とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 6-142

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匿名ユーザー

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『美琴の選択肢』

 気絶していた上条当麻は、おぼろげながら意識を取り戻した。
 霞む視界に、血の気が引いた顔で見下ろしている少女の顔が逆さに映る。
 すると、少女が軽く頬を叩いた。
「——————気がついた?」
 その声を聞いて、上条の意識は完全に目覚めた。
 御坂美琴が泣き出しそうな顔をしているのがはっきりと見えている。
 硬く冷たいアスファルトに座り込んだ美琴は、仰向けになった少年の頭を
膝の上に乗せていた。
 どういった経緯を経てこのような状態になったのか、美琴にもよく分からなかった。
 たまたまこの道を通りかかったら、ズタズタに裂けた詰襟の少年が倒れていたのだ。
 そして、気を失っている少年を介抱している内にいつの間にか膝を貸していた。
 少年は手足を軽く動かして、まだ体に力が入ることを確認するとゆっくりと
立ち上がった。
 しかし、歩き出そうとして膝ががくりと落ちそうになる。
 美琴は———

1、上条を支える。
「私も行く。私も連れて行って!私は…私も……私だって、あんたを守りたいのよ!!
 私が守る。あんたは……上条当麻は私が守る!」

2、上条を見送る。
「早く行きなさいよ。あんたはまだ、やることがあるんでしょう?」
「っ……悪ぃな、御坂。後でさ、なんか奢るから……メール送れよ」
→「行っちゃった。あの馬鹿……。ホント、馬鹿よ。馬鹿。バーカ。
  馬鹿ぁ……私の馬鹿。納得できない……こんなの納得できないわよ。
  見送ることしかできないなんて……!
  でも、間違ってない…間違ってないのよ。
  あいつは自分のためにやりたいんだから」


『????エンド』

 常盤台中学の女子寮。
 御坂美琴は部屋の中央、二つのベッドの間行ったり来たりしている。
 歩きながら携帯の新着メールを十秒ごとにチェックしながら往復を繰り返している。
 メールが来ていないと分かると理由のよく分からない溜め息が出て、十秒経過してから
もう一度確認しようと携帯を操作する、としだいに頬が緩み始める。
「き、来た!?本当に来た……!」
 着信音と共にメールが受信された。
 メールを開いて目を通す。
『一緒に映画見るだけでいいのか?』
 キーを叩いてすぐに返信する。
『いいわよ>ペアチケットだし』
『料金も俺の分だけでいいのかよ』
『いいわよ>一人じゃ使えないから付き合えって言ってのよ!』
『分かったよ。とにかく付き合えばいいんだろ?』
『あんたも見たかったんでしょ?>映画』
『見たいです』
 ついでに、と美琴はもう一つメールを打って送信した。
『お願いします、は?』
『お願いします』
『よろしい>遅刻厳禁』

end

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