とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

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(1)

ある日曜日の朝、学園都市のとあるビルに5人の人物が呼び出された。
彼らは計器類の蛍光だけに照らされた薄暗い部屋に通された。
突然室内の照明があがりお互いの顔を認識すると彼らは驚愕の声を上げた。

「アッ、アクセラレータ!何で、お前がこんな所にいるんだ」
「テメェはあン時の無能力者。テメェこそ何でいやがる?」
「なんでアンタ達が?アンタ達も突然呼びつけられたクチ?」
「一方通行にお姉様にあの方まで。一体これから何が始まるのでしょう?
 とミサカはまるで他人事のようにつぶやきます」
「上条君が待ってるからと言われて来たのに。騙された」

戸惑う彼らの正面の壁が突然左右に開くと大きなイスがせりだしてきた。
そのイスには白い手袋を着けサングラスを掛けた人物が座っていた。

「諸君!私が総司令だ!
 ってミサカはミサカは某第3○東○市の総司令みたいに宣言してみたり」

この場の雰囲気に全く合わないアホ毛の幼女の登場に言葉を失う上条達。

(あれ?ちっちゃい御坂さんがいる。御坂さんって一体何人姉妹?)
(えーっと、確か妹達(シスターズ)の一人で打ち止め(ラストオーダー)だったよな。
 でも、なんでこんな所にいるんだ?)
(なっ、なんで?ラストオーダーが総司令なのよ)
(なぜ上位個体がここに?ひょっとして新しい遊び(イタズラ)を開拓したのでしょうか?
 とミサカは上位個体の数々の迷惑行動をお思い出しやる気指数が大幅に減少してしまい
 ました)
(ちょっとひとが留守している間に何遊んでやがンだ。このクソチビは?
 芳川と黄泉川も何やってンだ。大人が二人も揃ってガキの一匹も管理できねェのか!)

各自がこの状況を理解しようと思考を巡らしている中で最初に口を開くことができたのは
一方通行だった。

「おい、クソチビ!テメェが死ぬ前に一つだけ聞いておきてェことがある」
「一つだけで良いの?ってミサカはミサカはあなたのコメカミに浮き出た青筋に身の危険
 を感じつつ怒りの矛先を逸らそうととびっきりの営業スマイルで答えてみる」

「こいつァ何の茶番だ?」
「今、学園都市は未曾有の危機に直面している。それを救えるのは君達5人だけなのだ!
 ってミサカはミサカはまるでさっき渡された台本を棒読みするみたいに答えてみる」
「つまり、そんなくっだらねェ事のために呼び出されたのか?俺は。
 もう殺す(やる)気も無くなった。帰るぞ!」

一方通行は言葉を吐き捨てると部屋を出てしまった。
一方通行が去った部屋に漂う気まずい沈黙に耐え切れなくなった上条が「あのさ……」と
言いかけた時、総司令(ラストオーダー)が口を開いた。

「諸君!学園都市を危機から救えるのは君達4人だけなのだ!
 ってミサカはミサカはまるでさっきの出来事が無かったかのように再宣言してみたり」

また部屋の中を別の意味の沈黙が満たしてしまった。
今回の沈黙を破ったのは御坂美琴であった。

「私達も帰っていいかしら?」
「えっ?お姉様(オリジナル)に何の不満が?
 とミサカはミサカはまるでオリジナルの返事が予想外だったみたいに尋ねてみる」
「当たり前でしょ!それに何なのよこの服。
 レオタードみたいで身体の線(ライン)が丸見えじゃないの。
 こんなの着せられるこっちの身にもなりなさいよ」

上条達はスーパー戦隊ものに出てくるようなボディスーツを着込んでいる。
美琴は赤、ミサカ10032号(御坂妹)は青、上条は黒、そして一方通行は白だった。

「大丈夫!そんなこともあろうかとオリジナルのスーツにはちゃんと胸パッドを2枚も仕
 込んであるの、ってミサカはミサカは部下を気遣う上官を演じつつ、その秘密をここに
 暴露してみたり」
「やはりそうでしたか。お姉様にこの前お会いしたのは1週間前。
 わずか一週間でお姉様がAカップからBカップに成長するのは不自然だと思いました
 とミサカはお姉様の胸がミサカより成長していない事実を確認し安堵の声を上げます」

「よっ、余計なことは言わなくていいの!アンタもなに人の胸元見てんのよ!」
「いや、俺は別に……」
「お姉様は何が恥ずかしいのでしょう?
 当麻さん。私でよければいくら見て頂いても構いませんよ、
 とミサカは病院の待合室にあった週刊誌から先日会得したばかりの必殺技(悩殺ポーズ)
 を実戦投入し、ここぞとばかりにミサカの存在をあなたにアピールしてみせます」


(2)

