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「な、なんだよこれ!人型パソコンの起動時ってこんなに眩しいのか!?」
パソコンから発せられた光を視近距離で直視したせいか、目がまだうまく開かない上、足元がおぼいている。
転ぶのをを阻止するため、上条は殆ど反射的に床に座り込んだ。
それほど強烈な光……閃光が部屋を覆い尽くした。
転ぶのをを阻止するため、上条は殆ど反射的に床に座り込んだ。
それほど強烈な光……閃光が部屋を覆い尽くした。
「パ、パソコンはどうなっ……」
「きぃ?」
「そうそう、きみだよ君…………って……う、動いてる!目ぇ開いてる!!「私の事?」って言いたげに自分を指さしてるぅうううう!!!」
「きぃ?」
「そうそう、きみだよ君…………って……う、動いてる!目ぇ開いてる!!「私の事?」って言いたげに自分を指さしてるぅうううう!!!」
座ったまま3,4メートルほど後ずさる。
まさか本当に動くとは思ってもいなかったのと、人型パソコンが動いてるのをまじかで見た事が原因だ。
一方のパソコンは、女の子座りでキョトンとした表情のまま首を傾げている
まさか本当に動くとは思ってもいなかったのと、人型パソコンが動いてるのをまじかで見た事が原因だ。
一方のパソコンは、女の子座りでキョトンとした表情のまま首を傾げている
「き?」
「あ、あ、あの!お、俺、お前を拾ってきたんだけど…………大丈夫か?前に使ってた奴じゃなくて混乱してないか!?」
「………………きぃ?」
「………………おい、大丈夫か?」
「………………きぃ?」
「………………もしかして「きぃ」以外喋れないのか?」
「きぃー」
「あ、あ、あの!お、俺、お前を拾ってきたんだけど…………大丈夫か?前に使ってた奴じゃなくて混乱してないか!?」
「………………きぃ?」
「………………おい、大丈夫か?」
「………………きぃ?」
「………………もしかして「きぃ」以外喋れないのか?」
「きぃー」
弱ったなぁ……と、上条は右手で頭を掻く。
プログラムを消去してから捨てたのか、あるいはこうなってしまったから捨てたのか…………どちらにせよ、このままでは使い物にならない。
プログラムを消去してから捨てたのか、あるいはこうなってしまったから捨てたのか…………どちらにせよ、このままでは使い物にならない。
「………きー……………」
感情表現能力は残っているのか、パソコンは上条にある表情を向けてきた。
………………改めて思うがこれは…………この子は本当にパソコンなのだろうか?という疑問を抱かせてしまう。
………………改めて思うがこれは…………この子は本当にパソコンなのだろうか?という疑問を抱かせてしまう。
「…………そう不安そうな顔すんなって。どこか悪い、ってんならちゃーんと治すし、大切に使うからさ」
「きぃー!!」
「きぃー!!」
優しく頭を撫でられ見せる満面の笑み。人間と何ら変わりのないその笑顔に少々戸惑ってしまう。
「(……これ、ほんとのホントにパソコンか?)…………あ、あのさぁ」
「き?」
「その…………!呼び方に困るから「きぃ」って呼んでもいいか?」
「きーーーぃ!!」
「き?」
「その…………!呼び方に困るから「きぃ」って呼んでもいいか?」
「きーーーぃ!!」
思いっきり抱きつかれました。
摺り寄せてくる頬の柔らかさも温もりも人間そのものです、はい。
摺り寄せてくる頬の柔らかさも温もりも人間そのものです、はい。
「うわあ!だ、抱きつかなくていいから!!」
「き?」
「き?」
きぃを上手く引き剥がす事に成功したとほぼ同時に受話器の電話が鳴った。
突然鳴った電話に少々驚いている様子のきぃを見て、何故かデジャヴを覚える上条。
突然鳴った電話に少々驚いている様子のきぃを見て、何故かデジャヴを覚える上条。
(あれ?電話にびっくりするような奴って確かきぃ以外にも……………………)
「あああああああああああああああ!!インデックス!!!くそっ!すっかり忘れてた、もう完全下校時刻近いぞ!!」
この電話に出たらすぐに探しに行こうと、慌てて受話器を取る。
「はい!上条で……」
『はいは~い上条ちゃ~ん!ラブリーキュートなあなたの先生、月詠小萌なのですよ~』
「こ、小萌先生?悪いんですけど用事なら後で………」
「そんな事言わないで、きーくーのーでーすー!!実はですねえ…………」
『はいは~い上条ちゃ~ん!ラブリーキュートなあなたの先生、月詠小萌なのですよ~』
「こ、小萌先生?悪いんですけど用事なら後で………」
「そんな事言わないで、きーくーのーでーすー!!実はですねえ…………」
(小萌~!お肉が焼けたから先に食べてるんだよ~)
『あああああ!ちょっとシスターちゃん!!私が席に着くまでおとなしく…………ちょ!特上カルビ5枚まとめ食べは反則なのです!!ま、まって~!!』
「…………………………………………小萌先生」
『は、はい?』
「そのバカシスター、2週間ほど預かってください」
「…………………………………………小萌先生」
『は、はい?』
「そのバカシスター、2週間ほど預かってください」
それだけ言って電話を切った。
くるりと後ろを振り向くと、そこにはさっき起動したばかりのきぃが居る。
くるりと後ろを振り向くと、そこにはさっき起動したばかりのきぃが居る。
「き?」
「………………大丈夫………………だよ………………な?」
「きぃ?」
「………………大丈夫………………だよ………………な?」
「きぃ?」
Chapter1 『Sleeping Beauty who is covered with garbage』
『ゴミ捨て場の少女』完