とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

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匿名ユーザー

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「ここか?ステイル」
 上条はステイル、インデックスと学園都市のとある廃ビルに来ていた。理由は、霊装の破壊をステイルに頼まれたからである。
 ステイルは問いに頷き、口から煙草の煙を吐く。
「まさか、こんな簡単に終わるとはね。最大主教が用心しろというからどんな物かと思っていたのだけれど……拍子抜けだね」
 三人の前にあったのは、鍵のかかった古びた箱だった。
「でも、私でもこれが何なのか解析できない。もしかして、何かすごいものなのかも」
 インデックスの言葉にステイルと上条は少し考える。しばらくして、先に上条が口を開く。
「まあ、でも俺の幻想殺しなら別にどんな物でも問題ないだろ」
「うーん、でもなんかよくないことが起こりそうな気がするかも」
 インデックスが言うので、上条は少し不安になったが、それでも箱を壊そうとするために手を伸ばす。
 一応、ステイルに目線で確認を取る。ステイルが頷いたので、迷わず手を伸ばし箱に触れた。

 その瞬間、破砕音とともに箱が壊れ、術式が展開された。

「ッ!」
 迷っている暇などない。
 上条はさらに手を伸ばし術式に触れようとする。
 だが、あと数センチで唐突に視界がブレた。何かを側頭部に当てられたと分かったときには衝撃で地面に頭が叩き付けられていた。
「ごはぁ……ッ!?」
「上条!くそっ!」
 ステイルが炎剣を出そうとする。が、間に合わない。

 術式から、全方位に閃光が放たれ、視界が白で塗り潰された。

「うぅ……ステイル、インデックス、大丈夫か?」
 辺りは何故か煙に包まれていた。
「僕は別に何とも無いぞ」
「私も大丈夫なんだよ」
 最初のステイルは確かに何ともなさそうだったが、なぜか2番目に聞こえてきた声はどう考えてもインデックスの声ではなかった。聞こえてきたインデックスらしき人物の声は高校生ぐらいの綺麗な声だった。
「いや、どう考えても大丈夫じゃねーだろ!てかお前はインデックスじゃ無いだろ!」
「とうま、何考えてるのか知らないけど、さすがにそれはひどいかも」
 どうやら本当にインデックスらしい。ならば、何で高校生くらいになっているんだろう?と上条は思う。
「とりあえず煙が邪魔だな……上条!」
「何だよ?」
「自分を守れ」
 は?と心の中で上条が疑問に思っていると、

 ステイルを中心に、爆裂が巻き起こった。

「おわぁ!?」
 とっさに右手を突き出し、こちらに来た炎を打ち消す。
「いきなり何すんだよ!少しはこっちの事も考えろ不良神父!」
「済まなかったな」
 割とマジで切れた上条だったが、軽く受け流された。
 煙の向こうにいたのは、少しだけ身長が伸びているステイルと、高校生ぐらいになっているインデックスだった。
 ということは…… 
「とうま、どこ見てるの?」
「い、いや、何でもありませんよインデックスさん?」
 慌てて上条は目をそらす。流石にオルソラ程ではないが、『歩く教会』の上からでも分かるほどにインデックスの胸が存在を主張していた。
 インデックスは自分の体を見下ろし、上条がどこを見てたのか気づいたようだった。
「とうま……」
 インデックスの怒りメーターがぐんぐん上昇中なのが上条には見えた。よって上条は言い訳作戦を決行する。
「いや、インデックス!これは不可抗力なんだ!男なら誰しも女の子の胸にロマンを感じるのだぁぁぁぁぁっっ!!」
 言い訳として成立して無いと思われたらしく、言っている途中でインデックスのかみつきが発動し、上条の言葉が途中から悲鳴に変わった。
「上条、遊ぶのはそこまでにしておいて欲しいんだが」
「どこが遊んでるように見えるんだよ!痛い痛い、インデックスさん、すいません!もう許してください!頭蓋骨がっ!」
 上条の必死の謝罪によって、何とか噛み付きシスターは頭から降りてくれた。
「ところで、インデックス、何か変わった所はあるか?」
「うーん、体以外は特に無いみたい」
「じゃあ上条、君はどうだ?」
「いや、何も変わってないぞ」
 二人に問いかけたあと、ステイルは考え込んでいるようだった。上条はインデックスに聞いてみる。
「インデックス、今何が起こっているのか分かりそうか?」
「とうまは何も変わってないってことは魔術なんだろうけど、私にも分かんないかも」
(そういえば、カーテナとかの時もインデックスは分からないって言ってたよな……ってことはまた『天使』絡みなのか?)
 天使のことを思い出して、上条が身震いしていると、ステイルが口を開いた。
「とりあえず、一回解散しないか?」
「解散?何するんだよ?」
「とりあえず僕とインデックスで、魔術的なサインが町に無いか探してくる。君は適当に町を歩き回って情報を探してくれ」
「と、その前にステイル」
「何だ上条?」
「術式を破壊しようとした時何か当てられたんだけど、ステイルは見てたか?」
「何か当てられていたのか?ならそちらも調べてみるよ」
 わかった、と上条は振り返ってビルの外に出ようとする。ビルの出口でインデックスに呼び止められた。
「とうま、無理はしないでね」
「町を歩くだけなんだから、大丈夫だって」
 そのまま歩いて、大通りへと向かう。
 とりあえずは、人が多いところに行くのが良さそうだしな、などと考えながら、しばらく歩いて
いると、大通りに出た。そこには―――

 左も右もどこを見渡しても、高校生ぐらいの人しかいなかった。

「ど、どうなってんだよ……」

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