とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 6-634

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匿名ユーザー

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魁!外道塾!

第一話「外道ま(ゲェ!当麻!)」

ココは学園都市、外界から隔絶され全ての科学技術において30年分は追随を許さぬ都市。
人口230万人の内8割は学生であり、そしてその学生の殆どが脳みそをこねくり回し、薬漬けにし超能力を開発する都市。
学校の至上は学力、そして超能力の上位者優遇社会、所謂格差社会。
そして今現在ベランダで棒立ちのこの生徒は、この学園都市の一生徒であり、この話の主人公である上条当麻。
能力は無し、性格は下手に手出しをしなければ良好、頭脳明晰、運の悪さもぴか一。
そして普通の生徒との明らかな異例、とでも言うべきなのが特殊武装の所持である。
普段は普通の見た目のこの生徒、ポッケの中や鞄の中身を悪ふざけで調べようとして。
そして、運悪く武装を見つけた者は、タダで帰れた事は無いという噂を持つ。
そして開発された能力は、幻想殺し(イマジンブレイカー)異能の能力全てを打ち消し、破壊しつくす能力である。
然し本人はこの能力を使えない、と思っており、実際この能力の副作用により絶賛不幸のオンパレード。
ある人物から逃げる時意外は全然使えない、と普段から酷評している。
そして蒲団を干そうとベランダに出た当麻、目に付いたのは白い蒲団のような物体。
「あらららら?ボケたかな?年かな?」と思いつつ良く見ると、顔立ちは可愛らしくあどけなさが残る少女が。
西洋の所謂清教徒とでも言わんばかりのシスター姿の少女が、其処でお昼寝をしているのを見つけると。
当麻は臭いものに蓋をしようとばかりにシスターさんに蒲団を被せようとし、シスターさんに手先を噛まれたのであった。

「ウッギャアアアアアアアアアアアアア!!!」
「グルルルルル…」
「分かった!謝る!流石に今回は俺が悪かった!」
「…お腹一杯ご飯を食べさせてくれると嬉しいな!」


口から手を離すと少し怒り気味なのか、素敵な笑顔でメシを要求するシスター、デコの青筋が全てを物語る。
当麻はふと台所を見るとブレーカーが落ちたせいで、冷蔵庫の中で腐りきった全ての食物を見てせせら笑う。

(こいつにはこれを処理してもらおう…)

上条は業務スマイルを向けつつ、取り合えず足元の焼きそばパンを机の上に置くと。
笑顔でシスターが食らい付いたのを尻目に、全ての痛んだ野菜と肉を醤油と油で炒め。
少し何故か付いた酸味を誤魔化せるほどに火を通し、皿に盛るとシスターの前に突き出した。
この後で定期的にとある先生と行っている、取引の時間も近い事だし、出来れば身元だけ聞いて追っ払いたい当麻。

「ハハハ、たんとお食べ!」
「わぁ!いただきまーす!」

箸で炒め物をかっ食らうシスター、そういや名前聞いてねぇなぁ…と当麻は思った。
顔も良さそうだし身なりも悪くは無い、取り合えず名前だけでも聞いておこうか。
今度親御さんから謝礼に何か貰えれば、感激の極みだし、と打算で聞いたのが後に少し悔やまれる。

「んで、名前は?」
「んぐんぐ…インデックスって言うんだよ」
「ホントカナー?」
「ホントダヨー?」
「嘘つけ!何がホントダヨー?じゃ!辞書の索引が名前なわきゃねーだろーがこのお馬鹿!」
「おば…!本当何だよ!イギリス清教何だからね!…多分…」
「多分って何だよ!多分って!アレか精神科いこうか!今日は天気がいいし脳みそが緩い人も居るし!」
「信じてないんだね!?しかも馬鹿にしてるね!?それじゃあアレなんだよ!この私の『歩く教会』を攻撃してみれば分かるんだから!」


