※ひぐらしのパロです。
「お前、俺に隠し事してるだろ!?」
怒気を含んだ上条の声に美琴の肩がブルッと震える。
路地裏で目撃した美琴と同じ少女が惨殺される光景。
忘れもしない。あの夜。この学園都市で起こっている事実を知った。
路地裏で目撃した美琴と同じ少女が惨殺される光景。
忘れもしない。あの夜。この学園都市で起こっている事実を知った。
「な、なにもしてないわよ」
「いや、絶対にしてる。なぁ、御坂。俺はお前の友達だろ!?なんで話してくれないんだよ!!」
「・・・・そう。じゃあさ」
小さな呟きと共に美琴がうつむく。そして、次の瞬間。
「アンタは私に隠し事してないのかな?・・・かな?」
真っ黒な全てを見透かすような瞳で見つめられた。
ジットリと張り付いてくるように真っ黒に染まった眼球、背中から溢れるような殺気はいつもとは全く違う。
ジットリと張り付いてくるように真っ黒に染まった眼球、背中から溢れるような殺気はいつもとは全く違う。
「ひっ」
思わず声が出た。
そんな上条の声に美琴は口元をニヤニヤと歪ませ近づいてくる。
そんな上条の声に美琴は口元をニヤニヤと歪ませ近づいてくる。
「アンタ、私に隠し事してるよね?」
「ばっ、俺がお前のことなんて知るわけないだろ?」
「ふぅ~ん。じゃぁ、私のベッドの下が荒らされていたのは何でかな?・・・かな?
一昨日の夜は遅くまで何をしていたのかな・・・・?
ぬいぐるみの中には何が入っていたのかな?・・・かなぁ?うふふふふ」
一昨日の夜は遅くまで何をしていたのかな・・・・?
ぬいぐるみの中には何が入っていたのかな?・・・かなぁ?うふふふふ」
脳天から足元まで一気に悪寒が駆け抜けた。
知っている。美琴は全部知っている。上条がクローンを目撃したことも。
昨日、寮に行って計画の全容を知ったことも。
知っている。美琴は全部知っている。上条がクローンを目撃したことも。
昨日、寮に行って計画の全容を知ったことも。
「メモには何が書いてあったの?
うふふふ。知りたいなぁ・・・ねぇ、メモには何か書いてあった?」
うふふふ。知りたいなぁ・・・ねぇ、メモには何か書いてあった?」
「っ・・・」
息が止まるかと思った。
真実を言うべきか否か。頭の中で様々なことが巡るが上条の口は
結論を出す時間すら与えなかった。
真実を言うべきか否か。頭の中で様々なことが巡るが上条の口は
結論を出す時間すら与えなかった。
「メ、メモなんて知らねぇよ。昨日はずっと家にいたよ・・・」
「・・・・ふぅ~ん」
納得したのかいつもの美琴に戻る美琴。
ホッと上条が胸を撫で下ろしたその時。
ホッと上条が胸を撫で下ろしたその時。
「「「「「「「「嘘だッッッッッッッッ!!!!!!」」」」」」」」
大砲のような怒号があたりに鳴り響いた。
気がつけば体が半歩動いていた。
美琴の怒号。まるで鬼のようなその目に威圧されたからだけではない。
あの時上条は思った。
美琴の怒号。まるで鬼のようなその目に威圧されたからだけではない。
あの時上条は思った。
「(殺される)」
と。
だから、反射的に体が動いた。
だから、反射的に体が動いた。
「う・・・嘘じゃねぇよ。」
「嘘よ。私、『昨日』の話なんてしてないんだけど?
さっきのがどうして昨日の話って分かったのかな?・・・かな?」
さっきのがどうして昨日の話って分かったのかな?・・・かな?」
「っ・・・・今のは・・・」
言葉が続かなかった。できれば、ここから逃げ出したかった。
今の美琴は美琴じゃない。そう思った。
美琴があの眼をして歩いてくる。その進軍を後ろ向きに進んで離していく。
今の美琴は美琴じゃない。そう思った。
美琴があの眼をして歩いてくる。その進軍を後ろ向きに進んで離していく。
「わ、悪かった御坂。聞いちゃいけないコトだってのは分かった。
だから、いつもの御坂に戻ってくれ!!」
だから、いつもの御坂に戻ってくれ!!」
祈るように手を合わせ、懺悔するように眼を瞑った。
数秒間か数時間かずいぶんと長い間かもしれない時が経った後眼を開けた。
眼を瞑ってもあの御坂の眼が思い浮かぶ。
数秒間か数時間かずいぶんと長い間かもしれない時が経った後眼を開けた。
眼を瞑ってもあの御坂の眼が思い浮かぶ。
「え・・・・?」
目の前から御坂は消えていた。
許してもらったのか、それとも・・・・
上条当麻の思考は空へと消えていった。
街の中からはひぐらしの声が聞こえていた。
許してもらったのか、それとも・・・・
上条当麻の思考は空へと消えていった。
街の中からはひぐらしの声が聞こえていた。