「とある二人の恋愛物語」
9月某日、日没。
日は沈みかけているというのにいまだにきつい熱気が町中に漂っていた。開発の追試を終えた上条当麻はぐったりと帰り道についていた。もうすぐ秋になるというのにちっともそんな兆しを感じられないあたり、地球の温暖化とやらはこくこくと進んでいるんだな、と彼は思う。
最終下校時刻が過ぎてしまったせいで学バスにのれず、仕方なく徒歩で帰ることになったのだ。しかし、これくらいのことは彼にとっては日常茶飯事なので不運の部類には入らない。
だが―
「いたいたいた!やっと見つけたわよ!」
こればっかりはこう叫ばざるを得ない。
「不幸だ―!!!」
「出会い頭に何よその態度!」
茶色い髪を肩のところまで伸ばした中学生くらいの可愛らしい少女はぎゃああ!!と騒いだ。もう説明するまでのない常盤台中学の超能力者(レベル5)超電磁砲こと御坂美琴がそこにいたのだ。
上条的にはこの少女に出会うことは開発の追試やバスの乗り逃しより不幸度が段違いに高かったらしい。まあほぼ毎回といってもいいほど電撃を浴びせられあり、その他にも面倒なことに巻き込まれているのだがら当たり前といえば当たり前なのだが。
「ごめんなさい!私は非常につかれているのです!だから電撃だけは勘弁してくだせえてかすんな。つかなんであやまってんだ俺。つかもう帰っていいか?」
「あんたって本当に人の神経逆撫ですんのじょうずよね…。ねらってやってんの?」
美琴はわずかに首を下に傾け、少し不機嫌な顔持ちで上条を見つめた。
「いや、スマン。少しばかり疲れでテンションが微妙に変な感じになってたようだ。」
「ん…ならいいけどさ。」
べつに避けられてるわけじゃ…ないわよね、と美琴は呟いたが上条には聞こえない。
「で、なんだ御坂。俺を探してたみたいだけどなんか用か?」
「い、いや別に用事ってわけでもないけどさ…せ、せっかくだし一緒にろうかなって思ってね。」
彼女のツインテールの後輩が聞いたら卒倒してしまいそうな台詞だが、上条はその言葉を聞いたとたん固まりついた。しばらくしても返事が返ってこない上条に美琴はなにか言おうとした瞬間―――。
「み、御坂。」
「な、なに?」
まさかさっきの気づかれた!?こ、こいつに―、そう思いかけた瞬間上条は言った
「そっか、おまえそこまでして俺に勝ちたいんだな。」
「―――――――――――は?」
美琴は予想外の返答に言葉を失った。
「いやまさか俺の後をぴっちりつけてまで俺の弱点を探そういうことか。いやーまさかそこまでお前が執念深いとは恐れ入ったよ。そうゆうことだよな、御坂?」
「え?あ、いやあのその…そ、そうよ!そういうことよ!」
「やっぱりな。そんなことだろうと思ったよ。一瞬ちょっとドキッときたけど俺の油断をさそうためにそこまでするとは侮れんな、御坂!」
「あ、あははは、あたりまえじゃないの!そうでもなきゃ誰があんなこっぱずかしいセリフ言うってのよ!」
そうかそうかと上条は納得したが、そのうしろで『なんで否定しちゃったのよ私のバカ―――!!』と身悶えている美琴の姿には気づかない。
「まあ別に普通に帰る分にはかまわねえよ。さ、行こうぜ…って何やってんだ?お前。」
「(何が悪かったのかしら…そりゃまあいままではちょっと悪いことしちゃってたけどあんなに嫌がること…ぶつぶつ)って、へ?なに?」
「いやだから一緒に帰ろうぜって…大丈夫かお前?」
次の瞬間、美琴はぱあぁとまるで誕生日にもらったプレゼントを開けてそれが一番ほしかったおもちゃだった時のような笑顔をして上条に向き直った。
「な、なんだよ。いきなり機嫌よくなったりして、気持ち悪いな。」
「き、気持ち悪いって何よ!失礼ね。」
あ、そうだ、と美琴は質問した。
「なんでさっき私と会ったとき嫌そうな顔したのよ。」
「…怒りませんでせうか?」
「怒らない。怒らない。」
「いやだってお前と会うと必ずといっていいほどめんどくさい目にあうじゃん?さっきも言ったとおり俺疲れてるからさ、早く帰りたかったわけ。」
「……ふうん、そっか。」
わかっていただけましたか!と上条が喜ぼうとした瞬間――。
「あんたはよっぽど私に消し炭にされたいということがよくわかったわ♪」
なんで!?なんでそうなるの!!?と上条に返答させる間もなく、美琴はいつもより強めの電撃を上条目掛けてはなったのだった。
「不幸だぁ―――――――――!!!!」
