(16)
「あっ、あった。あれじゃない?」
御坂美琴の捨て身の探索(ヒヨコ脅し)で爆弾は呆気なく見つかった。
それは御坂美琴の目の前およそ10m離れた位置にあった。
本物のヒヨコ達は御坂美琴から15m以上離れてピヨピヨ鳴いているのでどうやら間違い
なさそうだ。
それは御坂美琴の目の前およそ10m離れた位置にあった。
本物のヒヨコ達は御坂美琴から15m以上離れてピヨピヨ鳴いているのでどうやら間違い
なさそうだ。
「おーい!御坂。俺達もそっちに行くから待ってろ。危ないぞ!」
「大丈夫よ。
「大丈夫よ!アンタ、私の能力をなめてるんじゃない?
時限爆弾だって言うからには電子回路が組み込まれてるんでしょ?
それなら私の能力でチョチョイのチョイよ!」
「大丈夫よ。
「大丈夫よ!アンタ、私の能力をなめてるんじゃない?
時限爆弾だって言うからには電子回路が組み込まれてるんでしょ?
それなら私の能力でチョチョイのチョイよ!」
ヒヨコ達に避けられ続けること30分ようやく爆弾を見つけた御坂美琴は上機嫌だった。
しかし相手が魔術師だと知っている上条はあれが単純な時限爆弾だとは思えなかった。
案の定ヒヨコ爆弾をスキャンしていた御坂美琴が戸惑いの声を上げた。
しかし相手が魔術師だと知っている上条はあれが単純な時限爆弾だとは思えなかった。
案の定ヒヨコ爆弾をスキャンしていた御坂美琴が戸惑いの声を上げた。
「あれ?てっきり時限爆弾かと思ったけど中には電子部品一つ無いじゃない。
かといってグラビトンでもなさそうだし…………ダミーかしら?」
「おい!ちょっと待て。それに不用意に近づくな」
「ホントに心配性ね!
まあアンタがそんなに心配だって言うなら砂鉄の剣を伸ばしてみるわ」
「くれぐれもいきなりぶった切ったりするんじゃないぞ」
「いくら何でもそこまで馬鹿じゃないわよ、美琴さんは。ちょっとつついてみるだけよ」
かといってグラビトンでもなさそうだし…………ダミーかしら?」
「おい!ちょっと待て。それに不用意に近づくな」
「ホントに心配性ね!
まあアンタがそんなに心配だって言うなら砂鉄の剣を伸ばしてみるわ」
「くれぐれもいきなりぶった切ったりするんじゃないぞ」
「いくら何でもそこまで馬鹿じゃないわよ、美琴さんは。ちょっとつついてみるだけよ」
御坂美琴は砂鉄の剣をヒヨコ爆弾に向けてゆっくり伸ばしていく。
そして砂鉄の剣がまさにヒヨコ爆弾に触れようとした瞬間、砂鉄の剣は思いっきりヒヨコ
爆弾に突き刺さった。
そして砂鉄の剣がまさにヒヨコ爆弾に触れようとした瞬間、砂鉄の剣は思いっきりヒヨコ
爆弾に突き刺さった。
「あ……れっ?」
砂鉄の剣を突き刺した当の本人である御坂美琴が素っ頓狂な声をあげた。
何が起きたか分からず混乱している御坂美琴の前でヒヨコ爆弾が突然バタバタ動き出した。
しかも電子部品一つ無い体内からは警告のメッセージが聞こえてくる。
何が起きたか分からず混乱している御坂美琴の前でヒヨコ爆弾が突然バタバタ動き出した。
しかも電子部品一つ無い体内からは警告のメッセージが聞こえてくる。
「異常事態発生。妨害工作の可能性が高いと判断。予定を繰り上げ5秒後に自爆します。
5……4……3……」
「わっ、わっ!ちょっと、どうしよう?」
5……4……3……」
「わっ、わっ!ちょっと、どうしよう?」
予想外の出来事に慌ててしまった御坂美琴は爆弾への対応が遅れてしまった。
「KANAMIN! Magical Tornado! (カナミン!マジカルトルネード!)」
姫神秋沙がそう叫んでマジカルステッキを放りあげた。
するとカナミンが空中に現れ、そのマジカルステッキを空中でキャッチすると緑色に輝か
せて横一文字に振り抜いた。
すると龍のような竜巻が発生してヒヨコ爆弾を空中へ吸い上げた。
するとカナミンが空中に現れ、そのマジカルステッキを空中でキャッチすると緑色に輝か
せて横一文字に振り抜いた。
すると龍のような竜巻が発生してヒヨコ爆弾を空中へ吸い上げた。
「 Aegis-Field! (イージスフィールド)」
続け様に姫神秋沙が叫ぶとカナミンはマジカルステッキを紫色に輝かせる。
すると空中のヒヨコ爆弾を囲むように薄紫色の力場が形作られた。
直後にその中でヒヨコ爆弾は爆発したが熱も爆音も爆風も外には漏れ出さなかった。
すると空中のヒヨコ爆弾を囲むように薄紫色の力場が形作られた。
直後にその中でヒヨコ爆弾は爆発したが熱も爆音も爆風も外には漏れ出さなかった。
地上に降りてきたカナミンの頭を姫神秋沙が撫でるとカナミンは微笑みながらその姿を
薄くしていった。
薄くしていった。
同時刻、学園都市某幹線道路上にて
「建宮さん!」
「まあ、その。なんだ……」
「どうして私達まだ車に乗ってるんですか?
