とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 7-329

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匿名ユーザー

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ドゴッと地面を蹴って絹旗はパンチの届く距離まで雷電に一気に近づく
絹旗がどんな能力で攻撃してくるか分からない雷電は出来る限り彼女を近くで見ようとしたが
見たところパンチをしてくる以外、特に何か能力を使っているかは分からなかった。
(直接受けてもいいが……避けるが吉っと!)
絹旗のパンチはそこら辺の不良が滅茶苦茶に出してくるパンチと違い、型はしっかりしていて
フォームも完璧だったがやはり少女が出すパンチではあまりスピードはなく、雷電は簡単に避けるこが出来た。
しかし、綺麗にかわされたパンチは止まることなく雷電がいた場所の床に当たり、バゴンッ!と音を立て床を砕いた。
(なっ!!?)
驚いている雷電に絹旗はすかさず何発もパンチを続けて打ってくる。

「ウワッと!?ちょっタンマ!?」
「待つと思ってんですか?」

なんとか攻撃をかわしていくが予想以上の威力を目の前にして雷電はビビッてしまった。
そして、避けていくうちに部屋の壁に追い詰められてしまった。

「やばっ!」
「超もらいっス!」

絹旗の強烈なパンチが雷電を襲ったが、雷電は何とかうまく攻撃を流し、迫ってくる拳を壁にぶつけることに成功した。
絹旗の出したパンチは隣の部屋まで壁を貫き、そこからボロボロと崩れ落ちて行き、
砂のように砕けたコンクリートが舞い上がって煙のようになった。
(イケる!)
中に舞ったコンクリートのせいで雷電の姿を見失った絹旗の脇腹を目掛けて全力でパンチを放つ
絹旗は気付くことは出来たが、雷電はすでにパンチを放っており避けるのは不可能だった。
完璧に捕らえた雷電のパンチが当たった絹旗は横に吹っ飛び壁を突き破って廊下まで飛び出た。
(ガートする暇は無かったはずだが……)
そう考える雷電はただ自分が殴り飛ばした少女の居る方を見つめていた。すると、
まるで何事も無かったかの様に絹旗は小さい体を起こして、自分が突き破った壁から雷電を見つめてきた。

「完璧に決まったと思ったんだが……」
「……超受けきれると思ったんですけどね」
「どういう能力なんだい?あれだけ完璧に決まったのに…」
「そっちこそ何をしたんですか?ただの人間が私を吹っ飛ばすなんて超不可能ッすよ」
「さあ……なんでしょう?」
「その超おかしなコスプレの下に何か仕込んですか?」
「ひっどいなーケッコー気に入ってるんだけどねコレ」
「そのセンスも超おかしいですよ…」

自分のセンスを否定された雷電、顔は見えていないが実はかなり落ち込んでいた。

(あまり時間を掛けたくないな…)
レベル5が来る前に終わりにしたい雷電は、どこからかクナイや手裏剣を出して指の間に挟みそれを一気に投げつける。
しかし、それは絹旗に当たることなく弾かれてしまう。
(彼女の手前で失速している?…回りに何かバリアでも張ってんのか?いやっ…)
雷電は与えられた情況で相手の能力を分析し一番可能性のある答えを導き出したがそれ即座に否定した。
(それじゃあの異常なパワーは説明できん)

「まったく手裏剣って忍者かなんかのつもりッすか?てゆーか一体どこに?」
「隠してんのかって?学園都市の技術を使えば体のあちこちに武器を仕込むくらい簡単だろ」
「忍者ごっこに世界最高峰技術を使われるようじゃ、学園都市も超終りッすね」
「ごっこかどうかを見極めるにゃ、ちょっと早いぜ…お嬢ちゃん」

何か合図があったわけでは無いが絹旗は雷電に向かって突進してきた。
(少し痛いかもしれんが……仕方ない!)
雷電は絹旗の突進を避けようとせず、受け止めようとしたが、やはり力では敵わず押し負けて倒されてしまう
予想以上の衝撃に吐きそうになったが、そんなことお構いなしに絹旗は倒れている雷電に馬乗りになって
右腕で雷電の首を鎧の上から締め付け左手で右腕を押えた。

「超あきらめてくださいね」
「うぉえ……吐くかと思った」
「あなたは一体何者なのかゆっくり聞かせてもらいますよ」
「……お嬢ちゃんこういうピンチの時、なんて言えばいいか知ってるかい?」
「はぁ?」

何を言いたいのか良く分からなかったので思わず声を出してしまった絹旗に雷電は左手に持っている物を見せて言った。

「バルス!!」

そう言った雷電の左手で持っていた物が強い光をだして輝いた。決して特別な石が輝いたわけではない。
ただ、左手に持っていたスタングレネードが爆発しただけだ。だが

「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

目を押えてのた打ち回る絹旗、そんな苦しむ少女を見ながら雷電は

「おいおい…こういう時は『目がー!!!!』って苦しむもんだろ?」

などと随分お気楽であった。

「くっ…こんな物まで!!」
「あんま無理しない方がいいぞ、しばらくは目が使い物にならないし」
「どうしてあなたは?」
「見えてなかったどろうけど、俺さーお譲ちゃんに倒されてからずっと目瞑ってたんだぜ」
「っ!最初からこのつもりで!?」
「悪いがおしゃべりに付き合うつもりはないんでね、バイバイキーンっと」

そう言うと駆け足で出口のドアに向かった

「まっ!?待ッ!!ギャン!!」

となんとか起き上がって声のする方に向かうが壁にぶつかってしまった。

「………私もフレンダさんのことは超バカに出来ないですね」

とりあえず目が見えるようになるまでその場を動かないことにお譲ちゃんは決めたらしい

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