とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 6-837

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
外道当麻  第二話「異文化拘留」

夏休み初日にして、昨日の食い放題から一日、まさか担任に口移しピールをたっぷり飲まれて。
挙句の果てには、ゲロを顔面にBUKKAKEられるなんて悔しいビクンビクンな当麻。
某青髪ピアスの変態さんなら間違いなく大喜びなワンシーンだが、普通の性癖な当麻さんはクソッ!不幸だ!と叫ぶ。
ついでに足のスネをちゃぶ台にぶつけ、小指をドアにぶつける、神様は俺の右足に御怨念を抱いているご様子だ。
仕方ないのでこの後、流れで銭湯に行く事になったのだが、当麻だけ着替えが無い、今着ている服もアルコールを吸っている。
いっその事全裸で闊歩したいが、全裸で歩いて補導とか悲しすぎる。

「ふぅ…すみませんね、上条ちゃん吐くまで飲むのは久しぶりで」
「…いや…いいんっすよ…ええ…もう…」
「とうま大変だったね!私はお腹一杯だったけどね!」
「まあ良いけどさぁ…」
「それじゃあ先生、先に銭湯に行ってきますねー」
「んじゃあ荷物とって行きますね…俺だけ服無いんで…」
「大丈夫だよ当麻!女は風呂長いって言うし!」
「…そうだと良いんだけど…」

そういって二人と別れてとぼとぼ歩く、酒臭い。
しかもかなり濃い、どうしてくれようか。
そうして歩いていると目の前に、ズボンが足の付け根まで裂けている、というよりファッションだろう。
そしてシャツを臍が出るように結い止めて刀を持っている痴女…基、少女?いや女性が目の前に居るのに気が付いた。
まあ自分は関係ないだろうと思い、横をスタスタ通り過ぎようとした瞬間。

「止まりなさい」


呼び止められた、自分だった思いたくないが、多分自分だった。
渋々振り向きざまに痴女モドキ?それともヒッピー?に爽やかに語りかけた。
出来れば話しかけたのは俺ではなく、実は統合失調症で前に妖精さんが見えるとかそういうキャラであれ。
それかヤク中のラリッピーで、俺を他人と間違えてたとか、そういうのであれと願いつつ。

「何だい、其処行くイケイケガール☆」
「インデックスから手を引きなさい」

無視だった、正直ぐっさり来た。
正直インデックスの意味の分からない魔術結社とか、そういうのだとは違いっていて欲しいと思った。
出来ればインデックスっていう企業への内心通告中だとか、そういうのであってほしい。
INDEX、あ、何か頭悪い企業の名前みたいだ、というかそんな名前の玩具企業があったような…

「私に魔法名を名乗らせる前に、はいと言う返事を頂きたいものです」
「あばよ!とっつあーん!」

そう言ってポッケから青い手榴弾を取り出すと、相手に投げつけた。
何時も通りの戦法、何時も通りの戦術、もはや誤魔化しきれん殺られる前に殺る。
…そういや、この服でも巻きつけて窒息させたらどうなるんだろうか…

「…七閃!」

次の瞬間目の前で青い手榴弾は切り裂かれ、中から大量の煙があふれ出た。
取り敢えず原理はよく解らんが、ピアノ線でも飛ばしているんだろう。
黒いのを投げないでよかった、アレ切り裂かれてたら少し凹んだ、使い捨てで良かったと当麻は思った。

「!?チッ…」

神裂は煙を吸わないように煙の中を走りぬけようとした瞬間、目の前に黒い物体が浮遊しているのが見えた。
そして次の瞬間、目の前で大量の閃光と大音量を食らい、視界と聴覚が塞がる。
もはや自分の身に何が起こっているのか、全くもって理解が及ばず、一歩でも前を歩くのを躊躇われる。

「小癪なぁ!?」


段々視界が復活し始め、聴覚もキーン…という耳鳴りが収まり始めると、少年の姿は忽然と消えていた。
逃したか!?振り向くと、目の前でスプレーを顔に吹きかけようとする少年の姿が見え、顔に鈍痛が走る。
顔が焼け爛れるような、酷い痛みが駆け回る。

「アッァア!?ぅっぁああああ痛いぃいいい!溶けるぅうっ!!」
「あんた不幸になるぜ?俺が不幸にするのさァ」
「卑怯者ぉ!」
「Dead men tell no tales.けどお前はWomenだったな」

顔を押さえて身悶えし、少年の足音が近づいてくるのが聞こえる、武器…駄目だ、間に合わ…
次の瞬間バキィッ!!という音と共に、神裂の意識が途切れた。

―――――――――――――――――――

「ん…っ…」

目覚めた瞬間、酷い頭痛がする、おまけに吐き気に意識が朦朧とする。

「当麻実はこの人たちは馬鹿なんじゃないかなぁ?」
「しょうがないさ、にんげんだもの あいだみつお」
「クソッ…捕まったのか…」
「小萌先生ー女性ってどっかに売り飛ばせません?」
「上条ちゃんだめですよー売り飛ばしちゃあ、あ、けどお嬢様学校なら人気でそうな体つきですよねー」
「…ほう?」
「もし売るとしたら、常盤台なんか高く売れそうですよねーあ、独り言ですよー、後買い物行ってくるんでこの人の事はもう憶えてないかもしれませんー」
「あ、先生ー晩御飯何食べます?」
「昨日は肉でしたから、今日は魚系がいいですねー」
「はいはいどうもー、っと…」

そう言うと当麻はヒッピーの方を向いた。


「…好きにしろ」
「…うーん…お嬢様ってお姉さま系が趣味なのかぁ…」
「え!?」
「インデックスー今日晩飯は魚なー」
「分かったんだよ!」
「お、お嬢様って…え!?」
「質問、名前は?」
「…神裂火織…」
「神裂さんね…キリスト教なのに罰当たりな名前だよね、神を裂くって」
「なっ…!」
「喋るな、インデックスー」
「はーいなんだよ!」
「俺ちょっと用事があるからよ、こいつが起きたら顔面に之ぶっ掛けといて」
「とうまーどうやってやるの?」
「こうやるんだよ」
「や、やめ」

そう言うとニコニコ笑顔でスプレー缶を振ると、神裂口の中に先端を押し込みグリグリ中身を押し出す。
必死に舌で押し出そうとするが、逆に先端を押してガスが口の中で溢れ始める。
ゲボッ、ゲホッと咽る声がするが気にもせず、中身を押し込み続け、段々神裂の目線が定まらなくなり、ついに倒れる。
薄れゆく意識の中、インデックスがニヤニヤしながら神裂を見ている、相当恨みがあるのだろう。
そういや、落とされたって言ってたけど、原因こいつなのかな、そりゃあ恨むわ。

(誰か…たす…け…)
「これ口に押し込むって言うんじゃないの?」
「まあ気にしない気にしない、そういやあいつどうなったんだろ…まあいいか」
「とうまー、何か泡吹いてビクビクしてるけど大丈夫なのこれ」
「…まあ敵だし、良いんじゃないかな!」
「そうだよね!」
「顔写真は之で…まあ20分で帰ってくるから、そこら辺宜しくー」
「はいはーい」

玄関を出た瞬間、足を角にぶつけた、痛い、凄く痛い。
しかし過去なんて悔やんでいてもどうしようもない、其の侭○○公園付近までバスで5分。
ついた先には茶髪のお嬢様学校のエース、御坂美琴が待っていたが。
バスに二千円札を入れたら、却って来なかった死にたい。


「…あ、着たわね!」
「アレ、早いな…」
「前回は落とし穴に引っかかったからね、今度は引っかからないわよ」
「はいはい…」
「そんな余裕も今の内よ!」

実際は余裕ではなく、単にしょげていただけなのだが。
次の瞬間電撃を当麻に浴びせるべく、電撃を先制で流すものの、当麻は右手で普通に弾く。
そして、ボクシングのポーズをとり、素早く移動出来るようにする。

「ハイハイ、何時もどおり、何時も通り」
「くっ、まだまだ!」

次に砂鉄を電気で集め、微振動させ擬似チェンソーを作り上げる。
流石の当麻も、これには少し引く、というかこんだけの量の砂鉄の塊、手で弾くとしても少し痛い。
然し美琴は、チェンソーを振り回し、地面やら何やらを切り刻みながらやってくる。
いい加減意を決し、チェンソーの側部を叩き落し只の砂鉄へと変える、少し痛かった。

「おっとっと…良い案だとは思うけどねー」
「まだまだァ!」

次の瞬間空中の砂鉄を集めなおし、空中で凝固させ塊を作り上げる。
そして砂鉄の塊を当麻めがけて走らせ、自分も当麻の後ろに回りこみ。
後ろから電撃を浴びせようとするも、当麻がバク転し美琴の後ろに回ると、美琴は自身の放った砂鉄の塊を直に喰らい。
空中に投げ出されるも、後ろに立っていた当麻が投げ出された美琴を抱き上げ地面に立たせ、雌雄が決した。

「はい、お仕舞い」
「ッー…!!」
「中々良い線だとは思うんだけどねぇ…やっぱ能力だけじゃ限界あるよ、やっぱ」
「悔しいぃいいいい!こんな奴に負けるなんて!」
「所でさー今回俺の勝ちだから、一つ命令なー」
「なーにーよー」
「お前の学校で女子好きって居る?」
「…は?」
「いや、女好き」
「…はぁ…黒子ー」
「うぅぅぅぉおおおおおおおおおぬぇええええええさぁああああまあぁああああああ!?」
「うおっ!?」


次の瞬間、現れたツインテールの少女は、恐らくこいつが黒子なんだろうが、御坂と同じ服を着ている事から同じ学校の生徒だと予測する。
そして何も無い所から現れた黒子は、御坂の電撃に打ち落とされた。
だが次の瞬間、何事も無かったかのように復活し、御坂に飛びついている。
こいつ…まさかのドMレズビアンか…!?然し本当にこいつの友人は面白いヤツばっかだなぁ。

「…こいつか?」
「どうかしましてぇええ!?」
「黒子、貴方の知り合いに女好きって居る?女生徒で」
「…浮気…じゃありませんよね?」

何でそこで微妙な顔をする、残念そうな、少し嬉しそうな。
御坂もなれたもので、違うわよと否定すると、俺の方を向くと紹介して欲しいんだって、と言った。
不審な目を向けないで欲しい、そういう趣味だとか、そういうのじゃないんだ…

「…私の所属している、女生徒による、女生徒の為の、女生徒スキーの会52人が居ますわよ」
「ありがとう、黒子」

御坂は黒子の頭をなでると、黒子は歓喜に打ち震えていた。
が、次の瞬間、此方を見ると不信感を露にしながら御坂に問いかけた。

「でー…この殿方は…もしや!」

諤々と顔を真っ青にし、黒子は御坂に問いかける。
次の瞬間、目を見開き震えながら喋る、まるでエクソシストのようだ。

「もしや!出来てるってヤツですのおおおおおおおおおおおおおお!?」
「ちょっ!どうやったらそう見えるのよ!」
「…上条当麻です、レベルゼロです、御坂さんのイジラレ役Aです」
「そ、そうですの、そうですわよね、恋人なんて、そんな筈がありませんものね…!」
「まあ良いけどさー、実はさー買い取って欲しい女性が居るのよねー」
「ハァ?女性?人身売買をジャッジメントである私に?」
「うん、後超おっかない、何か刀で襲ってきやがった」
「なんとなんと…?」
「んで捕縛したから物好きに売りつけようかと」
「…そうですわねー…ジャッジメント、としては、止めるべき、何ですけども…物好きとしては気になる所ですわ…!」
「いや、あんたは迷っちゃダメでしょ…」
「お顔拝見願いましょうか」
「ほい」

