条は急いで券を見るとそこには確かに1月13日までという文字が刻まれていた。
「最初は、友達にでもやろうかと思ったんだけどあいつらにやると破産しそうなんでやめたんだ」
「破産?」
「その券、お1人様1万円って書いてあるだろう」
「あ、本当だ」
「一人一万円までしか無料にならないんだ」
上条はそれを見て険しい顔つきになる。
「神薙さん・・・それって、もしかしてー」
「・・・1万円過ぎたら残りは自分絵払えって事なんだ」
ガーンと何かで頭を殴られたような表情になる。
「しかもその店、確かにおいしいけど量があんまりないし・・・料理の平均が1品5000円以上なんだよ」
「ハハハハ・・・確かに食べ盛りの男子生徒には恐ろしい券ですな」
「だろ・・・」
その恐ろしさを悟った上条と神薙は乾いた笑いを浮かべていた。
「そういうわけで、一緒に連れて行く人間はくれぐれも慎重に選んでくれよ。俺は自分のやった券で
他人様が不幸になるのをみたくないから」
「いや、この前ネットポイントの有効期限が迫ってたときに余っていたポイントで買った。学園ネット抽選券
の3等の商品なんだよ」
「ああ、確か一等は最新型のパソコンが当たるとか言うあれか?」
「そう、でもそれが届いた次の日に風邪引いてさ・・・」
神薙は何かを思い出したのか・・・乾いた笑いをしながら上条に話す。
「ようやく治ったのはいいけど、まだしばらくの間そんなこってりとしたものは食えないだろうし。
それに、それ有効期限が今日までなんだ」
「え、」
上条は急いで券を見るとそこには確かに1月13日までという文字が刻まれていた。
「最初は、友達にでもやろうかと思ったんだけどあいつらにやると破産しそうなんでやめたんだ」
「破産?」
「その券、お1人様1万円って書いてあるだろう」
「あ、本当だ」
「一人一万円までしか無料にならないんだ」
上条はそれを見て険しい顔つきになる。
「神薙さん・・・それって、もしかしてー」
「・・・1万円過ぎたら残りは自分絵払えって事なんだ」
ガーンと何かで頭を殴られたような表情になる。
「しかもその店、確かにおいしいけど量があんまりないし・・・料理の平均が1品5000円以上なんだよ」
「ハハハハ・・・確かに食べ盛りの男子生徒には恐ろしい券ですな」
「だろ・・・」
その恐ろしさを悟った上条と神薙は乾いた笑いを浮かべていた。
「そういうわけで、一緒に連れて行く人間はくれぐれも慎重に選んでくれよ。俺は自分のやった券で
他人様が不幸になるのをみたくないから」
そういい終えると、神薙は鞄を持って教室を出て行った。
「ありがとう、神薙君。君のすてきなやさしさがこもったこの券は決して無駄にはしないよ」
ルンルンと笑みを浮かべながら帰りの支度を始めた上条は恐ろしい事に気づいた。
「ハ、う・・・うちには暴食暴飲魔人がいるのを忘れてた」
当麻は自分の頭の仲に突如現れたバクバクと信じられない量を平然と食べる白いシスターの姿を思い浮かべていた。
「・・・だめだ、インデックスと一緒に行ったら俺は間違いなく破産してしまう。どうすればどうすればいいんだー」
ルンルンと笑みを浮かべながら帰りの支度を始めた上条は恐ろしい事に気づいた。
「ハ、う・・・うちには暴食暴飲魔人がいるのを忘れてた」
当麻は自分の頭の仲に突如現れたバクバクと信じられない量を平然と食べる白いシスターの姿を思い浮かべていた。
「・・・だめだ、インデックスと一緒に行ったら俺は間違いなく破産してしまう。どうすればどうすればいいんだー」