とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 6-490

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匿名ユーザー

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学校に着いた当麻は、なるべく自分の姿を見せまいと裏口からこっそり靴箱へ行くことにした。
「まあ、靴箱にいる奴らには見つかるけど仕方ねえか。」
そう言いながら周りを警戒して、慎重に進んでいった。
靴箱に着いた当麻は、ふと疑問に思った。


(あれ?何で誰もいないんだ?)


靴箱には人が一人もいなかった。
いろいろと人がいない理由を考えていると、簡単な答えに辿りついた。
「は、8時40分だとぉぉおおおお!?」
時計はきっちり8時40分を指していた。
朝のHRが始まるのは8時30分からである。軽く10分オーバーだ。
しかし、いつもの当麻なら8時28分には学校に着いているはずだった。
なぜ、自分は遅れたのだろうか?などと考えていたが時間は待ってくれるはずがなく、いつの間にか8時45分になっていた。
「やべっ!早く教室行かねーと」
朝に引き続き、全力疾走である。


そして、クラスの前に着いたとき、朝のHRは終わって小萌先生のお話し中であった。
「せ、先生っ!遅れてすいません!」
当麻は、勢いよくドアをあけ遅れたことについて謝罪をした。
「またですか~?上条ちゃん。先生は何回も遅刻をゆる」
小萌先生の説教が途中で止まったので小萌先生の方を見てみたら顔が青ざめている。
「こ、小萌先生?た、体調でも悪いんでせうか?」
そう言いながら周りを見てみたら、クラス全員の視線が当麻に集まっていた。
「な、なんですかぁ?皆さん私めに驚きや興味の視線を向けられて……」
「こ、これは夢ですね。きっと夢です。さあ、上条ちゃん早く席に着いてくださーい♪」
そういいながら、HRを再開しようとした小萌先生にクラスの皆が
「「「「いやっ!夢じゃないだろ!!」」」」
と、ツッコミを入れた。ツッコミを入れられた小萌先生は我に返り、また顔を青ざめながら当麻に質問をした。
「か、上条ちゃん!?どうしてちっちゃくなったんですか!?」
「いや~、朝起きたらね、ちっこくなってたんですよ。ははは」
少々適当に質問に答えながら、当麻は、視線を体全体に受けながら、自分の席に着席した。
軽く言っているように見えるが、心臓は小学生の入学式のようにバック!バクである。
小萌先生は、当麻が軽く言ったので問題はあんまりないんだろう、と自分で自己解決をし、少し戸惑いながらもHRを再開した。


そして小萌先生の朝のHRが終わり、1時間目までの自由時間に当麻はクラスの皆(ほぼ女子)に囲まれていた。


「ねえ、ミニ上条君なんでそんなにちっちゃくなったの!?」
「きゃー!ミニ上条くんかわいぃぃいいいぃい!」
「か、ミニ上条君!私の弟になって!」
「うわぁ!ミニ上条君のほっぺぷにぷにー!


女子の間で当麻の名前はミニ上条になったようだ。
そんな感じで、端から見たらハーレム状態のミニ上条さんは迂闊にも女子という守りを捨てて外へ出てしまった。
これはチャンス!!と思った男子たちは、鬼の形相で臨戦体形に入った。
「上や~ん?僕はちっちゃい子だって容赦せいへんで~」
「己の罪を数えるんだにゃ~、上やん」


さあ、皆の者武器を構えろぉぉおおぉお!


という土御門の合図で男子全員が武器を持つ。
「お、おいっ!ほうきとかならまだしも、シャーペンとかハサミとか持って、明らかに俺を殺す気だろ!?」
もちろん、そんな抗議を聴くはずもなく、土御門たちは、今まさに突撃しようとしていた。
そして、


「「突撃ぃぃいいぃいぃぃいいいい!!」」


土御門と青ピの掛け声により上条討伐ミッションが始まった。


しかし、ミニ上条の危機を感じた鉄壁の鎧(女子)が男子軍の前に立ち塞がる。
その突然の行動に男子軍は、勢いを失った。
そのスキを女子軍は狙い、男子軍を攻撃した。男子軍は、女子に手を上げられる訳がなく、なすすべもなく敗北した。
敗北した男子軍は皆同じことを思う。


(じょ、女子の体に触れた……。わが生涯に、一片の悔いなし!!)


さすがは、変態共の集まりである。しかし、次の休み時間にも男子軍と女子軍の戦争(男子軍が必ず負ける)が起きるのは、分かり切った事である。


時は飛んで放課後、鉄壁の女子の守りも無くなり、ノーガードになった当麻を狙う男子軍との命がけの鬼ごっこが始まった!
「くそっ!一体俺が何をしたってんだ!?」
絶賛逃走中の当麻は、そんなことを呟きながら校舎の中を、全力疾走していた。(本日3回目)
(あぁーもう!俺は全力少年か!)
そして、次の角を右に曲がった。すると、
「か~みや~ん?こっちは通れないぜい?」
土御門部隊が、待ち伏せしていた!
驚いた当麻は後ろへ逃げようとしたが、後ろには、すでに青髪ピアス部隊が追い付いていた。
「上や~ん?堪忍し~や~?」
黒い笑いを浮かべながら、青ピ部隊と土御門部隊が迫ってくる。
「くそっ!逃げ道はないのか!?」
周りを見てみるが、唯一ある逃げ道は図書室だけである。
(ここは3階だから飛び降りて逃げる事はできない!くそっ!万事休すか!?)
そう思いながら半ば諦めてる当麻を前に、


「「敵は、図書室前にありぃぃいいぃいぃいい!!」」


などと明智光秀のような事を言いながらとどめさそうとした。
しかし、そこへ!
吹寄が図書室から出てきた。
「ん、何を貴様らはして……」
吹寄の言葉が止まったのは、青ピと土御門が、吹寄に抱きついているからである。
「にゃ、にゃ-。ふ、吹寄さん?勘違いしちゃいけませんよ?抱きつきたくて抱きついたわけではなくて」
「そ、そうやで。別に下心がある訳じゃ、ぐふぁ!」
青ピと土御門が、吹寄の高速のパンチで吹っ飛ばされた!
もちろん、それくらいで怒りが収まることもなく周りの男子を次々ノックダウンさせていく。
これをチャンスと見た当麻は
(よしっ!今のうちに、逃げる!!)
上条はこの騒ぎを利用して走って逃げた。
「ふ、吹寄さん!上やんが逃げますぜ!?」
「まてやぁぁああぁああ!上やぁぁああぁあん!」
「うるさい!あんなちっちゃくて、か、かわいいのを殴れる訳ないでしょ!!」


「「それは差別だぁぁああああぁあぁああ!!」」



男子軍の悲鳴を聞きながら、当麻は、静かに下校した。

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