建宮さんの計画にはこの事故渋滞も織り込み済みだったんですか?」
「いや。そのーっ、大丈夫。きっと間に合うから。
そんなに簡単にヒヨコ爆弾が見つかるわけ無いハズだから。
だからその海軍用船上槍(フリウリスピア)の先端を喉元に押しつけるのは止めてくれる
かな?五和ちゃーん」
「私にこんな格好までさせたんだから『間に合わなかった。ごめんなさい』じゃ済ませ
ませんよ」
「大丈夫!きっと大丈夫……………………だと良いな。ハアッ」
「まあ、その。なんだ……」
「どうして私達まだ車に乗ってるんですか?
建宮さんの計画にはこの事故渋滞も織り込み済みだったんですか?」
「いや。そのーっ、大丈夫。きっと間に合うから。
そんなに簡単にヒヨコ爆弾が見つかるわけ無いハズだから。
だからその海軍用船上槍(フリウリスピア)の先端を喉元に押しつけるのは止めてくれる
かな?五和ちゃーん」
「私にこんな格好までさせたんだから『間に合わなかった。ごめんなさい』じゃ済ませ
ませんよ」
「大丈夫!きっと大丈夫……………………だと良いな。ハアッ」
(17)
ヒヨコ爆弾を無事処理して胸を撫で下ろした姫神秋沙に御坂美琴が話しかけた。
「私も『カナミンマスター』の噂は色々聞いてたけど目の当たりにすると本当にあなたの
能力って不思議よね。
どう見ても実現不可能って言われている多重能力(デュアルスキル)にしか見えないわ」
「でも私がしているのは体内で練成した魔力をカナミン(あの子)に供給しているだけ。
だから多重能力(デュアルスキル)とは全然違う」
能力って不思議よね。
どう見ても実現不可能って言われている多重能力(デュアルスキル)にしか見えないわ」
「でも私がしているのは体内で練成した魔力をカナミン(あの子)に供給しているだけ。
だから多重能力(デュアルスキル)とは全然違う」
「はぁ?今『魔力』って言ったの?あなた」
「別に魔力じゃなくても生命エネルギーって言い換えても良いんだけど」
「言ってることが良く分かんないだけど……」
「それは。私は原石だからかな」
「別に魔力じゃなくても生命エネルギーって言い換えても良いんだけど」
「言ってることが良く分かんないだけど……」
「それは。私は原石だからかな」
「そういや、俺も『原石』って良く聞くけど開発された能力者と何が違うんだ?」
「原石と能力開発を受けた私達の違いって天然ダイヤと人工ダイヤの違いに例えられるけど、
私も、実際の所、原石と私達で能力に違いなんてあるのかな?って思うこともあるのよ」
「御坂さんならある程度予想はできているでしょ。多分それで正解」
「とはいっても私は原石じゃないから半分しか自信ないのよね」
「原石と能力開発を受けた私達の違いって天然ダイヤと人工ダイヤの違いに例えられるけど、
私も、実際の所、原石と私達で能力に違いなんてあるのかな?って思うこともあるのよ」
「御坂さんならある程度予想はできているでしょ。多分それで正解」
「とはいっても私は原石じゃないから半分しか自信ないのよね」
「二人だけで納得しないで俺にも分かるように説明してくれよ」
「アンタだって学園都市(ここ)で開発を受けて来たんでしょ!授業中ずっと寝てたの?」
「あいにく俺は正真正銘の無能力者(レベル0)なんでね」
「アンタだって学園都市(ここ)で開発を受けて来たんでしょ!授業中ずっと寝てたの?」
「あいにく俺は正真正銘の無能力者(レベル0)なんでね」
「じゃあ、御坂さん。能力ってどうして発現するの?」
「そりゃあ、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を確立させて……」
「そういう抽象論じゃなくて物理現象として説明してみて」
「そりゃあ、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を確立させて……」
「そういう抽象論じゃなくて物理現象として説明してみて」
「そうね。私達が見ている3次元世界って実は本当の世界の一部しか見てないのよね。
真の世界は11次元で、その高次元世界を一つの超平面で切断した面が私達の住む
3次元世界なの。……ってことぐらいはアンタだって知ってるわよね!」
「まあ、なんとなく……」
「……まあいいわ。私達能力者はその高次元世界に対してある種の共振を起こさせるの。
そして共振した波動が私達の住む3次元世界に伝わり私達の能力として発現するわけ」
「その能力が発現する感覚ってのがレベル0の俺には分かんねえんだよな」
真の世界は11次元で、その高次元世界を一つの超平面で切断した面が私達の住む
3次元世界なの。……ってことぐらいはアンタだって知ってるわよね!」
「まあ、なんとなく……」
「……まあいいわ。私達能力者はその高次元世界に対してある種の共振を起こさせるの。
そして共振した波動が私達の住む3次元世界に伝わり私達の能力として発現するわけ」
「その能力が発現する感覚ってのがレベル0の俺には分かんねえんだよな」
「TVで見たこと無い?
