[3] Imagine Breaker02―上条当麻と愉快なクラスメイト達
「チィーッス!」
ガラガラッと引き戸を開け元気に挨拶をしながら上条当麻は教室へと足を踏み入れた。
「うぃーっす、カミやん」
「上条くんおはよう」
「上条当麻、貴様遅いわよ」
他のクラスメイトはもう全員揃っていたようで次々に挨拶を返してくれる。 うん、なんか最後のだけ棘があるけど爽やかな朝だ。
「おはよう。キミは朝から元気だね」
少し猫背気味に自分の席へと進む途中で黒髪の女の子から声を掛けられた。姫神秋沙。上条当麻のクラスメイトだ。
目の上で切りそろえた黒髪はキチンと手入れがされているようで彼女の顔が動く度にその動きを追ってサラサラとなびく。
「よっ、姫神」
そう言って、上条は姫神の頭に手を置いてわしゃわしゃっと撫でる。
手のひらから彼女の髪の感触が伝わる。
「……」
頭を乱暴に撫でられた彼女はなんだか少しほっぺたが赤い。
自分の自慢のサラサラの黒髪が乱れるのも気にしていないようだった。
「なっ、上条当麻ッ! 貴様なにを朝から破廉恥な事を」
「えッ!なんで頭撫でたら破廉恥なんだッってッぶるぁぁぁぁぁ!!」
上条の抗議は120%反射しながらこめかみに青筋を浮かせた吹寄制理がツカツカと近寄って
上条の右頬に右ストレートを叩き込んだ。
クルクルクルと錐揉み回転で上条の体が宙を舞う。 冗談抜きで舞う。
痛い、ひたすら痛い。思わず上条の脳裏に、お前このパンチなら世界獲れるぜ――、とか台詞が浮かんできたので
しっかりと心の引き出しに仕舞いこんでおいた。
言ったらもう一発来るしな――、上条は床にキスしながらそう思った。
「……」
「姫神……なんで残念そうな顔してるんだ……」
「それは。私の口からは言えない」
ぽつりと呟く姫神はちょっぴり残念そうな後姿で自らの席へと戻っていった。
吹寄も「フンッ!」と不機嫌そうな顔で上条を睨んだ後にやはりツカツカと自分の席に戻り、ほっぺたを押さえた
上条だけが取り残された。
「なぁ? なんかアイツラ普段と雰囲気違うんだけど・・・」
近くに座る女子に声を掛ける。
長い茶髪をポニーテールにしている女子は上条の方を向いてクスクスと笑った。
まるでおかしくてたまらないといった様子だ。
その女子に釣られるように段々と笑いがクラス中に伝染していく。
爆笑の渦の中上条だけ取り残されるのにそう長い時間は掛からず、
「……」
と無言で訴えることしか出来ない上条当麻。
「あー、ごめんね上条君。 あんまり面白くってさ、プ、あはは、駄目駄目、そんな事態のわかってないハムスターみたいな
目で私を見ないで。 おねがい…おなか、おなかよじれるぅぅ」
事態の分かってないハムスターってどんなのだよ……――。
駄目だ、茶髪ポニテの女子とはとても会話になりそうもない。
彼女はケラケラとお腹を抱えて笑い転げてしまっている、その笑いの度合いを数値にできるのなら43000ワラ以上は確実にあるだろう。
彼女だけではない、他のクラスメイトも一様に背中が震えている。
必死に笑いを堪えているのは間違いない、最初のように大笑いこそしないものの耐えかねるといった感じだ。
但し吹寄制理と姫神秋沙と土御門元春以外は、だが。
腕を組んで不機嫌そうにする吹寄。
時折チラリと上条の方を見て読み取りづらい表情をする姫神。
ニヤニヤと唇の端を持ち上げる土御門。
実に三者三様の対応を披露してくれる。
ガラガラッと引き戸を開け元気に挨拶をしながら上条当麻は教室へと足を踏み入れた。
「うぃーっす、カミやん」
「上条くんおはよう」
「上条当麻、貴様遅いわよ」
他のクラスメイトはもう全員揃っていたようで次々に挨拶を返してくれる。 うん、なんか最後のだけ棘があるけど爽やかな朝だ。
