【初出】
禁書SS自作スレ>>877-879
禁書SS自作スレ>>877-879
「・・・ステーキ・・・高級和牛―」
夕暮れの道を力なく歩く当麻の表情は暗かった・・・これでもかってほどに暗かった。
「・・・俺だってたまには高い牛肉食べてみたいよ。-どこぞのファーストフードやファミレスで使っているような
肉じゃなくて口の中に入れたら溶けてしまうんじゃないかと思うようなお肉が食べてみたいお年頃なんですよ」
突然足を止めやや猫背になりつつあった背を元に戻すし当麻はいきなりー大声を上げて叫んでいた
「でも・・無理です。俺にはあの暴食暴飲魔人を抑える力なんて持っていないんですから」
当麻の頭の中では、ここ数ヶ月間のインデックスの大食い早食いシーンが駆け巡っていた。
「無理です・・・下手に美味いもん食わせたらさらに暴走するに決まってる」
当麻は、何か悟ったような顔になるとお食事券を鞄の中にしまい自分の部屋に帰るため再び歩きだした。
「あらあら、こんなところでいきなり叫びだす変な人がいると思ったら当麻さんじゃございませんか?」
「―え!なんでここにオルソラがいるの」
そこには、真っ黒な修道服に身を包んだ当麻の顔見知りのほのぼのシスターの姿があった。
夕暮れの道を力なく歩く当麻の表情は暗かった・・・これでもかってほどに暗かった。
「・・・俺だってたまには高い牛肉食べてみたいよ。-どこぞのファーストフードやファミレスで使っているような
肉じゃなくて口の中に入れたら溶けてしまうんじゃないかと思うようなお肉が食べてみたいお年頃なんですよ」
突然足を止めやや猫背になりつつあった背を元に戻すし当麻はいきなりー大声を上げて叫んでいた
「でも・・無理です。俺にはあの暴食暴飲魔人を抑える力なんて持っていないんですから」
当麻の頭の中では、ここ数ヶ月間のインデックスの大食い早食いシーンが駆け巡っていた。
「無理です・・・下手に美味いもん食わせたらさらに暴走するに決まってる」
当麻は、何か悟ったような顔になるとお食事券を鞄の中にしまい自分の部屋に帰るため再び歩きだした。
「あらあら、こんなところでいきなり叫びだす変な人がいると思ったら当麻さんじゃございませんか?」
「―え!なんでここにオルソラがいるの」
そこには、真っ黒な修道服に身を包んだ当麻の顔見知りのほのぼのシスターの姿があった。
「はい、お久しぶりです。当麻さん。じつはそこのスーパーで寮に住んでいる皆さんのお土産を購入してきたところなんですよ」
「って、そうじゃなくて!なんでオルソラが学園都市にいるの。イギリスにいるんじゃないの?」
「学園都市って、ファーストフードや飲食店は充実しているのにこったお土産は置いてないんですね?」
「まあ、滅多に客が来るわけじゃないからそういうもんはあんまり必要ないんだろう」
「で、なんで私が学園都市に来たかというとステイルさんの代理でここにお届け物をしにきたんですよ」
「はあ、って話が戻っているし。って、ちょっと待て?ステイルの代理ってあいつになにかあったの?」
「はあ、実は・・・」
(ここからしばらくの間は全てイギリス語です)
「アークビショップ!!」
ステイルは、顔を真っ赤にさせながら浴室に入ってきたことでバスタブに足を突っ込んで緩みきっていた
ローラの顔が驚きの表情で固まる。
「な、なに!ステイルまたこの私の姿を忘れられず再び浴室に突入してきたのですか・・・それとも・・」
ステイルは顔をヒクヒクとさえ強張った笑顔でローラの前に抱えていた小さな箱を突きつけた。
「あ、やっときたのね『超機動少女カナミンDVD-BOX』」
ローラはDVD-BOXをステイルの手から取ると嬉しそうにそれを眺めていた。
「-220ポンド・・・。220ポンドも取られたんですよ。そんなものに・・しかもあんな送り状に
超機動少女カナミンDVD-BOXとか直に書いてあって・・・」
ステイルは何かを思い出したのかプルプルと震えている。
「ほら、この間ステイルが私の日本語はおかしいとか言っていたから日本語の勉強しようと思って取り寄せたの」
「なんで、私のところに届けたんですか」
「えっと、アークビショップとあろうものが堂々とこんなもの頼んだらイメージに悪いでしょう」
「それに、ステイルのところに送れば確実に私の元に届くだろうし。それに・・・」
「それに?」
「なんか、おもしろい事が起こりそうな気がしたのよ」
ブチ・・・何かが切れた音が部屋に響いた。
「・・・あなたのせいで―あなたのせいで――あなたのせいで」
ステイルは炎の剣を抜くとローラのが足を入れていた浴槽に勢いよく突っ込んだ。
「あっつ!!」
炎剣を突き刺され急激に熱くなった風呂から飛びのくローラ