ピンと張った布の上に粉を撒いてそこに声を当てると粉が声に応じた模様を描くのって?」
「ああ、それなら見たことある」
「それと同じよ。つまり11次元に起こした超振動が伝わって3次元世界っていう一つの
切断面に現れた波動の模様が私達の能力という物理現象なわけ。
能力者によって共振のさせ方が違うから発現する能力もそれぞれ違うって仕組み。
TVの実験でも違う声を当てると現れる模様は違ってたでしょ!」
「そういえば開発の授業でもそんなこと言われた気がする」
ピンと張った布の上に粉を撒いてそこに声を当てると粉が声に応じた模様を描くのって?」
「ああ、それなら見たことある」
「それと同じよ。つまり11次元に起こした超振動が伝わって3次元世界っていう一つの
切断面に現れた波動の模様が私達の能力という物理現象なわけ。
能力者によって共振のさせ方が違うから発現する能力もそれぞれ違うって仕組み。
TVの実験でも違う声を当てると現れる模様は違ってたでしょ!」
「そういえば開発の授業でもそんなこと言われた気がする」
「アンタ、やっぱり寝てたでしょ!
学園都市が行っている能力開発って11次元世界に共振を起こさせるための共振器を
脳の中に造り上げることなの。例えて言うなら音叉とか発振回路みたいなものかな。
そのために薬物や電気ショックを使って脳にある種の障害を起こさせるんだけどそれが
学生をモルモットにしているって学園都市が外から非難される所以でもあるのよね」
「やっぱり外からだとそう見えるかな」
学園都市が行っている能力開発って11次元世界に共振を起こさせるための共振器を
脳の中に造り上げることなの。例えて言うなら音叉とか発振回路みたいなものかな。
そのために薬物や電気ショックを使って脳にある種の障害を起こさせるんだけどそれが
学生をモルモットにしているって学園都市が外から非難される所以でもあるのよね」
「やっぱり外からだとそう見えるかな」
「でもね。共振器ができたからといっても誰もが超能力者に成れるって訳じゃないでしょ。
能力を発現させるためには11次元世界のどのポイントにどの方向からどの位の力を
どんな周期で加えれば良いかを正確に演算できる能力が必要なの。
それがないと能力が発現しないどころか下手すると能力が暴走したりするの。
つまり共振器の性能と11次元世界での演算能力が能力者のレベルを決めるってわけ」
能力を発現させるためには11次元世界のどのポイントにどの方向からどの位の力を
どんな周期で加えれば良いかを正確に演算できる能力が必要なの。
それがないと能力が発現しないどころか下手すると能力が暴走したりするの。
つまり共振器の性能と11次元世界での演算能力が能力者のレベルを決めるってわけ」
「さすがね。御坂さん。
学園都市で開発を受けた能力者は高度な演算処理を行った上で能力を発現させるけど
私達原石はそんな演算処理を必要としない。
言ってみればその血で能力を使っていると言っても良いの。
だから私達原石の能力は学園都市の区分に分類できないものが多いのよ。
私達自身でさえ自分の能力が何なのか良く判らないぐらいだから。
自分だけの現実(パーソナルリアリティ)ってその人の経験に強く影響されるから
火とか電気とか風なんかのイメージしやすい能力が自然と多くなるの。
だからこそ学園都市第1位『一方通行』とか第2位の『未元物質』なんて能力はもの
すごく特殊なの」
「確かに『一方通行』って私から見てもイカサマみたいにしか見えないわ」
学園都市で開発を受けた能力者は高度な演算処理を行った上で能力を発現させるけど
私達原石はそんな演算処理を必要としない。
言ってみればその血で能力を使っていると言っても良いの。
だから私達原石の能力は学園都市の区分に分類できないものが多いのよ。
私達自身でさえ自分の能力が何なのか良く判らないぐらいだから。
自分だけの現実(パーソナルリアリティ)ってその人の経験に強く影響されるから