御坂妹が見たものはどうやら少年誌の巻頭グラビアページのようだ。
左手を腰にあて胸を張りながら右手で後髪をかきあげるポーズや
前に出した左足の膝に両手をのせて両腕で胸を強調するポーズなど
水着のグラビアアイドルがするようなセクシーポーズを次々披露している。
もっとも服を着たままではセクシーさに欠けるせいか御坂妹を見る上条の目はセクシーな
女性を見る男性の目ではなく(これもこいつらが成長している証しかな?)と娘の成長を
見守る父親のようであった。
しかし次の瞬間、御坂妹が両掌で自分の胸の膨らみを鷲づかみにするように下から持ち上
げると上条は「ブッ!」っと吹き出しそのまま固まってしまった。
どうやら教本が少年誌のグラビアからH系雑誌のセクシーページに替わったようだった。
さらに御坂妹が新たなセクシーポーズに移ろうと右手を下半身に降ろしはじめる。

「わっ!ちょっと、何やってんの。止めなさい!」

あと一歩の所で御坂妹の最終奥義は御坂美琴に阻止されてしまった。

「アンタも何ニヤニヤして見てんのよ!」
「待て、誤解だ!そんなことない!」
「ハアーッ、
 ミサカが4時間17分32秒を費やして習得した必殺技が効かないとは……
 まだまだ慣熟訓練が足りなかったのでしょうか?
 それともやはりミサカの胸は小さくて魅力が無いということなのでしょうか?
 とミサカはあなたに聞こえるようにわざと大きなため息をついてみせます」
「いや、魅力が無いって訳じゃなくて……」

「このスーツが必要以上に胸を締め付けているのですよ
 とミサカは暗にミサカの胸は見た目より大きいですよと主張しているのですが
 ミサカの言葉を正しく理解していますか?とあなたに確認を取ります」
「そっ、そうなの?」
「むっ!その反応はミサカの言葉を疑っているのですね。ならばその目で確認して下さい
 とミサカはあなたの誤解を解くためおもむろにスーツのファスナーを降ろします」

そう言うと御坂妹は首もとまで上がっていたファスナーをお腹まで一気に引き下ろす。
御坂妹の言う通りスーツは身体をきつく締め付けていた。
ファスナーが降ろされたスーツは内側から押し広げられるようにV字に開いていく。

「わっ!ちょっと待って!」

上条はとっさに両手で自分の顔を押さえはしたが指の隙間がしっかり開いていたのは健全
な男子の証しだろう。
しかも御坂妹は下着を着けておらず、V字に開いた隙間から見える白い素肌に上条の目が
釘付けになったのも思春期の男子としては当然かもしれない。
その隙間からは鎖骨のくぼみ、慎ましやかな膨らみの間で存在を主張する谷間、そして
可愛いおヘソまでが見ることができる。
上条は(指の隙間から覗いてるのが御坂にバレたら殺されるな。きっと)と思いながらも
首に掛かったシルバーのオープンハートのネックレス(千円也)を見つけると少し嬉しい
気分になっていた。

「なにやってんのよ!アンタは!」

御坂美琴の怒声に上条はビクッと首をすくめたが怒鳴られたのは御坂妹であった。
よく見ると胸元をさらに広げようとしていた御坂妹の両手を御坂美琴が押さえている。

「なぜまたお姉様が邪魔をするのですか?
 とミサカは慌てふためくお姉様に戸惑いつつふてくされた声でお姉様に抗議します」
「女の子が公衆の面前で胸をさらすなんてことはしちゃいけないの!」
「この部屋にいる男性は当麻さんだけですよ
 とミサカはこの状況に何の問題もないことをお姉様に確認してみます」
「だから!部屋に男(コイツ)がいるから問題だって言ってんの!」

「ミサカの胸を確認して頂く当麻さんがいなければ意味ないじゃないですか、とミサカは
 お姉様がミサカの言葉を全く理解していないことに呆れ果て『何言ってんだ!この野郎』
 って感じで語気を荒げてみせます」
「アンタがコイツに胸を見せるっていうのが嫌なの!」

「お姉様がそこまで反対される理由が判りませんとミサカは納得できる説明をお姉様に要
 求します」
「何故って、アンタの胸は私と同じでしょ。だからイヤなの!」
「チッ!お姉様が胸を見せるわけでもないのに、とミサカは度量の狭いお姉様に舌打ちし
 不満の声を上げます」
「アンタはそんなに自分の貧相な胸をコイツに晒したいのかっ!」
「ああ、お姉様は自分の胸にそんなにコンプレックスを持っていたのですね
 とミサカはお姉様に哀れみの目を向けつつこれ以上刺激するのは得策でないと判断し
 この場は素直にお姉様の言葉に従うことにします」


(3)