そういってふふんと無い胸を張るインデックス、当麻も後々に冷静に対処すりゃあ良かった…と語っている。
流石の当麻もそれにイラッと来ると、部屋からほっぽり出してやろうと服の襟を掴んだのが不味かった。
ギャーギャー騒ぐインデックスの襟を持ち上げた瞬間、全ての服、帽子すらがバラバラ所か散り散りに空中で霧散した。
そして数瞬の無言の後、全裸のインデックスに頭を齧られ、本日二度目の悲鳴をあげる当麻だった。

―――――――――――――――――――

「…不幸だ…」
「本当に怒ったんだからね?っていうか能力の説明ぐらいしてよね?追い出そうとしたら叫ぶからね?」
「…この…」
「すぅ…」
「マジすみませんでした」

この少女が少し深呼吸をするだけで、立場が危うくなる当麻。
恐らくこの少女が機嫌を直すまで此の侭だろう。
昔の服を奪われ、泣く泣くベットを使わせている当麻。

「もうアレだね!服も痕跡が追えないと思うし、暫く匿って貰うんだからね?」
「え…ぁ…はい…」
「それでアレだよね、キミ性格悪いよね、更正しなきゃダメだよね?」
「え…それはちょっと…」
「…ハァ…けど正直アレは無いよね、バラバラなら未だしも、引き上げたせいで原型が無いって酷すぎるよね?」
「はい…猛反省の限りで御座います…」
「アレだよね、私あの服無いと教会に匿ってすら貰えないんだよね、どうするの?」
「…いや、宗教はわかんないっす…」
「本当に反省してるの?ふざけてるの?」
「マジ反省してるッス…」
「はぁ…もう良いよ…アレだよね、責任取るべきだよね、正直」
「あの…」
「何?」
「ボクそろそろ先生に会って、あるものの材料の補充しなくちゃ…ならないんですぅ…」
「…なにそれ?」
「あの…護身用っていうか…先生にチンピラ対策に材料だけ格安で貰ってて…そろそろ材料が尽きそうで…」
「…その護身用って、凄く強いの?」
「えーっと、そう…です…はい…」


数瞬考え込んだ後、にやりと悪徳業者の如く、あくどい顔をするインデックス。
当麻は脳内で不幸だと叫んだ。

「ふーん…その先生にこの話したらどうなるかな?」
「え!?マジ勘弁してください、学校だと優良男子で通ってるんです…こんな事ばれたら…」
「取引」
「はぁ…」
「貴方、私匿う、私、黙るOK?」
「え…ちょ…」
「O・K?」
「ハハッ、如何にでもなーれ(はぁと)」

こうして同居する事になった自称インデックス、正直泣きたくてしょうがなかった。

「私、ここに居る、貴方、行ってくるOK?」
「…不幸だ…」

そう言ってとぼとぼと部屋に鍵をかけて、とある先生、こと小萌先生の家に向かう上条。
歩いて、乗って20分、小萌先生の先生の給料で住んでいるとは思えないアパートに辿り着く上条。
ノック三回、5秒後ノック1回、俗に言う暗号であり、叩く場所も決まっている。
勿論皆にはこの事は内緒だし、言ってはいけない。
材料の供給を今絶たれた瞬間、町中のチンピラに追っかけまわされる結果になるからである。

「小萌っち先生ー」
「上条ちゃん、いらっしゃーい!」

流石に来ることが決まって居るのが分かっているため、部屋の中は片付いている。
そして雷親父の抛り投げそうなちゃぶ台の上には、フィルターや鉄や様々な薬品等が置かれている。
薬品の混合比、成分比率が紙に書いてあり、鉄の変形温度も記されている、後は之を家で加工するだけだ。

「ふむ…今日も良い感じっすねー」
「そうでしょー!そうでしょー!」

得意げに27歳とは思えない風貌で、胸をそらして満面の笑みを浮かべるこの先生は学園都市の七不思議。
見た目は子供、知能は大人、精神年齢は実は子供こと小萌先生である。
当麻が先生に頼み込んで、頼み込んで何とか薬品その他を仕入れてくれる有難い先生である。
とても煽てに乗りやすくて有難い。


「それじゃあ今日は之と之…之、之、之、之を之ぐらいで」
「今日は結構持ってくんですー?」
「最近物騒で…部屋にも仕掛けて置こうかと」
「ぶ、物騒ですね…それじゃあ今度私の分もお願いしますねー、んじゃあ之で…139800円ですねー」
「はーい、それじゃあ小萌先生も気をつけてー」
「はいはーい、それじゃあさよならなのですー」
「さよーならー」

之で後半月は安全だろう、然し小萌先生はこの薬品を何処で手に入れてくるんだろうか…そう思いつつ電車に揺られる。
当麻は勉強が出来る、そして見た目より多く入る鞄をしょいつつ、歩いて帰る。
そして出会いたくない奴に出会ってしまう。

「あー!見つけた!」
「ゲッ!またお前か」
「今度こそ私が勝つんだからね!」

と言ってバチバチと電気を帯電させつつある御坂。

「まて、今はダメだ、爆発する、お前のビリビリでここら辺がヤバイ」
「ハァ?そう言ってまた催涙ガスで逃げる気?」
「今日は本当にだめだっつーの、明日12時に○○公園でやってやるから」
「チェッ詰まんないのー」

こいつは御坂美琴、超エリート校こと常盤台のエース、レベル5こと電気を操る能力者。
こいつが喧嘩している時に電撃に一回巻き込まれたが、その電撃を右手で防いで以来。
何かと突っかかってきては催涙ガスやら、煙幕ガスやらで撃退している、容赦なんてしてたら俺が持たない。
前に一度材料を大量に持っているときに不意打ちで攻撃され、二人一緒に病院送りになって以来。
流石に之を持っている時は攻撃しちゃダメだと学習したらしい、俺も全身麻酔やらなんやらで悲惨な目にあった。
そして蛙顔の医者に取り繕って貰いちゃっかり、麻酔の生成の仕方、傷の縫い方なども教わり、特別にモノも売ってもらっている。
…然し一月に一回大怪我して会うたびに、ニコニコ笑顔でナースの話題に洒落込むのは正直どうなのやら。

「じゃあ明日ちゃんと来なさいよ?!」
「あーあー、分かった分かった」


まあ朝に来て罠を仕掛けて置くか…と思いつつ家の前に着くと、一人の男が部屋のオートロックの鍵穴に必死に何かをねじ込んでいるのが見えた。
漫画に出てくる魔術師とでも言いたげな服装だが、臭って来る香水で気分が悪い、そして現犯罪者である。
よく見るとピアスに、目の下のバーコード刺青、赤髪、タバコ、多分チンピラだろうと目星をつける。

「…何してるんだテメェ…」
「と、君がこの家の主らしいね」
「泥棒…か…」
「僕はステイル=マグヌス、悪い事は言わない、この中に居る少女インデックスを此方に渡したまえ」
「…人攫い?」
「何だって良いだろう、さあ」
「…渡せって言われると渡したくなるこの心情、どうしてくれようか…取り合えず、ボコしてから考えるか…」

当麻は荷物を脇の水道局のおじさんが開けて、よく弄っている小さなドアの中に大きな鞄を入れると。
自分のポッケから鉄の黒い棒状の物体と、水色の棒状の物体を取り出す。

「まあ、何だか知らないが、君が渡さないって言うんなら、死んで…」
「ていっ」

その塊から安全ピンを抜き、ステイルの前に抛り投げる、そして飛んでいる間にマスクを付けるが。
塊に集中しているステイルは、当麻がマスクをしている事に気が付かない。

「そんな鉄の塊、よけるのもたやs」

次の瞬間、230デシベルの大音響と2秒間の間目を瞑っても眩む閃光が廊下を照らし、気絶ガスが勢い良く煙を上げる。
聴覚と嗅覚、そして視覚を奪われ何が起こったのか分からないまま、煙に包まれたステイルは意識を失った。
そして凄惨な笑みを浮かべる、当麻の顔を最後に見た、気がする。
―――――――――――――――――――