火とか電気とか風なんかのイメージしやすい能力が自然と多くなるの。
だからこそ学園都市第1位『一方通行』とか第2位の『未元物質』なんて能力はもの
すごく特殊なの」
「確かに『一方通行』って私から見てもイカサマみたいにしか見えないわ」
(18)
「それともう一つ。
御坂さんは知らないだろうけど、この世界には魔術っていうものも存在するの」
「うっ、ここでいきなり魔術って言われても…………
オカルトってお話としては面白いと思うんだけど。
呪文一つで何でもできるなんて馬鹿げた話をされるとちょっと引いちゃうのよね」
「呪文を唱えるだけが魔術じゃないわ。魔術にもちゃんと理論体系があるの」
「へっ?そうなの?」
御坂さんは知らないだろうけど、この世界には魔術っていうものも存在するの」
「うっ、ここでいきなり魔術って言われても…………
オカルトってお話としては面白いと思うんだけど。
呪文一つで何でもできるなんて馬鹿げた話をされるとちょっと引いちゃうのよね」
「呪文を唱えるだけが魔術じゃないわ。魔術にもちゃんと理論体系があるの」
「へっ?そうなの?」
「能力開発では11次元に共振を起こさせる共振器を脳内に作り上げるって言ったけど、
それって人間の脳以外の場所には作れないのかしら?」
「えっ?えーっと、だってほら……」
「同じ働きをするものが身体の外には作れないってどうして決めつけるの?」
「それは……」
それって人間の脳以外の場所には作れないのかしら?」
「えっ?えーっと、だってほら……」
「同じ働きをするものが身体の外には作れないってどうして決めつけるの?」
「それは……」
「体外に造られた11次元世界への共振器が魔法陣とか霊装とか呼ばれるものなの。
つまり魔術って能力者でない人間が能力者と同じ能力を使うために考え出したものなの。
その代わり時刻とか星座の位置とか色んな条件が揃わないと魔術が使えなかったり
長々と呪文を詠唱する必要があったりとかいろいろ不便なことがあるみたい」
「ふーん。なんか面倒なのね。
でも、秋沙(あなた)って魔術(オカルト)にも詳しいのね」
「それほどでもないわよ。私の知り合いにちょっと詳しい人がいるだけ」
「ふーん。じゃあ私もその人に魔術ってのを教えて貰おうかしら」
つまり魔術って能力者でない人間が能力者と同じ能力を使うために考え出したものなの。
その代わり時刻とか星座の位置とか色んな条件が揃わないと魔術が使えなかったり
長々と呪文を詠唱する必要があったりとかいろいろ不便なことがあるみたい」
「ふーん。なんか面倒なのね。
でも、秋沙(あなた)って魔術(オカルト)にも詳しいのね」
「それほどでもないわよ。私の知り合いにちょっと詳しい人がいるだけ」
「ふーん。じゃあ私もその人に魔術ってのを教えて貰おうかしら」
「残念だけど能力者は魔術を使えないの」
「えっ、なんで?」
「魔術だって11次元世界に共振を起こすものだって言ったけど、霊装っていう共振器に
魔力というガソリンを流すことで初めて魔術が発動するの。
でもその時って術者の身体はその共振器と11元世界で繋がっているから体内に共振器
を持つ能力者が魔術を使うと霊装(体外の共振器)とハウリングを起こしてしまうの。
そしてハウリングが起これば大抵の場合能力者の共振器が壊れてしまう」
「えっ、なんで?」
「魔術だって11次元世界に共振を起こすものだって言ったけど、霊装っていう共振器に
魔力というガソリンを流すことで初めて魔術が発動するの。
でもその時って術者の身体はその共振器と11元世界で繋がっているから体内に共振器
を持つ能力者が魔術を使うと霊装(体外の共振器)とハウリングを起こしてしまうの。
そしてハウリングが起これば大抵の場合能力者の共振器が壊れてしまう」
「でもあなたはさっき魔術をつかったんじゃないの?」
「確かにこのマジカルステッキってさっき言っていた霊装よ。
私の場合カナミンを介して魔力を霊装に流すことでカナミンに魔術を使わせているの。