9月某日、日没。
日は沈みかけているというのにいまだにきつい熱気が町中に漂っていた。開発の追試を終えた上条当麻はぐったりと帰り道についていた。もうすぐ秋になるというのにちっともそんな兆しを感じられないあたり、地球の温暖化とやらはこくこくと進んでいるんだな、と彼は思う。
最終下校時刻が過ぎてしまったせいで学バスにのれず、仕方なく徒歩で帰ることになったのだ。しかし、これくらいのことは彼にとっては日常茶飯事なので不運の部類には入らない。
だが―
「いたいたいた!やっと見つけたわよ!」
こればっかりはこう叫ばざるを得ない。
「不幸だ―!!!」
「出会い頭に何よその態度!」
茶色い髪を肩のところまで伸ばした中学生くらいの可愛らしい少女はぎゃああ!!と騒いだ。もう説明するまでのない常盤台中学の超能力者(レベル5)超電磁砲こと御坂美琴がそこにいたのだ。
上条的にはこの少女に出会うことは開発の追試やバスの乗り逃しより不幸度が段違いに高かったらしい。まあほぼ毎回といってもいいほど電撃を浴びせられあり、その他にも面倒なことに巻き込まれているのだがら当たり前といえば当たり前なのだが。
「ごめんなさい!私は非常につかれているのです!だから電撃だけは勘弁してくだせえてかすんな。つかなんであやまってんだ俺。つかもう帰っていいか?」
「あんたって本当に人の神経逆撫ですんのじょうずよね…。ねらってやってんの?」
美琴はわずかに首を下に傾け、少し不機嫌な顔持ちで上条を見つめた。
「いや、スマン。少しばかり疲れでテンションが微妙に変な感じになってたようだ。」
「ん…ならいいけどさ。」
べつに避けられてるわけじゃ…ないわよね、と美琴は呟いたが上条には聞こえない。
「で、なんだ御坂。俺を探してたみたいだけどなんか用か?」
「い、いや別に用事ってわけでもないけどさ…せ、せっかくだし一緒にろうかなって思ってね。」
彼女のツインテールの後輩が聞いたら卒倒してしまいそうな台詞だが、上条はその言葉を聞いたとたん固まりついた。しばらくしても返事が返ってこない上条に美琴はなにか言おうとした瞬間―――。
「み、御坂。」
「な、なに?」
まさかさっきの気づかれた!?こ、こいつに―、そう思いかけた瞬間上条は言った
「そっか、おまえそこまでして俺に勝ちたいんだな。」
「―――――――――――は?」
美琴は予想外の返答に言葉を失った。
「いやまさか俺の後をぴっちりつけてまで俺の弱点を探そういうことか。いやーまさかそこまでお前が執念深いとは恐れ入ったよ。そうゆうことだよな、御坂?」
「え?あ、いやあのその…そ、そうよ!そういうことよ!」
「やっぱりな。そんなことだろうと思ったよ。一瞬ちょっとドキッときたけど俺の油断をさそうためにそこまでするとは侮れんな、御坂!」
「あ、あははは、あたりまえじゃないの!そうでもなきゃ誰があんなこっぱずかしいセリフ言うってのよ!」
そうかそうかと上条は納得したが、そのうしろで『なんで否定しちゃったのよ私のバカ―――!!』と身悶えている美琴の姿には気づかない。
「まあ別に普通に帰る分にはかまわねえよ。さ、行こうぜ…って何やってんだ?お前。」
「(何が悪かったのかしら…そりゃまあいままではちょっと悪いことしちゃってたけどあんなに嫌がること…ぶつぶつ)って、へ?なに?」
「いやだから一緒に帰ろうぜって…大丈夫かお前?」
次の瞬間、美琴はぱあぁとまるで誕生日にもらったプレゼントを開けてそれが一番ほしかったおもちゃだった時のような笑顔をして上条に向き直った。
「な、なんだよ。いきなり機嫌よくなったりして、気持ち悪いな。」
「き、気持ち悪いって何よ!失礼ね。」
あ、そうだ、と美琴は質問した。
「なんでさっき私と会ったとき嫌そうな顔したのよ。」
「…怒りませんでせうか?」
「怒らない。怒らない。」
「いやだってお前と会うと必ずといっていいほどめんどくさい目にあうじゃん?さっきも言ったとおり俺疲れてるからさ、早く帰りたかったわけ。」
「……ふうん、そっか。」
わかっていただけましたか!と上条が喜ぼうとした瞬間――。
「あんたはよっぽど私に消し炭にされたいということがよくわかったわ♪」
なんで!?なんでそうなるの!!?と上条に返答させる間もなく、美琴はいつもより強めの電撃を上条目掛けてはなったのだった。
「不幸だぁ―――――――――!!!!」