「死んで解決する事はない…か」
「やっぱり死ぬつもりだったのか?」
「…いや…どっちにしろ俺は死ぬ…ガイアメモリや体晶の影響で…俺の体は限界にきている…だから決着をつけようと思ったんだ」
「……なんでだよ!?なんで全部一人で背負い込むんだよ!俺だけじゃない…珠理さんやじいさんだっているだろう!!」
「やっぱり死ぬつもりだったのか?」
「…いや…どっちにしろ俺は死ぬ…ガイアメモリや体晶の影響で…俺の体は限界にきている…だから決着をつけようと思ったんだ」
「……なんでだよ!?なんで全部一人で背負い込むんだよ!俺だけじゃない…珠理さんやじいさんだっているだろう!!」
黙り込む雷電を見ている当麻の後ろから珠理があきれながら話しかけた
「当麻…この人は、そういう人なの」
「えっ?」
「不器用なのよ…あんたに似て」
「……不器用…ねぇー」
「えっ?」
「不器用なのよ…あんたに似て」
「……不器用…ねぇー」
バカにするような顔をしてきた当麻に雷電は、反論した。
「ちげーよ、俺はな…当麻……お前みたいに単純じゃないんだよ!」
「あぁ?どういう意味だよ!?」
「言葉の通りだよ」
「あぁ?どういう意味だよ!?」
「言葉の通りだよ」
2人のやり取りを見て、珠理はくすくすと笑っている。
「お前はどうなんだ?珠理…」
「私?」
「お前も同じ気持ちか?」
「……私は…あんたが死ぬことを覚悟してるなら…止める気はなかったわ…きっと、それが正しいんだろうって思ってたから…でも
そうよね…結局、私もあきらめてただけなのかもね」
「じゃあ、あきらめなきゃいいんすよ」
「私?」
「お前も同じ気持ちか?」
「……私は…あんたが死ぬことを覚悟してるなら…止める気はなかったわ…きっと、それが正しいんだろうって思ってたから…でも
そうよね…結局、私もあきらめてただけなのかもね」
「じゃあ、あきらめなきゃいいんすよ」
2人の会話に当麻が入り込んだ。今度の台詞には雷電は感動していない、むしろあきれた。
「お前は…ホントに単純だ」
「…………問題!NARUTO47巻の戦いの最後にナルトが言った台詞は!!!」
「…………問題!NARUTO47巻の戦いの最後にナルトが言った台詞は!!!」
珠理は急なことに口をポカンと開けたが、雷電は少し考えた後、プッと吹きだし答えた。
「……『オレが諦めるのを…諦めろ』」
「正解…」
「正解…」
当麻の言いたい事が分かり、雷電に続き珠理も笑い始めた。
「まるで漫画の主人公みたいね」
「単純なだけだろ」
「単純なだけだろ」
当麻、雷電、珠理はただ笑っていた。そして、雷電は2人よりも先に笑う事を止めて真剣な顔をした。
「ありがとう…当麻、珠理……でも、これからお前らと過ごして行けるかは…まだ分からん」
「「えっ!?」」
「………来たぞ」
「「えっ!?」」
「………来たぞ」
2人は雷電が見つめている方を見ると、三人がいるアリアの墓へと繋がる墓地の中にある一本道を一人の老人がゆっくりと歩いてきた。
老人はよく見かける年寄りのように腰を少し曲げて、両腕を背中のほうで組んでいた。
服装は白衣の様なロングコートを着ていてズボンはスーツに合うような黒いものであった。
どこからどう見ても老人であったが、なぜかその姿は表現できない迫力があった。
珠理はその老人を知っているのか、それとも当麻と同じように老人の恐ろしさを理解したのか、彼から視線を外さない。
老人はよく見かける年寄りのように腰を少し曲げて、両腕を背中のほうで組んでいた。
服装は白衣の様なロングコートを着ていてズボンはスーツに合うような黒いものであった。
どこからどう見ても老人であったが、なぜかその姿は表現できない迫力があった。
珠理はその老人を知っているのか、それとも当麻と同じように老人の恐ろしさを理解したのか、彼から視線を外さない。
「ようこそ…選べれし者達よ」
老人との距離は10メートル以上離れていたのだが、その声はよく聞こえた、
「実に素晴らしい日だ!!このような素晴らしい人材が一度に揃うとは!!」
「…なるほど、当麻を呼んだのはお前か」
「何!?じゃあ、あの電話は!?」
「あぁ…私がかけたものだ……」
「なぜ当麻を呼んだ!!」
「必要だったからだ…私の考える…実験の為に」
「…なるほど、当麻を呼んだのはお前か」
「何!?じゃあ、あの電話は!?」
「あぁ…私がかけたものだ……」
「なぜ当麻を呼んだ!!」
「必要だったからだ…私の考える…実験の為に」
黙って当麻は聞いていたが、もうその時点で、その男に対する印象は最悪になっていた。
「『絶対能力者』は…もう夢物語ではない、私の研究が成功すればっ!!すべての人間がその領域に踏み込める!!」
「くだらない幻想ね」
「くだらない幻想ね」
珠理の意見に老人は、不気味な笑みを浮かべて答えた。
「いいや…違う……君達のおかげで十分に可能になった」
「私達の?」
「あぁ……ディック君、君のおかげで『多重能力者』の開発が可能なことが証明された!さらに体晶の改良にも十分なデータをくれた!
珠理君、君の考えた物体に能力者のDNAを記憶させ、能力を引き出すという発想…あれは実にすばらしい!!
そして、上条当麻君…君のおかげで私は更なる世界の扉を開けることができた!!」
「私達の?」
「あぁ……ディック君、君のおかげで『多重能力者』の開発が可能なことが証明された!さらに体晶の改良にも十分なデータをくれた!
珠理君、君の考えた物体に能力者のDNAを記憶させ、能力を引き出すという発想…あれは実にすばらしい!!
そして、上条当麻君…君のおかげで私は更なる世界の扉を開けることができた!!」
急に自分の名前が呼ばれ、何のことだか分からない当麻だったが、老人は話を続けた。
「君達は…ライダーシステムが一体何時から存在しているか知っているかね?……ライダーシステムは、もう何千年も昔から存在していたのだよ!!」
「なっ!?何を言ってるのよ!?ライダーシステムが発明されたのはつい最近じゃない!?確かに設計図は存在したけど!…昔の技術で作るなんて!!」
「なっ!?何を言ってるのよ!?ライダーシステムが発明されたのはつい最近じゃない!?確かに設計図は存在したけど!…昔の技術で作るなんて!!」
珠理の言っている事は正しかった。雷電もその事は知っているので、老人の言っていることが理解できなかった。だが、老人は珠理の問い返した。
「君なら昔の科学者描いた設計図を見た事があるだろう?……おかしいと思わなかったのかね?なぜ出来もしないのあれほど具体的な設計図を描けたのか!
理由は簡単だ…その頃、既にライダーシステムを作る技術は存在したのだ!!」
「何を戯言を!!」
理由は簡単だ…その頃、既にライダーシステムを作る技術は存在したのだ!!」
「何を戯言を!!」
珠理も雷電も老人の言っている事を信じようとしなかった。だが、ただ一人当麻だけは老人の言うことの答えが導き出せた。
「…魔術」
その言葉を聞いた2人は当麻の方を見た。ポツリと言ったことであったが、それが聞こえたのか老人はニヤリと笑った。
「その通りだ!当麻君!!」
「魔術を使って…ライダーシステムを」
「そうだ!!…完成させていたのだ!!遥か昔から!!」
「魔術を使って…ライダーシステムを」
「そうだ!!…完成させていたのだ!!遥か昔から!!」
急に魔術と言われて、唖然とする2人だったが、そんな2人に説明もせず当麻は疑問をぶつけた。
「だけど!ならどうして!?ライダーシステムが昔から存在するなら、なぜ最近まで!?」
「ライダーシステムの設計図…あれはほとんどのモノが破棄されていたのだよ…昔、起きた悲劇を繰り返さない為に…」
「悲劇?…」
「あぁ…かつて、ある魔術師が作り出したのだ…世界中の魔術の知識を集め、そして、その魔術をすべて使うことのできる物を、いやライダーシステムを作り出した
その魔術師は、力に溺れて10年に渡って世界を破壊し続けた……後にその者はこう呼ばれた…『ディケイド』と」
「ライダーシステムの設計図…あれはほとんどのモノが破棄されていたのだよ…昔、起きた悲劇を繰り返さない為に…」
「悲劇?…」
「あぁ…かつて、ある魔術師が作り出したのだ…世界中の魔術の知識を集め、そして、その魔術をすべて使うことのできる物を、いやライダーシステムを作り出した
その魔術師は、力に溺れて10年に渡って世界を破壊し続けた……後にその者はこう呼ばれた…『ディケイド』と」
あまりに訳の分からない事に珠理と雷電は、ただ黙って聞いていることしか出来なかった。
「研究していくうちに…私は、ライダーシステムの起源を知った…だがそれを裏付けるものはなかった…だからただのくだらん言い伝えとしか思っていなかった…