「おはよう。キミは朝から元気だね」
少し猫背気味に自分の席へと進む途中で黒髪の女の子から声を掛けられた。姫神秋沙。上条当麻のクラスメイトだ。
目の上で切りそろえた黒髪はキチンと手入れがされているようで彼女の顔が動く度にその動きを追ってサラサラとなびく。
「よっ、姫神」
そう言って、上条は姫神の頭に手を置いてわしゃわしゃっと撫でる。
手のひらから彼女の髪の感触が伝わる。
「……」
頭を乱暴に撫でられた彼女はなんだか少しほっぺたが赤い。
自分の自慢のサラサラの黒髪が乱れるのも気にしていないようだった。
「なっ、上条当麻ッ! 貴様なにを朝から破廉恥な事を」
「えッ!なんで頭撫でたら破廉恥なんだッってッぶるぁぁぁぁぁ!!」
上条の抗議は120%反射しながらこめかみに青筋を浮かせた吹寄制理がツカツカと近寄って
上条の右頬に右ストレートを叩き込んだ。
クルクルクルと錐揉み回転で上条の体が宙を舞う。 冗談抜きで舞う。
痛い、ひたすら痛い。思わず上条の脳裏に、お前このパンチなら世界獲れるぜ――、とか台詞が浮かんできたので
しっかりと心の引き出しに仕舞いこんでおいた。
言ったらもう一発来るしな――、上条は床にキスしながらそう思った。
「……」
「姫神……なんで残念そうな顔してるんだ……」
「それは。私の口からは言えない」
ぽつりと呟く姫神はちょっぴり残念そうな後姿で自らの席へと戻っていった。
吹寄も「フンッ!」と不機嫌そうな顔で上条を睨んだ後にやはりツカツカと自分の席に戻り、ほっぺたを押さえた
上条だけが取り残された。
「なぁ? なんかアイツラ普段と雰囲気違うんだけど・・・」
近くに座る女子に声を掛ける。
長い茶髪をポニーテールにしている女子は上条の方を向いてクスクスと笑った。
まるでおかしくてたまらないといった様子だ。
その女子に釣られるように段々と笑いがクラス中に伝染していく。
爆笑の渦の中上条だけ取り残されるのにそう長い時間は掛からず、
「……」
と無言で訴えることしか出来ない上条当麻。
「あー、ごめんね上条君。 あんまり面白くってさ、プ、あはは、駄目駄目、そんな事態のわかってないハムスターみたいな
目で私を見ないで。 おねがい…おなか、おなかよじれるぅぅ」
事態の分かってないハムスターってどんなのだよ……――。
駄目だ、茶髪ポニテの女子とはとても会話になりそうもない。
彼女はケラケラとお腹を抱えて笑い転げてしまっている、その笑いの度合いを数値にできるのなら43000ワラ以上は確実にあるだろう。
彼女だけではない、他のクラスメイトも一様に背中が震えている。
必死に笑いを堪えているのは間違いない、最初のように大笑いこそしないものの耐えかねるといった感じだ。
但し吹寄制理と姫神秋沙と土御門元春以外は、だが。
腕を組んで不機嫌そうにする吹寄。
時折チラリと上条の方を見て読み取りづらい表情をする姫神。
ニヤニヤと唇の端を持ち上げる土御門。
実に三者三様の対応を披露してくれる。
「カミやん、ホントにわかってへんのー? もしそうやったら天然記念物もんやねぇ、ってかこれ笑うなって言うほうが無理」
青髪ピアスの男子は上条の周りをバレリーナのようにくるくると回りながらドップラー効果を伴いながら喋る。
ドップラー効果を伴って笑っている姿は非常にウザイ。
とりあえず上条は残像すら残りそうな動きの青髪ピアスを右ストレートで軽く沈黙させて席に着くことにした。
燃え上がれ俺の小宇宙よ――、心中で宇宙を浮かべる上条の右拳に力が籠もった。
「上条コークスクリュー!(必殺技)」
「エンデバッ!(悲鳴)」
上条の捻りの効いた右拳が深々と青髪ピアスの顔面に突き刺さりその背景を銀河へと変え、青髪ピアスが吹っ飛んだ。
「あ、あれは!」「なんだと知ってるのかラ○デン」とか「青髪ピアスほどの実力者があっさりと……」とか不思議な会話が飛び交う。
つくづく思う、このクラスは濃ゆ過ぎる連中ばかりだ、と。
青髪ピアスの男子は上条の周りをバレリーナのようにくるくると回りながらドップラー効果を伴いながら喋る。
ドップラー効果を伴って笑っている姿は非常にウザイ。
とりあえず上条は残像すら残りそうな動きの青髪ピアスを右ストレートで軽く沈黙させて席に着くことにした。
燃え上がれ俺の小宇宙よ――、心中で宇宙を浮かべる上条の右拳に力が籠もった。
「上条コークスクリュー!(必殺技)」
「エンデバッ!(悲鳴)」
上条の捻りの効いた右拳が深々と青髪ピアスの顔面に突き刺さりその背景を銀河へと変え、青髪ピアスが吹っ飛んだ。
「あ、あれは!」「なんだと知ってるのかラ○デン」とか「青髪ピアスほどの実力者があっさりと……」とか不思議な会話が飛び交う。
つくづく思う、このクラスは濃ゆ過ぎる連中ばかりだ、と。
席に着いた後もやはりクラスの視線が痛い。
別に悪意に満ちているようなねちっこい視線ではないがその瞳のどれもが、早くおもしろい事おこらないかな?といった期待に
満ちているのは多分上条の気にせいではないだろう。
バタリ。
「越川さん!」
「ああ、上条当麻の犠牲者が早くも」
「衛生兵、衛生兵!」
「瞳孔が……送還セット!早く」
茶髪のポニーテール少女はあんまり笑いすぎで呼吸困難に陥ったようだ、というか笑いすぎだ。
彼女は笑いすぎた挙句床に身を投げ出して「く、くるひぃ」とか言ってお腹を抱えている、ここまで笑えれば大した物だと思う。
まあ近くのクラスメイトが数人駆け寄って介抱してくれているのでそのうち持ち直すだろう。
右ストレートを喰らって倒れている青髪ピアスは誰も介抱してくれないまま床に投げ出されたままなのだがこれもお約束というやつだろう。
上条が薄っぺらい鞄を机の横に掛け正面に向き直ると土御門が話しかけてきた。
こいつのニヤニヤとした表情はいつもと変わらない。
「にゃはは、カミやん寝坊かにゃー、随分とギリギリじゃないか」
「うっせー、間に合ったんだからいいだろ、こちとら朝から意外なヤツの電話で叩き起こされて血圧足りないんだっての」
ザワリ――。
電話、というところでクラスメイトの視線が一斉に上条に集中した。
既に退場している青髪ピアスと茶髪ポニテ以外。
吹寄や姫神ですら、信じられない、といった表情を向けてくる。
なにか変な事言ったか?と上条は思考を巡らせるが、
「それ。女の子から?」
ジーッと見つめてくる姫神が抑揚の無い言葉を紡いだ。
姫神はなんだかすこし悲しそうな表情をしている、そして相変わらず口調からは感情が読みづらい。
「姫神、そりゃ当然だぜい、カミやんに限って男からの電話なんて無い!! 十中八九女の子だと断言できるぜい
しかも朝だぜい朝、これはもう嬉し恥ずかしのドキドキモーニングコールの展開しかないにゃー。 これに対抗するにはもはや
姫神もヤルしかないぜい」
ザワザワ、とクラス全体が騒がしくなる。
(姫神、携帯電話を出して神妙な顔をするな……)
口々に「やっぱり」とか「旗男め」とかそういう類の言葉が上条の耳に入る。
「あ゛ー、ノーコメント。 わたくしは無実です、ノーコメントでいかせてもらいます」
周囲の喧騒から耳を塞ぎ上条はわざとらしく答えた。 姫神が「そう。やっぱりね」と小さく呟いたのが口の動きで判った。
(姫神さん、何が「やっぱり」なんですか?――)
面と向かってそう聞くわけにも行かず、上条は疑問を募らせる。
でもここで御坂美琴のモーニングコールという爆弾を投下したら、きっとクラスの連中のテンションはいろんな意味で
ピークに達するだろう。
おお、恐ろしい、考えただけでも寒気がする。
上条はその結末を鮮血エンドと名づけて心の引き出しへ仕舞い込み鍵を掛けた。 心の鍵はどこかへ投げ捨てる。
よかった、これでよかったんだ――、と胸を撫で下ろす上条へ土御門は、
「カミやんのフラグ体質は相変わらずだにゃー、舞夏にも気をつけるように言っておくかにゃー」
とのたまった。
「……舞夏なら昨日すれ違った時に、おはようございます、お兄ちゃんって言われたぞ」
間髪入れずに上条の言葉が飛ぶ。
土御門とその他少数の男子の顔に驚愕の色が奔った。
「にゃッ!? お兄ちゃん!? カミやん、テメェ……ブッコロス」
「のわぁー! 朝っぱらから本気で殴りかかってくんじゃねぇッ!?」
いち早く復活した金髪の少年はサングラスの奥の瞳を怪しく光らせると長い手を体の前でゆらゆらとちらつかせ、鞭の様に
しならせたパンチを放つ。
左のジャブ。
フリッカージャブと呼ばれるパンチだ。
間一髪で一発目を顔を逸らして回避する上条の頬にスパン、スパンと第二第三のフリッカーが飛んでくる。
「痛ッ!?」
「シッ!シッ!シッ!!」
まともにパンチをもらって衝撃で上条の体がのけぞる。
その時このまま国内王者決定戦でも始まるのか?と言う雰囲気を見事にぶち壊してガラガラッと音がして教室の前のドアが開いた。
別に悪意に満ちているようなねちっこい視線ではないがその瞳のどれもが、早くおもしろい事おこらないかな?といった期待に
満ちているのは多分上条の気にせいではないだろう。
バタリ。
「越川さん!」
「ああ、上条当麻の犠牲者が早くも」
「衛生兵、衛生兵!」
「瞳孔が……送還セット!早く」
茶髪のポニーテール少女はあんまり笑いすぎで呼吸困難に陥ったようだ、というか笑いすぎだ。
彼女は笑いすぎた挙句床に身を投げ出して「く、くるひぃ」とか言ってお腹を抱えている、ここまで笑えれば大した物だと思う。
まあ近くのクラスメイトが数人駆け寄って介抱してくれているのでそのうち持ち直すだろう。
右ストレートを喰らって倒れている青髪ピアスは誰も介抱してくれないまま床に投げ出されたままなのだがこれもお約束というやつだろう。
上条が薄っぺらい鞄を机の横に掛け正面に向き直ると土御門が話しかけてきた。
こいつのニヤニヤとした表情はいつもと変わらない。
「にゃはは、カミやん寝坊かにゃー、随分とギリギリじゃないか」
「うっせー、間に合ったんだからいいだろ、こちとら朝から意外なヤツの電話で叩き起こされて血圧足りないんだっての」
ザワリ――。
電話、というところでクラスメイトの視線が一斉に上条に集中した。
既に退場している青髪ピアスと茶髪ポニテ以外。
吹寄や姫神ですら、信じられない、といった表情を向けてくる。
なにか変な事言ったか?と上条は思考を巡らせるが、
「それ。女の子から?」
ジーッと見つめてくる姫神が抑揚の無い言葉を紡いだ。
姫神はなんだかすこし悲しそうな表情をしている、そして相変わらず口調からは感情が読みづらい。
「姫神、そりゃ当然だぜい、カミやんに限って男からの電話なんて無い!! 十中八九女の子だと断言できるぜい
しかも朝だぜい朝、これはもう嬉し恥ずかしのドキドキモーニングコールの展開しかないにゃー。 これに対抗するにはもはや
姫神もヤルしかないぜい」
ザワザワ、とクラス全体が騒がしくなる。
(姫神、携帯電話を出して神妙な顔をするな……)
口々に「やっぱり」とか「旗男め」とかそういう類の言葉が上条の耳に入る。
「あ゛ー、ノーコメント。 わたくしは無実です、ノーコメントでいかせてもらいます」
周囲の喧騒から耳を塞ぎ上条はわざとらしく答えた。 姫神が「そう。やっぱりね」と小さく呟いたのが口の動きで判った。
(姫神さん、何が「やっぱり」なんですか?――)
面と向かってそう聞くわけにも行かず、上条は疑問を募らせる。
でもここで御坂美琴のモーニングコールという爆弾を投下したら、きっとクラスの連中のテンションはいろんな意味で
ピークに達するだろう。
おお、恐ろしい、考えただけでも寒気がする。
上条はその結末を鮮血エンドと名づけて心の引き出しへ仕舞い込み鍵を掛けた。 心の鍵はどこかへ投げ捨てる。
よかった、これでよかったんだ――、と胸を撫で下ろす上条へ土御門は、
「カミやんのフラグ体質は相変わらずだにゃー、舞夏にも気をつけるように言っておくかにゃー」
とのたまった。
「……舞夏なら昨日すれ違った時に、おはようございます、お兄ちゃんって言われたぞ」
間髪入れずに上条の言葉が飛ぶ。
土御門とその他少数の男子の顔に驚愕の色が奔った。
「にゃッ!? お兄ちゃん!? カミやん、テメェ……ブッコロス」
「のわぁー! 朝っぱらから本気で殴りかかってくんじゃねぇッ!?」
いち早く復活した金髪の少年はサングラスの奥の瞳を怪しく光らせると長い手を体の前でゆらゆらとちらつかせ、鞭の様に
しならせたパンチを放つ。
左のジャブ。
フリッカージャブと呼ばれるパンチだ。
間一髪で一発目を顔を逸らして回避する上条の頬にスパン、スパンと第二第三のフリッカーが飛んでくる。
「痛ッ!?」
「シッ!シッ!シッ!!」
まともにパンチをもらって衝撃で上条の体がのけぞる。
その時このまま国内王者決定戦でも始まるのか?と言う雰囲気を見事にぶち壊してガラガラッと音がして教室の前のドアが開いた。
「はぁーい、皆さんHRを始めますよー」
そんな甘ったるい声と共に担任の教師、月詠小萌が元気いっぱいの笑顔を振りまいて現れた。
そして不思議そうな顔をこちらへと向けてきた。
「上条ちゃんと土御門ちゃんは一体何をしてるのですかー?」
きょとんとした表情をして彼女はクラスの委員長である吹寄制理へと説明を求めたが、
吹寄は「べつに、いつものバカ騒ぎですよ先生」と実にそっけない返事。
そんな甘ったるい声と共に担任の教師、月詠小萌が元気いっぱいの笑顔を振りまいて現れた。
そして不思議そうな顔をこちらへと向けてきた。
「上条ちゃんと土御門ちゃんは一体何をしてるのですかー?」
きょとんとした表情をして彼女はクラスの委員長である吹寄制理へと説明を求めたが、
吹寄は「べつに、いつものバカ騒ぎですよ先生」と実にそっけない返事。
「あぅー、HR始めますから席についてくださいー! せーきーにつーいてー! 上条ちゃんってば先生の話を聞いて欲しいのですよー
じゃないと欠席にしちゃいますよー」
じゃないと欠席にしちゃいますよー」
クラスの喧騒に負けないように精一杯両手をぶんぶんと振り上げながら「きいてくださいー」と声を張り上げるちびっこ教師のHRは
結局、大した内容は話せていなかったと後に姫神秋沙は語る。
結局、大した内容は話せていなかったと後に姫神秋沙は語る。
「義妹は渡さないぜ、幕のう(ry」
「誰だよ、それ!あと顔が死神みたいになってんぞ」
「モーニングコール。ぶつぶつ」
「上条当麻!早く席に着きなさい、貴様一人がクラスの和を乱しているのよ」
「のぁぁ!なんで俺だけなのさ!土御門も暴れてるジャン」
「誰だよ、それ!あと顔が死神みたいになってんぞ」
「モーニングコール。ぶつぶつ」
「上条当麻!早く席に着きなさい、貴様一人がクラスの和を乱しているのよ」
「のぁぁ!なんで俺だけなのさ!土御門も暴れてるジャン」
今日も上条当麻のクラスは騒がしかった――。
[12月23日―AM8:00]
[12月23日―AM8:00]