「まっ、その……なんだ。お前達もまだ成長期だ。だから気にすんな!」
「アンタは一体何の心配してんのよ!私はこんな服着たくないって言ってるだけなの!
 そもそも何でこんな服を着なきゃなんないのよ!」
「秘密戦隊といえば変身して戦うのがお約束なのに
 ってミサカはミサカは『なに当たり前こと聞いてんの?』って顔で言ってみる」
「TVと現実を一緒にするんじゃない!」

御坂美琴とラストオーダーが言い争っていると御坂妹がスーッと上条の所にやって来た。
既にファスナーは戻されていたが上条の脳裏には先ほどの白い肌がフラッシュバックして
つい顔が赤くなってしまう。

「お姉様の不当な介入のせいで当麻さんにミサカの胸をお見せできなくなりました
 とミサカはここに深く謝罪します」
「いや、謝罪するとかそんな事じゃないから」
「ですから今度お姉様がいないところで確認して頂けますか?
 とミサカは頬を赤らめながらお姉様に聞こえないようこっそりあなたにお願いしてみます」
「あのね。全部聞こえてんだけど!」

御坂妹の背後で声をあげた御坂美琴の目は上条を睨み付けている。
そしてその目は(もし妹の口車に乗ってそんなことしたらアンタの命は無いわよ!)と警
告している。

「ハハッ、そんな事しなくても俺は信じてるから……ハハハッ」
「そうですか……では残念ですが当麻さんにミサカの胸を見て頂く要求は取り下げます
 とミサカはあっさり要求を撤回することで聞き分けの良いミサカをさりげなくアピール
 してみます」

3人が胸の話題で騒いでいる中、姫神秋沙がポツリとラストオーダーに質問した。

「そういえば。なぜ私だけ巫女装束?」
「今世間は巫女さん萌えーっの時代だから、ってミサカはミサカは簡潔に答えてみる。
 社会のニーズに合わせた開かれた秘密戦隊こそ私達のモットーなの」
「イヤ、それは秘密戦隊として何か間違っているんじゃ……」

横からラストオーダーにツッコミを入れる上条に姫神秋沙がグッと詰め寄る。

「上条君」
「なっ、何だ。姫神?」
「君は。巫女装束とレオタード風ボディスーツなら。どっちに萌える?」
「えっ?何言ってんだ、お前」
「だから。どっち?」
「えーっと、そうだな。
 このスーツはスタイルの良い女性が着ると確かにセクシーだよな。
 けど巫女装束だってそれなりの艶っぽさがあるし……
 姫神はスタイルが良いからこのボディスーツも似合うんだろうけど……
 巫女装束も似合っていたしなあ…………うーん」

腕を組んでうなりだした上条の後頭部に御坂美琴のチョップが炸裂した。

「痛ってーっ!なにしやがる」
「なに真剣に悩んでいんのよ!アンタは!
 それにこの女(ひと)はスタイル良いからボディスーツが似合うってどういうこと?
 それは私がお子様体型だからこのスーツは似合わないってこと?
 あーっ、そう。そういうことなの。
 ……………………ふふっ、
 そんなに私のスタイルが気に入らないのか!こンのド馬鹿ァ!」
「うわー!こんな狭い部屋で無差別放電するんじゃない!」

バチ、バチ、バチと身体を青白く帯電させる御坂美琴の目は完全に据わっていた。

「私、決めた!」
「えっ、なにを?」
「私、このボディスーツを着る!」
「へっ?」
「だから秋沙(あなた)は巫女装束になさい」

「お前、一体何言ってんだ?」
「アンタが私をバカにするからよ!
 いいこと!このスーツを着た私の魅力をアンタにたっぷり思い知らせてやるんだから!
 覚悟なさい!」
「お前、きっと何かを間違えているぞ……」
「フッ、そんなことはスーツの胸パッドを外してから言いなさい
 とミサカは逆ギレしているお姉様にあえてきついツッコミを入れてみます」
「うっ!今は胸パッド(そのこと)は忘れてちょうだい!」

顔を赤くした御坂美琴の隣で姫神秋沙が(ハアッ)とため息をついた。

「しょうがない。私。巫女装束にする」
「そっ、そうか。姫神は巫女装束にするのか」
「私のスタイルは上条君だけが知っていれば良いから。ふふっ」
「ちょっ!姫神。お前何言ってんだ」

「えっ?なに?秋沙(あなた)、今のはどういうこと?」
「なんのこと?」
「とぼけるんじゃ無いわよ!アンタ!この女(ひと)と何したの?」
「な、何もしてない!姫神も紛らわしいことを言うんじゃない!」
「ふふっ、ちょっと思わせぶりだったかな?ゴメンね」
「む───っ」

一瞬姫神秋沙が上条とアイコンタクトしたように見えた御坂美琴は不機嫌な声を上げた。


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