しかし!そこに、それを決定的に裏付けるものが現れた!!…それがなかったら私は、研究になど取り組もうと思わなかっただろう」
「なっ…何を…」
しかし!そこに、それを決定的に裏付けるものが現れた!!…それがなかったら私は、研究になど取り組もうと思わなかっただろう」
「なっ…何を…」
老人は片方の腕を大きく振り、大声で喋った、おそらく、それだけ興奮しているのだろう。だが当麻は、それを気に止めない、
ただ頭の中で与えられた情報を整理して行く内に、なにか重要なことが分かる、そう感じていた。
ただ頭の中で与えられた情報を整理して行く内に、なにか重要なことが分かる、そう感じていた。
「君はすごい物を手に入れてくれた!!生半可な魔術知識ではない…膨大な魔術知識を!!」
「………インデックス」
「10万3000冊の魔道書…実に素晴らしい!!外国には魔術と言う名の超能力集団がいると聞いていたが……本当に魔術などが存在するとは」
「お前は…インデックスを利用するつもりか!?」
「悪いようにはしない!!ただ、情報を貰うだけだ…」
「バカな!!魔道書は普通の人間が見れば、ただじゃすまないって!!」
「………インデックス」
「10万3000冊の魔道書…実に素晴らしい!!外国には魔術と言う名の超能力集団がいると聞いていたが……本当に魔術などが存在するとは」
「お前は…インデックスを利用するつもりか!?」
「悪いようにはしない!!ただ、情報を貰うだけだ…」
「バカな!!魔道書は普通の人間が見れば、ただじゃすまないって!!」
老人の計画知った当麻は声を荒げて言った。
「なに…どんな罠にも法則があるのだよ……魔道書を呼んだ時にどのような害が及ぼされるのか…何度も調べていけば、いずれ法則が掴め!!
読める手段が見つかる!!」
読める手段が見つかる!!」
当麻はこの男の考えが分かりゾッとした。こいつが魔道書を読む為に自分の身を投げ出して実験するようなことはしない、ならどうするのか、容易に想像できた。
また、犠牲にするのだ、雷電の仲間達と同じように、自分がただ満足する為に、
また、犠牲にするのだ、雷電の仲間達と同じように、自分がただ満足する為に、
「私が完成させてみせる!!『多重能力』の理論を使い!ライダーシステムを使い!そして魔術という新しい法則を使って!!
『絶対能力者』…いや…もはや、そんなものでない……まったく別物である…そう『ディケイド』を…完成させる」
『絶対能力者』…いや…もはや、そんなものでない……まったく別物である…そう『ディケイド』を…完成させる」
老人の野望を知った、当麻は、ただ静かに雷電に告げた。
「雷電…どうやら俺も後には引けないらしい」
「あぁ…正直、急に魔術とか言われてもチンプンカンプンだが…ろくでもないってことはよく分かったぜ」
「私も…私の研究がこんな訳の分からないことに使われて…誰かを犠牲にするなんて…絶対させない」
「あぁ…正直、急に魔術とか言われてもチンプンカンプンだが…ろくでもないってことはよく分かったぜ」
「私も…私の研究がこんな訳の分からないことに使われて…誰かを犠牲にするなんて…絶対させない」
3人の会話が聞こえなかったのか、老人は、先ほどと変わらず笑いながら右手を差し出して言った。
「さぁ!!君達の力を貸してくれ!!!人間を超えた、更なる高みへと歩む為に!!!!」
「……まぁ…なんだ…」
「私達が言えることは…」
「一つだけだな…」
「……まぁ…なんだ…」
「私達が言えることは…」
「一つだけだな…」
当麻と雷電は身に付けていたベルトを出し、珠理はロングコートの中から一つの銃を取り出し、3人は同時に叫んだ。
「「「寝言は寝て言えクソジジイ!!!!」」」