とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 1-972

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匿名ユーザー

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◇◇◇

 姫神秋沙は困っていた。

彼女が持っている紙切れに書いてある指定条件を満たす相手が一向に見つからないからだ。

黒髪の少女はうだるような炎天下の空の下汗だくになりながら走り回っていた。

「正直これはツライ。範囲が広すぎる」

誰にはとはなしに呟きながら道行く人達を観察する。そしてはぁっと溜息をついた。

「見ただけで[妹]と判別できるなら苦労はしない。どうしたものか」

いっそのこと彼女の担任のちびっこを連れて行って強引に[妹]だと言い張ってやろうかと考えていたらドン!っと彼女の膝裏に衝撃が走った。

カックン

「う、うわ、わわわ」予想外の方向からの膝カックン攻撃を受けて体勢が崩れるが、両手をわたわたと振りながら体勢を立て直すしてから振り返り

膝かっくんの犯人を捜した。

背後には誰もいない。

「学園都市の七不思議。でもいまは怪談の季節ではない」

ツンツン

自分のふくらはぎの辺りを突っついてくる感触がある。

不審に思って視線をググっと下に下げると、茶色いさらさらヘアが見えた。

見た感じ10歳前後の女の子で手にはわたあめのの袋をもっていた。

少女に視線を合わせるために自分はしゃがみこむ体勢になり、目の前に来た少女を観察する。

「そんなに見つめちゃいやん、ミサカはミサカは照れながら朝見たドラマの真似をしてみる」

じーーーーーーーーーーーー、無言で少女の目を覗き込む

「あれ?反応がなかったりミサカはミサカはもっと暴れてみたり」

そういうとちびっこは姫神の背中やら頬やらを激しく突っつきだした。

「やめなさい。迷子なの?」

自分のほっぺたを激しくつっつく小さな指をガシっと捕まえて極力怖がらせないようにたずねてみた。

「えっと、あちこち走り回ってたら、あの人とはぐれてしまったんだけど、ミサカはミサカはあなたのぷにぷにのほっぺたをつっつくのをやめなかったり」

つんつん、ぷにぷに 捕まえた手とは逆の手を使って姫神のほっぺたをつっつく。

黒髪の少女はいまだにぷにぷにされる自分のほっぺたを無視し「名前は?。どこから来たの?」とさらに尋ねた。

「ミサカはミサカ20001号、個体ネームは[打ち止め]ていうかも、ミサカはミサカはあなたに自己紹介してみたりする」

にまん、いち?・・・・らすとおーだー?・・・珍しい名前?いやそもそも名前なのかもわからない。

とにかくわかるのは目の前の彼女が保護者とはぐれているという事実だけははっきりとしている。

「思考完了。さあいこうか?」

「あれ?ミサカはミサカはなんだかテキパキと小脇に抱えられていつもより視線が高くなったことに感動を覚えたりしてみる」

茶髪の少女[打ち止め]を自分の小脇に抱えると姫神秋沙は少女に告げた。

「私は姫神秋沙。いまからアナタは私の[妹]」

「[妹]?確かにミサカは[妹]だけどとミサカはミサカは新事実を告げてみたりする」

「そう。それは好都合」

視線を上に戻し、途中で分かれた少年の事を思い浮かべたが、どうせあの少年ならどうにかするんだろうとか思って数秒で頭を切り替えた。

脇に抱えられてはしゃいでいる少女を見て、まあ、これなら[妹]でも通るだろう。競技が終わったら一緒に探してあげるなり迷子センターに預けて放送でも流してもらえばいい。

一息ついた後に姫神秋沙は軽快に走り出した。

「わっわっ、これは新感覚なのかも、とミサカはミサカは新たな喜びを発見してみたり」

◇◇◇

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