とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
あの日、あの瞬間

一人公園で遊んでいた。
近づいて来る者はいない。
いつもの事なので、砂場で城を作っていた。
すると、集団でドッチボールをしていたツンツン頭の少年が近づいてきた。
「よう、お前一人で何してんの?お前も一緒にやんね?」
「・・・・・・いい」
「なんだよー。いっしょにやろうぜー」
少年は一方通行に触れようとした。その小さな手で。
「だめ!触れちゃ――――――」
「ん?どうした?」
何も起きない。
一方通行の肩をべしべし叩いてる腕は、折れない。
「えっ?」
呆然としている一方通行を、少年は引っ張ってゆく。
「当麻どうしたの?」
「はいはい一名ついかー」
「あっずるーい。女子少ないんだから、こっち入れてよー」
誰も拒なかった。一方通行を受け入れた。
突っ立てる一方通行をよそに始まってゆく。
「ふっふっふ。今日こそ避けきってやるぜ!」
「いい度胸だ。おもいっきしぶつけてやるわ!!」
開始したばっかとは思えない盛り上がりを見せていく。
少しして、一方通行の足元にボールが転がってきた。
「いけーやれー!」
「おもいっきり当ててやれー!」
はっきり言って、一方通行は運動神経がよくない。
かといって、能力を使うと大惨事が起きる。
一方通行は能力をきった。
その細い腕で、ボールを思いっきり投げた。

結論を言うと、一方通行達は負けた。
一方通行は、早くに当たって外野行きになってしまったが、不思議と悔いは無かった。
彼は、初めてかもしれないと思っていた。
こんなに遊んだのは初めてかもしれない、と。
「おーーす!負けちまったな!」
再びツンツン頭の少年が近づいてきた。
「そういえばさ、お前名前なんつうの?俺は当麻。上条当麻」
「俺の名前?」
一方通行は考え込む。彼には一方通行という呼び名があるが、何となくこの少年には名前を偽りたくないと思った。

「俺の名前は――――――――」

彼はドキドキしていた。なんと反応されるかが気になって。
「いい名前だな。」
笑った顔が何だか嬉しくて、一方通行は笑った。
「じゃあな。またなー!」
「またなー!!」
彼は手を振り続けた。
『またな』
この言葉が嬉しくて。


一方通行はずいぶん前のことを夢で見た。
彼にしては珍しく笑って、
「あァ。こんな事があったな」

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