とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 1-307

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「何も聞かないのかにゃー?」


 携帯の電源を切った時、目の前の友人が聞いた。
 傷の手当てをしながらこちらを窺うのを見ていると、なんだか聞いたはいけないような気分にふっとなる。
 毒されていたとはいえ、自分はまだまだあのレベルに到達していないらしい。


「聞かれなくないんだろ?」
「まっそうだけどにゃー」


 けらけら笑いながら立ち上がる。
 ふらつく足のまま、扉に手をかけるその背中に、思わず思っていた言葉を吐き出す。


「だけどな」
「ん?」
「俺は――俺達は、少なくともクラスメイトが助けてと叫べば、相手がなんであろうと、誰であろうと助けるぞ?」


 一瞬、そいつは驚いたように目を見開く。
 ああ、気恥ずかしい。いつもならこんなこと絶対に口にだしてやらないのに。
 照れ隠しにおもわず俺が笑うと、にやりと笑い返された。
 そして、扉を開くと、背を向けたまま手を振る。


「考えとくぜい」


 ばたんという音と共に消えた相手に俺は苦笑して呟く。





「そういうときはありがとうだろうが」

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