当麻は携帯の画面を差し出すと、眠っている最中の神裂の写真を見せる。
眠っている間、口から涎が垂れていたが、まあそういう趣味の人には高得点、なのかもしれない。


「…迷いますわ…非常に…女生徒の女生徒による女生徒スキーの為の同好会会長としては物凄く、気になる所ですわ…!」
「まあ何でも良いけど、幾ら出せる?」
「そうですわね…全員で200で?」
「よし売った、男は高くて10万でしか売れないから困るよ」
「まさか…貴方が噂のチンピラハンター!?」
「何だそりゃ」
「あんた一体何やってるのよ」
「…アレか、襲いかかって来るチンピラをホモだらけの便所に縛って、男に売りつけてる事か」
「ゲェッー!本当に何やってるんだあんた!?」
「警備員のオッちゃんが別に良いんじゃないって、買いながら言ってたし」
「本当に何なんだこの都市!?」
「それじゃあ私は今から皆様を説得しますので、少々お待ちを」

そう言うと、黒子はテレポートで消えうせた。
御坂はため息をつくと、不振な目で当麻を見る。

「本当に大丈夫なんでしょうね?そんな事してー」
「ID無いから治外法権上、何の問題もないし、ばれてもそいつが追い出されるだけでしょ(多分)」
「なんて気楽な…」
「んじゃあ、先にそいつの場所に行ってるから、住所伝えるから来てくれ」
「それならメールアドレス交換しない?」
「…まあ其れで良いか、之な」

そう言って紙にメールアドレスを書くと、御坂に渡す。

「赤外線通信は?」
「壊れてる」
「…とことんついてないわねーあんた」
「不幸だろ?」
「不幸よねぇ」
「んじゃあ先行ってる」
「はいはい、また後で」

そう言って当麻は公園を出て、バスに乗り、千円飲まれた、死ね。
家に怒り心頭で階段を上り、ドアを開けようとしてドアに足をぶつけて悶絶、次から作業用ブーツを買おう。
そしてドアを開けると、目隠しされた神裂さんじゅうはっさいが腹をインデックスに蹴られてた。


「…お前ってそういう趣味?」
「あ、お帰り当麻ー、ううん10万3000冊の中の拷問に、こんなのがあってね」
「そんなもん忘れちまえ!」
「ちぇー」
「生きてるー?」
「ぅ……ぁ……」
「お前本当に何した」
「えー?ダメー?」
「ダメダヨー」

御丁寧に耳栓の上に、ロウを垂らして完全に音を聞こえなくしている、入念な奴め。
耳に詰めた蝋で固めた耳栓を外してやり、目隠しを外すと、怯えた表情で此方を見てきた。
結構傷ついた、意外とガラスのハート☆畜生。

「い、いや……嫌…」
「…もうこいつ立ち直れないんじゃ」
「えー?ただ心理的に前が見えてないだけだよ、頬を叩けば直るよ!」
「ホントカナ?」
「ホントダヨ?」

少しこのやりとりが楽しくなってきた所で、手を振りかぶり頬めがけて垂直に手を振り下ろす。
次の瞬間、バチコォン!と頬を叩くと神裂が我に返り、此方を向いたが。
然し心を折られた影響か、心なしか怯えている気がする。
インデックスさん、恨みを晴らすのは良いけど、何もここまでしなくても…

「な、何だ、お、おま、お前か」
「声が上ずってるぞ」
「っ!そっ!そんな事無いぞ!?」

声が裏返っている、床に転がっているスプレー缶の残量は無くなっていた。
…結構あったのだが…缶を見せると、泣きそうな顔をして首を横に振るのがなんとも、こう、そそる。
アレか、先に1980年代のロボトミー手術を、トンカチとノミで行う図を見せつけたらどういう顔をするのだろうか…
…やってみたい…少しやってみたい……ハッ!ダメダオチツケオチツケ。

「殿方様ー?」
「あ、誰か着たんだよ!」

そう言うとインデックスはドアを開けて、黒子と御坂を迎え入れた。
インデックスは少し不審な表情をこちらに向けて居る。
そりゃあ彼女は言動は変態だし、思想もヤバイけど、心意気は淑女そのものだよ、多分。


「黒子ですわ…ってこの子は?」
「インデックスだよ」
「…偽名?」
「本名なんだとー紳士同盟により、襲い来る敵を自由に使って良いって良い代わりに居候させてるのさー」
「よく分かんないけど…何か嫌な同盟だなぁ…」

黒子は神裂の前に立つと、ニヤニヤと笑みを浮かべ、怯える神裂を見下ろした。
神裂は、怯えきった表情でこちらに助けを求める、そろそろ女性恐怖症になるんじゃなかろうか。

「だ、誰!?」
「始めまして、黒子と申します…そそりますわね?」
「そそるんだよ!」
「…少し気持ちが分かるのが悔しい…!」
「た、助けっ、助けて!」
「貴女の新しいご主人ですわ、存分に可愛がってあげますから、覚悟なさい」
「…ごめん、助けれそうに無いわ」
「……」

次の瞬間、神裂は意識を失い、床に倒れた。
これから起こるであろう事象に恐怖したのか、ショックで気絶したようだ。
インデックスさん本当に何したんですか?

「…失神しなされましたわ」
「何したの?これ」
「俺じゃない」
「俗に言うSMって奴なんだよ!」
「…黒子、やるならその、同好会って所でやりなさいよ?」
「分かってますわよ!ええ!本当に!だけど安心してくださいなお姉さま、心はお姉さま一筋ですわ!」
「やかましいわ」
「後上条さん、貴方とは良い友達になれそうですわ、メールを教えていただいてよろしいですわね?」
「御坂に教えといたから、そっちに聞いといてくれ」
「了解ですわ!さあ神裂さん、HEAVENを見せて差し上げますわ!あ、後之代金ですわ」

そういうとずっしりとした袋を貰う当麻、中には3束の諭吉さんが入っている。
ホクホクである流石お嬢様気前が良い、払われる俺も気分が良い。
然しこの街も歪んでるなぁ…男が男を買い、女が女を買う、まあ別に同性でも子供は出来るらしいしなァ。

「多少の色はつけさせて貰いましたわ!それではさようなら良き隣人当麻様!」
「まったく程々にしておきなさいよー」
「ハハハ、じゃーなー黒子、御坂ー」

そう言うと黒子は御坂と神裂を抱え、ワープで消える。
ふぅ…とため息をつき休憩、ふとドアを叩く音がしてドアを開けると、死んだ表情のステイルと、心配そうにステイルを見つめる小萌先生が居た。
多分何時もの癖で保護したのだろう、できればここからケツを蹴ってほっぽり出したいところだ。


「上条当麻…一時休戦だ…?神裂はどこ行った?」
「売っぱらった」
「…ハァッ!?」
「お嬢様は金持ちが多いしね、というか今から追っても間に合わないよ多分」
「クソッ…」
「ざまあみろ、ざまあみやがれ、ざまあねぇ三段活用」
「畜生!憶えてやがれぇ!」

そう言うと全力で部屋から出て行くステイル、ステイルの後ろ足で蹴っ飛ばしたチューハイ缶が当麻の顔にぶつかった。
流石にチューハイ如き、当たっても痛くはないが、二度目のアルコール漬け。
流石にこれにはカチンと来た、もうイラッってレベルじゃない。

「次ぎ会ったら私刑だな…」
「うわぁー流石当麻だよードSなんだよー」
「けどアレは流石に可愛そうでしたねー」
「…まあ良いんじゃない?」

そう言って当麻は立ち上がり、晩飯の事を考えていると、ふと思いついたことがあった。
インデックスの方へ向き直り、口の中を指で開け、覗き込む。
虫歯なんぞになられたら、代金を請求されるだろうし、払うのも億劫だそれなら歯ブラシでも買い与えれば安上がりだし。
何より、美少女の使用済み歯ブラシなど、青髪にはソコソコの値で売れるだろう。

