とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 7-475

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
国家権力?にバイクと気力、体力を奪われて、そのまま眠った雷電は、いつものようにバイクを乗り回していた。
はっきり言うと彼は仕事をしない、何か動くことがあるとすればガイヤメモリが関わる時だけである。
(あぁーあ…携帯、何処落としたかなぁ……これじゃ当麻に連絡とれねぇし…寮の電話番号も知らねぇし…)
などとやるべきことはあるのだが、別にすぐ当麻に連絡をしなければならない理由はない、が、
暇なら一人でバイクを乗っているよりも、だれか話相手が欲しい、そう思っただけだ。
しかし、そのために体力を使おうとするほど雷電は寂しがり屋でもない。
このままどれだけ寿命を無駄使いするのかぁ~などと、考えていると、人目につかな道路で
いかにもカツアゲされてます的な空気を出している、とある少年達を見つけた。
(う~ん、まっ、暇だしな)
と暇つぶしに人助けすることに決めた。

ここは何かと色んなことが起きる路地裏である。簡単に説明すると不良3人に民間人1人、これで説明は終る。

「なに言ってんだ!?10万だって言ってんだろ」
「そっそんな…5万円って話だろ?」
「うっせーな…気が変わったんだよ!」
「ごちゃごちゃ言ってないで出せよ!!」

台本のようなやり取りに少しあきれ気味だった雷電だが、ここまで来たら仕方がない

「はいはい……もぉ止める…そういうありきたりなのは…」

状況が状況だけに正直あまりテンションは高くなかった

「あぁ?…なんだテメ…ッアベシ!!!」

言い切る前に雷電の飛び膝蹴りが決まった。不良Aのライフは0になった。

「なっ!?テメェ何しやがる!?」
「……いや……俺、気付いたんだけど『なんだテメェ』って死亡フラグなんじゃないかなぁーって」
「なに訳わかんねぇこと言ってんだ!?テメェ舐めてっと……ギャン!!」
「…それも死亡フラグだ…」

あっという間に1人になってしまった不良Cはただ怯えていた。

「さて……お前はどんな死亡フラグを言うんだ?」
「ぱっ…パスで」
「…変わった死亡フラグだな…」

不良Cのライフもここで0になった。

取りあえず全部片付けた雷電は、民間人Aに話しかけた。

「大丈夫かい?」
「あっ…はいっありがとうございました」
「いいってことよっ!……それよりこいつら一体何で10万もぼったくろうとしたんだ?」
「いっいや…それは…」

口ごもる民間人を不思議に思ったが、不良が持っていたiポッドを見つけた

「ん?」
「そっそれは!?」
「なんだ?こんなもんに10万も払おうとしたのか?」
「いや…その…うっ!?がぁ!?」

突然民間人Aは、苦しみだした。

「どうした!?」
「うっ!!……あぁ………」

しばらく苦しんだ後に彼の意識はストンッと落ちてしまった。



「まったく!何なんだよ!?」
『急に意識が途絶えたのね?』
「あぁ…」

そのままにして置くわけにいかないので雷電は、このご時勢、いや、この街に本当にあるのかと公衆電話を探し
なんとか救急車を呼ぶことができた。そして、ことの一部始終を珠理に伝えた。

『おそらく……『幻想御手』の影響よ…』
「『幻想御手』?」
『えぇ…どうやら、『幻想御手』を使った人達が次々と意識を失っているらしいの……』
「どうして?」
『知らないわ…でも、何もせずに自分のレベルを上げる…そりゃ、それ相当リスクがあるでしょうよ…』
「たくっ!『幻想御手』の回収もしておくべきだったか…」
『この街には何万もの無能力者がいるからね……どうやら被害者は一万人にも上るらしいわ…』
「1万……」
『どうするの?』
「………冥土のオヤジに会ってくる…あいつなら色々調べてんだろ…」
『…そうね……彼なら何か掴んでいるかも…』
「一先ず、切るぞ…何か分かったら病院から連絡する」
『分かった』

公衆電話の受話器を乱暴に元に戻し、バイクに乗ると今までとは明らかに違う乱暴な運転で走り出した。

雷電はバイクを走らせ『冥土返し』と異名を持つ医者がいる病院へと急いでいた。
普段の速度表示を守る彼の姿はない。乱暴にかつあきらかなスピードオーバーで自分への怒りを露にしていた。
しかし、行く途中に、とある公園で、昨日知り合った、長髪の少女を見つけた、別に無視しても良かったが
あきらかに普通の雰囲気じゃないことに雷電は即座に気付いた。
適当な場所にバイクを止めるて、急いで長髪の少女とおそらくその友達らしき人物達に駆け寄った。

「どうしたっ!?」
「アッ…アッ…アケミが」
「!?」

そこには、一人の少女が倒れていた。雷電は即座に原因の心当たりがついた。いや、つかない方が無理だった。

「『幻想御手』か!?」

そう言うと、倒れている少女とそれを取り囲む少女達から離れた、知り合いである長髪の少女がビクッと肩を震わした。
雷電は、彼女に詰め寄った。

「そうだなっ!?」
「…………ゴッ……ごめんなさい…」
「っ!?」

雷電は、思わず彼女の胸倉を掴んだ。そこには昨日パフェの話で盛り上がっていた、優しい無邪気な笑顔はない

「どうしてっ……どうしてこんな物に頼った!!?」
「ひっ!?」
「俺は言ったはずだ!…こんな物を使っても何も得られないと!」

胸倉を掴まれている少女は抵抗せず、ただ下を向きながら、ごめんなさいと呟き続けた。

「無能力者がそんなに嫌かっ!?…たしかにこの街では無能力者はバカにされるかもしれない…笑われるかもしれない…
 けどなっ!!そんなことで何の努力せずに、無断に掠め取っていい物なんてないんだよっ!!!!」
「っ!?」

そこで、彼女は初めて雷電の顔をしっかり見ることできた。雷電は掴んでいる胸倉をはなし、少女達から携帯を借りた。

「お前達をアンチスキルに引き渡す…」
「えっ!?」
「『幻想御手』を使った奴らが次々と意識を失い、そのまま目を覚まさないらしい……そうなる前にアンチスキルに保護させる」
「ちょっ…ちょっと待ってください!」

倒れている少女の側にいた少女が叫んだが、雷電は気にせず携帯の番号を推していく、しかし、
さっきまで胸倉を掴まれていた長髪の少女が急にどこかへ走り出した。

「ルッ!ルイコ!?」
「なっ!?待て!?」

雷電はすぐに追おうとしたが、倒れているアケミという少女の側にいた少女がバタリと倒れてしまった。

「むっ!むーちゃん!!」
「ちっ!こっちもか!?」

その場に残った少女が必死に友達の名前を呼ぶ中、雷電は、あたりを見回しさっき走っていった少女を探した。
しかし、何処にも彼女の姿はなかった。雷電は、また険しい顔になり、ただ一言だけ叫んだ。

「くそっ!!」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー