[9] blank girl01―遠い声とハラペコ少女と……
土煙を上げて小さくなる上条を追っかけてスーパーの買い物袋をぶら下げた茶髪の少女も追走を開始した。
「アンタは、この私から逃げれるとでも本気で思ってんのかぁぁぁ!! 待ってろとは言ったけどナンパしてろとは言ってない!」
わなわなと体を震わせると肩から青白いスパークを迸らせて彼女も上条と同じようにあっという間にメイの視界から消えてしまう。
首に巻かれたクリーム色のマフラーと茶色いコートの裾が風を切って舞い上がり、少女の速度を物語っていた。
「アンタは、この私から逃げれるとでも本気で思ってんのかぁぁぁ!! 待ってろとは言ったけどナンパしてろとは言ってない!」
わなわなと体を震わせると肩から青白いスパークを迸らせて彼女も上条と同じようにあっという間にメイの視界から消えてしまう。
首に巻かれたクリーム色のマフラーと茶色いコートの裾が風を切って舞い上がり、少女の速度を物語っていた。
荷物を持っている癖に相当足が速い。
活発そうな容姿通り、恐らく普段から動き回ってるのだろう。
少し経ってから二人が消えていった方向がピカピカと光りその直後、叫び声と轟音が響いた気がした。
活発そうな容姿通り、恐らく普段から動き回ってるのだろう。
少し経ってから二人が消えていった方向がピカピカと光りその直後、叫び声と轟音が響いた気がした。
「女の子の膝に顔うずめて頭撫でてもらって鼻の下伸ばしてんじゃないわよ!」
「誤解だ! 俺は無実だ! これには深い事情がありましてですね、説明するには落ち着ける場所でたっぷりと時間を――」
「無実なら逃げるな!! 年下だからってなめんじゃないわよ!!」
「逃げなきゃ死ぬだろうがッ、その帯電した空気を何とかしてから、おわぁ!?死ぬマジで死ぬっての!」
「このボンクラめぇぇぇ! [超電磁砲](レールガン)!!」
「のぁぁぁッ! 話聞けよ御坂!待てッ落ち着けッまずは平和的な解決方法をだなッ、やたらめったらと凶悪なもんぶっ放すんじゃねぇよ!」
「一辺死んで来い馬鹿ッ! このばか! ばかみじょう!」
「ウワーン、この常盤台中学のお嬢様を誰か止めてください、いやマジでーー!!! 今日も不幸だぁぁぁ!!」
「誤解だ! 俺は無実だ! これには深い事情がありましてですね、説明するには落ち着ける場所でたっぷりと時間を――」
「無実なら逃げるな!! 年下だからってなめんじゃないわよ!!」
「逃げなきゃ死ぬだろうがッ、その帯電した空気を何とかしてから、おわぁ!?死ぬマジで死ぬっての!」
「このボンクラめぇぇぇ! [超電磁砲](レールガン)!!」
「のぁぁぁッ! 話聞けよ御坂!待てッ落ち着けッまずは平和的な解決方法をだなッ、やたらめったらと凶悪なもんぶっ放すんじゃねぇよ!」
「一辺死んで来い馬鹿ッ! このばか! ばかみじょう!」
「ウワーン、この常盤台中学のお嬢様を誰か止めてください、いやマジでーー!!! 今日も不幸だぁぁぁ!!」
一方こちらは先ほどの広場。
「うひゃー、派手だねぇ、当麻君生きてるのかなぁ?」
彼が走り去って行った方向に目を向けて暢気に呟くメイ。
正午に差し掛かろうという時間だ、いつの間にか人影も少なくなっていて広場は静かになっていた。
彼が逃げ切ったのか彼女が捕まえたのか、それにはあまり興味は無かった。
「うひゃー、派手だねぇ、当麻君生きてるのかなぁ?」
彼が走り去って行った方向に目を向けて暢気に呟くメイ。
正午に差し掛かろうという時間だ、いつの間にか人影も少なくなっていて広場は静かになっていた。
彼が逃げ切ったのか彼女が捕まえたのか、それにはあまり興味は無かった。
「相手の女の子は相当怒ってるね――」
取り残された形になったメイは自分の長い髪をくるくると弄び、目を閉じて両耳を澄ますようにして呟いた。
取り残された形になったメイは自分の長い髪をくるくると弄び、目を閉じて両耳を澄ますようにして呟いた。
広場の噴水前で少女は傍らに置かれた食べかけの焼き芋をパクリと齧る。
「少し冷めたけど甘くておいしいよね、コレ」
と感嘆の声をあげもう一口。
焼き芋は甘い、そしておいしい。
「少し冷めたけど甘くておいしいよね、コレ」
と感嘆の声をあげもう一口。
焼き芋は甘い、そしておいしい。
太陽は丁度少女の真上にあり、さらさらと流れる噴水の水は太陽の光を屈折させ虚空に小さな虹を描いていた。
[12月23日―AM12:00]
[12月23日―AM12:00]
第一幕:[Blank name blank girl]了
第二幕に続く
第二幕に続く