「あなたのせいで、私の近所のイメージがズタボロですよ。偶然私が留守の時に荷物を預かってくれた近所の
奥さんがその荷物が届いてから私のことを白い目で見るようになるし・・近所の人たちは私を見るたびに
ヒソヒソ話を始めるし・・」
「・・・ごめんね」
ブチ、再び何かが切れる音が浴室に響く。
「―全然反省してないようですね。――いいでしょう、それじゃあ今からたまりにたまったあなたの書類仕事
全て片付けてもらいましょうか・・・今日中に」
ドスの聞いた声と獲物を完璧に動けなくする獣の冷たい目でローラを睨むステイル。そんなステイルに恐怖したのか
後ずさりしながらローラは
「ステイル、もう就寝の時間ですし。それにこんな遅い時間に女性の部屋に殿方がいるのは・・・」
「はじらうように行っても駄目です。大丈夫ですよ・・ちゃんと女性のシスターにも協力を仰いでいますから
大丈夫ですよ」
「え、え、」
「さあ、たまりにたまった書類仕事全て片付けるまで寝かせませんからね。大丈夫ですよ私がちゃんと監視してあげますからつきっきりで」
「い、いやあー」
そういって、ステイルローラの服の後ろ襟を掴むと彼女を引きずって浴室から出て行った。
と、数日前にこのような出来事が繰り広げられたのだった。
(日本語に戻ります)
「はあ、実は私にもよくわからないのでございますよ」
「なんでも、ステイルさんはどうしても離れられない用ができたから代わりにって事で私がここに来ることになったのでございますよ」
「はあ、あいつも大変なんだな」
当麻が夕日を眺めながらステイルのことを思い出しながら寮の方へと向かって歩いていった。
「で、用事も済ませましたので当麻さんとインデクッスさんのところに挨拶しておこうと思い歩いていたのですが
私・・・道に迷ってしまいまして」
「なるほど」
「で、迷っていたときにふと、寮に住んでいる皆さんのことを思い出して近くにあったスーパーで皆さんへのお土産を購入して配送を頼み終えたところに暗い顔で歩いていくる当麻さんを発見したのでございますよ」
「なるほど」
そんな会話をしつつ歩いているうちに当麻とオルソラは当麻の住んでいる部屋の前までやってきた。
「って、そうじゃなくて!なんでオルソラが学園都市にいるの。イギリスにいるんじゃないの?」
「学園都市って、ファーストフードや飲食店は充実しているのにこったお土産は置いてないんですね?」
「まあ、滅多に客が来るわけじゃないからそういうもんはあんまり必要ないんだろう」
「で、なんで私が学園都市に来たかというとステイルさんの代理でここにお届け物をしにきたんですよ」
「はあ、って話が戻っているし。って、ちょっと待て?ステイルの代理ってあいつになにかあったの?」
「はあ、実は・・・」
(ここからしばらくの間は全てイギリス語です)
「アークビショップ!!」
ステイルは、顔を真っ赤にさせながら浴室に入ってきたことでバスタブに足を突っ込んで緩みきっていた
ローラの顔が驚きの表情で固まる。
「な、なに!ステイルまたこの私の姿を忘れられず再び浴室に突入してきたのですか・・・それとも・・」
ステイルは顔をヒクヒクとさえ強張った笑顔でローラの前に抱えていた小さな箱を突きつけた。
「あ、やっときたのね『超機動少女カナミンDVD-BOX』」
ローラはDVD-BOXをステイルの手から取ると嬉しそうにそれを眺めていた。
「-220ポンド・・・。220ポンドも取られたんですよ。そんなものに・・しかもあんな送り状に
超機動少女カナミンDVD-BOXとか直に書いてあって・・・」
ステイルは何かを思い出したのかプルプルと震えている。
「ほら、この間ステイルが私の日本語はおかしいとか言っていたから日本語の勉強しようと思って取り寄せたの」
「なんで、私のところに届けたんですか」
「えっと、アークビショップとあろうものが堂々とこんなもの頼んだらイメージに悪いでしょう」
「それに、ステイルのところに送れば確実に私の元に届くだろうし。それに・・・」
「それに?」
「なんか、おもしろい事が起こりそうな気がしたのよ」
ブチ・・・何かが切れた音が部屋に響いた。
「・・・あなたのせいで―あなたのせいで――あなたのせいで」
ステイルは炎の剣を抜くとローラのが足を入れていた浴槽に勢いよく突っ込んだ。
「あっつ!!」
炎剣を突き刺され急激に熱くなった風呂から飛びのくローラ
「あなたのせいで、私の近所のイメージがズタボロですよ。偶然私が留守の時に荷物を預かってくれた近所の
奥さんがその荷物が届いてから私のことを白い目で見るようになるし・・近所の人たちは私を見るたびに
ヒソヒソ話を始めるし・・」
「・・・ごめんね」