だから、もし私が直接このステッキを持って魔術を使かったらその瞬間に私の身体は
壊れちゃうでしょうね」
「確かにこのマジカルステッキってさっき言っていた霊装よ。
私の場合カナミンを介して魔力を霊装に流すことでカナミンに魔術を使わせているの。
だから、もし私が直接このステッキを持って魔術を使かったらその瞬間に私の身体は
壊れちゃうでしょうね」
「へーっ、そうなんだ」
「あなただって体験したでしょ?」
「え?」
「さっきヒヨコ爆弾を調べようとしたときおかしな事があったでしょ」
「そういえばそうなのよね。
ヒヨコ爆弾なんて突き刺す気は無かったのに急に手元が狂ったというか能力が暴走した
というか……」
「ヒヨコ爆弾があった地面に何か模様みたいなものが見えるでしょ。
あれが魔法陣なの。たぶん防御用結界の一種でしょうね。
さっきはそれがあなたの能力に偶然干渉したのよ。きっと」
「ふーん。あれが魔術か…………」
「あなただって体験したでしょ?」
「え?」
「さっきヒヨコ爆弾を調べようとしたときおかしな事があったでしょ」
「そういえばそうなのよね。
ヒヨコ爆弾なんて突き刺す気は無かったのに急に手元が狂ったというか能力が暴走した
というか……」
「ヒヨコ爆弾があった地面に何か模様みたいなものが見えるでしょ。
あれが魔法陣なの。たぶん防御用結界の一種でしょうね。
さっきはそれがあなたの能力に偶然干渉したのよ。きっと」
「ふーん。あれが魔術か…………」
「まあ、とにかくヒヨコ爆弾は無事処分できたんだし今回のミッションは無事終了だな
それじゃ帰るとしますか」
「何言ってんのよ。あんた!
今日は一日ここでラブリーなヒヨコ達と過ごすに決まってるでしょ」
「えーーっ!」
「なによ。文句ある!?」
それじゃ帰るとしますか」
「何言ってんのよ。あんた!
今日は一日ここでラブリーなヒヨコ達と過ごすに決まってるでしょ」
「えーーっ!」
「なによ。文句ある!?」
期待に胸膨らませる御坂美琴がヒヨコに嫌われ落ち込んでしまうのは14分27秒後のことである。
20分後、とある小学校ヒヨコ小屋にて
「建宮さ~~ん!」
「なっ、何かな?五和…………さん」
「どういうことか説明して貰いましょうか?」
「いや、これはだね……」
「なっ、何かな?五和…………さん」
「どういうことか説明して貰いましょうか?」
「いや、これはだね……」
「ああそうだ。説明なんかいらなかったですね。ふふふっ
当然、覚悟はできてますよね。建宮さん!」
「いや、ちょっと待って!
その凄みと迫力は悪の女幹部としては満点の出来だから是非ともそれを上条当麻(あの
人)の前で披露してくれたらなって思う訳なのよ」
「だから、その上条さんが一体どこにいるって言うんですか!!」
当然、覚悟はできてますよね。建宮さん!」
「いや、ちょっと待って!
その凄みと迫力は悪の女幹部としては満点の出来だから是非ともそれを上条当麻(あの
人)の前で披露してくれたらなって思う訳なのよ」
「だから、その上条さんが一体どこにいるって言うんですか!!」
「うーん。それが不思議なのよな。
こんなに早くヒヨコ爆弾を見つけ出すなんて、一体どういう方法をつかったのやら?」
「何言ってるんですか!
建宮さんが無駄にのんびりしてたのが一番の原因でしょ!
責任転嫁なんかしないで下さい」
「わっ、だから待って。次、次があるから。その時はもっと真面目にするから許して」
「えっ?次って、まだ続ける気なんですか?」
「その通り、次の脅迫ビデオはもう発送済みなのよ」
「え───っ?」
こんなに早くヒヨコ爆弾を見つけ出すなんて、一体どういう方法をつかったのやら?」
「何言ってるんですか!
建宮さんが無駄にのんびりしてたのが一番の原因でしょ!
責任転嫁なんかしないで下さい」
「わっ、だから待って。次、次があるから。その時はもっと真面目にするから許して」
「えっ?次って、まだ続ける気なんですか?」
「その通り、次の脅迫ビデオはもう発送済みなのよ」
「え───っ?」