とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 1-905

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匿名ユーザー

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『じゃあ、今晩俺と付き合ってくれないか?』
オルソラの頭の中で何度もこだまするこの台詞・・・いつものような天然な
独自の思考回路を持つ彼女もさすがにあわてたのか高速思考で考えた。
(たしか・・・今日はインデックスさんは帰ってこない言ってましたしということは・・
今夜は私と当麻さんの二っりきり)
「だ、だめです。当麻さん。私はこれでも神に使える身なんでございますよ」
「いいじゃないか、オルソラ。神に仕える身でもたまには羽を伸ばさないと」
顔を真っ赤にしながら、なんとか声を出すオルソラに上条は屈託のない笑顔をしながら話しかける。
「それとも、オルソラは俺にお礼をされるのは嫌なのか?」
「・・・えっえっと・・・」
少しシュンとした表情で話す上条当麻の姿を見た瞬間彼女の中にあるシスター
としてのなにかがボロボロと壊れ始めた。
(・・・今晩俺に付き合ってくれ・・・それって・・・)
オルソラは真っ赤になる顔を必死で隠そうと手を頬に当てて後ろを向いただが、人と
いうのはそういう行為をするときに限って余計なことばかり思い出してしまう。
(当麻さんって以外に筋肉質でございましたのよね・・それにあの手で抱きしめられた・・・)
(主よこのおろかな私をお許しください)
「・・・わかりました。わっ、わたくしこっ・・今晩当麻さんにお付き合いいたします・・・」
視線を下に向け女の子座りで両膝の上に握った拳にぎゅっと力をこめたオルソラは答えた。
「そっか、じゃあ今晩の晩飯は俺のおごりな!」
「ちょっと、遅くなるかもしれないけど。大丈夫ちゃんと帰りは俺がホテルまで送るからな?」
「じゃあ、ちょっと待ってな仕度するから」

学園都市内の登校路・・・
道の真ん中を歩くセーラー服に身を包んだ美しく長い黒髪を持つ美少女
が歩いている。セーラー服に包まれていても近頃の日本女性からほとんど
消え去った和の雰囲気を漂わす少女が夕暮れの町を歩く姿は一昔前の
日本の小説の挿絵を連想させるような光景だった・・・だが。
くー!
突如、その風景の中心に存在した少女は道の真ん中でお腹を鳴らした。
その音で、今までその場に包まれていた空気は一瞬で崩壊し少女は
鞄で顔を隠し近くにいた人たちの視線から恥ずかしそうに逃げていった。
近くのコンビニの方へ走っていく。
「ハアハアっ・・・ここまでくれば大丈夫・・・」
近くの角を曲がりそこにあったコンビニの中へ少女は駆け込んだ。
彼女の名前は 『姫神 秋沙』非常に希少な『吸血殺し(ディープブラッド)』
という能力を生まれつき持つ少女である。現在はその能力を封じ担任である
小萌先生の家に居候している。
「お腹すいたな」
彼女はいつもの無表情に近い顔に戻るとそうつぶやいた。
入ったコンビニの中では、グツグツと煮えるオデンの香り 蒸し器の中でアツアツに蒸された
肉まんをはじめとした食欲を誘うさまざまな香りがまるでオーケストラでも奏でるかのように
彼女の空腹感を増すために香りのハーモニーを奏でている。
その香りに耐えられなくなった彼女は、制服のポケットから財布を取り出し中をのぞいた。
だがそんな彼女を待っていたのは無常な現実だった。

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