ブチ、再び何かが切れる音が浴室に響く。
「―全然反省してないようですね。――いいでしょう、それじゃあ今からたまりにたまったあなたの書類仕事
全て片付けてもらいましょうか・・・今日中に」
ドスの聞いた声と獲物を完璧に動けなくする獣の冷たい目でローラを睨むステイル。そんなステイルに恐怖したのか
後ずさりしながらローラは
「ステイル、もう就寝の時間ですし。それにこんな遅い時間に女性の部屋に殿方がいるのは・・・」
「はじらうように行っても駄目です。大丈夫ですよ・・ちゃんと女性のシスターにも協力を仰いでいますから
大丈夫ですよ」
「え、え、」
「さあ、たまりにたまった書類仕事全て片付けるまで寝かせませんからね。大丈夫ですよ私がちゃんと監視してあげますからつきっきりで」
「い、いやあー」
そういって、ステイルローラの服の後ろ襟を掴むと彼女を引きずって浴室から出て行った。
と、数日前にこのような出来事が繰り広げられたのだった。
(日本語に戻ります)
「はあ、実は私にもよくわからないのでございますよ」
「なんでも、ステイルさんはどうしても離れられない用ができたから代わりにって事で私がここに来ることになったのでございますよ」
「はあ、あいつも大変なんだな」
当麻が夕日を眺めながらステイルのことを思い出しながら寮の方へと向かって歩いていった。
「で、用事も済ませましたので当麻さんとインデクッスさんのところに挨拶しておこうと思い歩いていたのですが
私・・・道に迷ってしまいまして」
「なるほど」
「で、迷っていたときにふと、寮に住んでいる皆さんのことを思い出して近くにあったスーパーで皆さんへのお土産を購入して配送を頼み終えたところに暗い顔で歩いていくる当麻さんを発見したのでございますよ」
「なるほど」
そんな会話をしつつ歩いているうちに当麻とオルソラは当麻の住んでいる部屋の前までやってきた。
「ただいまー」
ドアを開け当麻は玄関に入り靴を脱いだ。
「おじゃましてもよろしいでございますか?」
「どうぞ」
というと滅多に使わないスリッパ立てからスリッパを取りオルソラの目の前に置いた。
そしていつものようにリビングのドアを開けると駆け寄ってくる白いシスターと飼い猫のフィンクス
を予想していたが・・・その気配がないことに気づく。
「あれ?インデクッス?フィンクス?」
当麻はインデックスとシスターの姿を探しキョロキョロと当たりを見回すが一人と一匹の姿がない。
「うん、なんだ?!これ」
テーブルに視線を向けるとそこには一枚の紙切れがあった。
ドアを開け当麻は玄関に入り靴を脱いだ。
「おじゃましてもよろしいでございますか?」
「どうぞ」
というと滅多に使わないスリッパ立てからスリッパを取りオルソラの目の前に置いた。
そしていつものようにリビングのドアを開けると駆け寄ってくる白いシスターと飼い猫のフィンクス
を予想していたが・・・その気配がないことに気づく。
「あれ?インデクッス?フィンクス?」
当麻はインデックスとシスターの姿を探しキョロキョロと当たりを見回すが一人と一匹の姿がない。
「うん、なんだ?!これ」
テーブルに視線を向けるとそこには一枚の紙切れがあった。
『当麻へ、小萌に夕食を招待されたのでフィンクスと一緒に行ってきます。
ついでに泊まってきますので帰るのは明日になります』 インデックス&フィンクスより
ついでに泊まってきますので帰るのは明日になります』 インデックス&フィンクスより
紙切れを片手にプルプルと震える当麻、しかし彼はあることに気づく。
「あの野郎・・・また勝手なことを・・・いや待てよ」
床に投げていた鞄を急いで手元に寄せ中からあの封筒を取り出した。
「あらーインデックスさんはいないんでございますか?」
とたとたと音を立て歩いてくるオルソラの姿が目に入った当麻はあることを思いついた。
「なあ、オルソラ。今晩暇か?」
「はい、用事も終えましたし。帰るのは明日ですので」
オルソラは顎に指を当て考えたポーズをしながら答えた。
「じゃあ、今晩俺と付き合ってくれないか?」
当麻がその台詞を発した瞬間オルソラの時間が止まった。
「あの野郎・・・また勝手なことを・・・いや待てよ」
床に投げていた鞄を急いで手元に寄せ中からあの封筒を取り出した。
「あらーインデックスさんはいないんでございますか?」
とたとたと音を立て歩いてくるオルソラの姿が目に入った当麻はあることを思いついた。
「なあ、オルソラ。今晩暇か?」
「はい、用事も終えましたし。帰るのは明日ですので」
オルソラは顎に指を当て考えたポーズをしながら答えた。
「じゃあ、今晩俺と付き合ってくれないか?」
当麻がその台詞を発した瞬間オルソラの時間が止まった。