「おい、起きろ」
「ゲフッ!」
「うわぁ!当麻凄いんだよ!ステイルをこんなにあっさり捕まえるなんて!」

腹を蹴られてステイルは目を覚ますと、先ず目の前でインデックスが小躍りしているのが見えた、そして服装が違う事に気が付いた。
ジーンズに、シャツというラフな格好に、思わず一瞬何が起きたのか理解が追いつかない。
が、インデックスのラフな格好も悪くない、とか思ってる当たり根本的にはダメ人間である。


「ほひほはへ…!?」(おいお前…!?)
「おっと…インデックス曰く魔術師、だっけ、まあ念には念を、弛緩剤を口に打たせて貰った、之から言うことに首を振って答えろ」
「ほの…!」(この!)
「答えないならドキッ、ホモだらけの公園!ドキドキ全裸ツアーだ、答えろ」
「……ふそは!」(糞が!)
「まず第一問、ホモはお好きですか?」
「はっ!?」

何の話か分からないまま首を横に振るステイル、当麻はニヤニヤしながら言った。

「寝転がって首を横に振ってるんだから、YES、だよなぁ?インデックス」
「そうだね!きっとそうだよ!歩く教会は貴方の異端な恋路を応援します!」
(嵌められた!?)
「第二問、野外プレイはお好きですか?」

今度は首を縦に振るステイル。

「おいおい、首を縦にって事はYESだよなぁ?インデックスゥ」
「そうだよね!きっとそうなんだよ!歩く教会は貴方のアブノーマルな趣味も応援します!」
「ふぉ、ぉおおおおおおおおおおおお!」
「それじゃあ、7月といっても夜はまだ肌寒いからね!たっぷり暖まっていってね!」
「じゃあねなんだよ!」

ふと周りを見回すステイル、部屋かと思ったのは公衆トイレの一室で、便器が無い個室に転がされていたらしい。
そして目の前で当麻が数人のおっさんや、ムキムキの男から紙幣を受け取るとそそくさと去っていく姿が見える。

「今日は外人かぁ…」
「お、しかも中々の上物じゃないの、上条ちゃんもやるねぇ…」(個人的には上条ちゃんも食べてみたくもあるなぁ…)
「チンピラも退治できるし、僕たちも満足、いやぁ良いシステムだよねぇ、警備員もこのシステムに暗に賛成してるし」
「そうそう、俺も警備員だけど、このシステムのお陰で犯罪率が低下して良い傾向だと思うよ」
「ハハハ!本職の方も言ってる事だし、問題ないよな!」
「おおっと、ココは始めてかい…? ケ ツ の ち か ら ぬ け よ 」
「ふぉ…ほれのそはにひはひょるなぁああああああああああああ!!!!」(俺のそばに近寄るなァァアアアアアアアアア!!)
――――――――――――――――――――


「ケッケッケ…大量大量…」
「当麻ー!そろそろご飯が食べたいなー!」
「今日は大量に臨時収入があるからなぁ…外に食いに行くか!」
「おーぅ!」
「たまには先生に恩返しもするべきだしね!」
「意外と良い奴なんだね!とうま!」
「そう褒めるなよ、朝、昼食ってないしなぁ、焼肉食い放題に行くか!」
「わーい!」

そう言うと携帯を取り出し、小萌先生に連絡を取る当麻。
携帯には胸ポケットと鉄糸でつながっているので、落ちる事は無いように出来ている。
数回のコールの後に連絡がつくと、笑いながら先生の家に向かって行く。

「…ど、如何しよう…ステイル死んで無いといいなぁ…」

そしてそれを指を銜えて、相方の心配をしつつ見つめる影が一人居た。

第一話 完

次回
「当麻です、流石夏休み、フリーダムな暑さです、男も茹っている様で大量に売れます」
「荒稼ぎしていたら、やけに体格の良いネーちゃんに喧嘩を売られましたが、流石に女に手を出すのは引けます」
「どうしたらいいんでしょうか、流石に女性に手を上げるのは気が引けます、大切なので二度言いました」
「次回『女は常盤台へ売り飛ばせ』『虫歯』『アレ…?』の三本です」
「ジャン、ケン、グー!うふふふふふ」

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