「ひょうまー?」
「あれ、虫歯が無い…歯磨いてたっけ?」
「ひゃんひょみひゃいへるひょー!」
「…何だこれ」

良く見ると、何か魔法陣のような何かがある、触ろうとした瞬間、上条は吹っ飛ばされ。
蒲団の立てかけに追突、急にインデックスの表情が無くなる。

「ゲフッ!」
「ーーー警こk」
「折角親切心で見てやったのに!痛いじゃねーか、この馬鹿!」

僅か5メートル飛んで蒲団に包まれた当麻は、次の瞬間ばねの要領で体勢を立て直し。
あっという間に、言葉を紡いでる側としては、飛ばした瞬間戻ってきたといわんばかりの速さで。
古来からの禁じ手相手が変身中の攻撃を敢行、『首輪』にとって何か理不尽ささえ感じる一発を。
当麻は右腕で、イマジンブレーカーでインデックスをぶん殴り、起動直前だった『首輪』は不吉な音を立て。

「ーーーこの卑怯ものーーー」

割れた、然し当麻は気が付いていなかった、自分がした事、そして今まで何人もがぶち当たった障害は、あっさり、あっけなく消滅した。
本人は、本人たちは誰も気づいてはいないが、まあそういうものなのだろう。


「…おい?インデックス?…寝てやがらぁ…」
「喧嘩はいけませんよー」
「…ちょっと強く殴りすぎたかなぁ…病院行って来ますね?」
「あ、はーい、序にお魚さんも買ってきてくださいねー出来れば鮭がいいです、酒…なんちゃって」
「…分かりましたー」
「うわぁーん!スルーしないでくださいー本気で傷つきまーすぅー!」

当麻は思った、結局こいつの蔵書の心が汚れるってヤツはきっと、腐女子になったりとかそういう範囲なのだろう。
そりゃあ普通は敬遠するわな、特に男なんかもうガチ引き、魔術師ってきっと異能力者のコスプレ集団なんだろ。
そう思う事にした、そしてドン引きした。

――――――――――――――――――――

「だから正直ね?出産プレイは興奮するんだよね?」
「いやいや医者にそんな事言われても普通は引きますって」
「いやだけどね?この前16前後の子がね?出産したんだけどね?すっごいそそるんだよね?」
「先生…本当人として僕でもどうかと思いますよ?それ」
「えー…良いと思うんだけどなぁ…それで今日は何?」
「いやこの子、ちょっと強くはたきすぎちゃって」
「どれどれ」

蛙顔のおっちゃんは、インデックスの頭を触ると告げた。
少しおっちゃんは緊張気味だったが、次の瞬間ため息をついた。

「たんこぶだね、多分すぐ起きるよ」
「あ、そうですか」
「それで、今日は薬要る?」
「んじゃあ、エーテル5リットル、ダチュラの自白剤を45錠、後何時もの」
「183000円だね、毎度ありがとう何だね」
「それじゃあ何時もどおりPCパーツで○○アパート3階○○号室にお願いしますね」
「わかったんだね、それにしても、戦争にでも行くのかね?」
「ハハハ、この街自体が戦争の火種みたいなもんじゃないですか」
「それもそうなんだね」

当麻はインデックスを背負いながら思う。
多分こいつは俺が引き当てた、金づる…!
飯代差し引いても十分なお釣りが来ると予想…!
それにしても…もう一度見たら無かった、あの黒い何かは何だったんだろうか…

第二話 完


次回
「インデックスなんだよ!最近とても体調が良いんだけど何でだろう?」
「当麻も最近なんでだか臨時収入が多くて嬉しいって言ってたんだよ!」
「それにしても熱いなぁ、そう言えば歩く教会バラバラになっちゃったけど、少し恥ずかしいけど涼しいし結果オーライだね!」
「次回は『料理』『筋肉科学』『犠牲になぁれ』の三本なんだよ!」
「ジャン・ケン・パー!うふふふふふなんだよ!」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー