あれから二年たった。
それぞれが元の日常に帰り、または新たな日常に踏み出し。
そして今。
あの戦いの中で絶対への進化を遂げた3人が、ある一室で真剣な顔で睨み合っている。
一人はかつて無能力者と呼ばれた少年。
一人はかつて真の名を忘れ去っていた最強。
一人は変わらぬ努力を続けてここまでたどり着いた少女。
それぞれが元の日常に帰り、または新たな日常に踏み出し。
そして今。
あの戦いの中で絶対への進化を遂げた3人が、ある一室で真剣な顔で睨み合っている。
一人はかつて無能力者と呼ばれた少年。
一人はかつて真の名を忘れ去っていた最強。
一人は変わらぬ努力を続けてここまでたどり着いた少女。
絶対を冠する能力者達は、今、新たな戦場で互いにその手を振るい合っていた。
白い能力者が、米神を引きつらせながら右手を突き出す。
対する、それより若干年下に見える少女も米神を引きつらせながら、彼の右手に握られる3枚から、一枚を選ぶ。
引いたそれを確認して、舌打ち。本来なら青白い電光も走るのだが、何故かそれは発生しない。
最後に、残った黒髪のつんつん頭が、やけくそな笑みを浮かべながら、少女が念入りに混ぜた三枚から一枚抜き取った。
「はっは」
笑いながら少女と同様に念入りにシャッフルする黒髪の少年を睨み付け、白い能力者はもう我慢ならんとばかりに、
対する、それより若干年下に見える少女も米神を引きつらせながら、彼の右手に握られる3枚から、一枚を選ぶ。
引いたそれを確認して、舌打ち。本来なら青白い電光も走るのだが、何故かそれは発生しない。
最後に、残った黒髪のつんつん頭が、やけくそな笑みを浮かべながら、少女が念入りに混ぜた三枚から一枚抜き取った。
「はっは」
笑いながら少女と同様に念入りにシャッフルする黒髪の少年を睨み付け、白い能力者はもう我慢ならんとばかりに、
「おいこらてめェ!! いい加減この広域幻想殺し解きやがれ!!」
「いい加減泥沼なのよ!! ジョーカー巡り巡ってるのこれで何週目か判る!? 20回超えてるわよ20階!!」
「うっせえよ! そもそも美琴がこの勝負に常盤台給食セット(定価4万円)賭けるから、こちとら財布の厳しい身としては形振り構ってらんねーっつの!!」
「だったら俺ァ関係ねェだろーが!!」
「てめーだって勝ったら勝ったで喜々として奢らせるだろーがしかも二人分!! たまには上条さんの不幸を体感してみろってんだ!!」
「いい加減泥沼なのよ!! ジョーカー巡り巡ってるのこれで何週目か判る!? 20回超えてるわよ20階!!」
「うっせえよ! そもそも美琴がこの勝負に常盤台給食セット(定価4万円)賭けるから、こちとら財布の厳しい身としては形振り構ってらんねーっつの!!」
「だったら俺ァ関係ねェだろーが!!」
「てめーだって勝ったら勝ったで喜々として奢らせるだろーがしかも二人分!! たまには上条さんの不幸を体感してみろってんだ!!」
レベル6に認定された3人の少年少女は、記憶術の授業中はやることが無いため、ババ抜きに興じていた。
逆に言えば、ババ抜きで能力の無駄遣いができるくらい、平和だった。
逆に言えば、ババ抜きで能力の無駄遣いができるくらい、平和だった。
こんな風景が見れる最終巻だといいな、とちょっと思った。それだけ。