とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 4-230

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匿名ユーザー

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「寒いな…」
「まあ、これだけ雪が降り積もればねぇ」
昨晩降った大雪で、学園都市は一面銀世界と化していた。
そんな銀世界を上条当麻と御坂美琴は歩いていた。
「あんたそんなに寒いなら、もっと着込んだら? そもそもなんでそんな軽装なの?」
「あー、まあ貧乏学生なもんで…」
とはいえ、さすがにここまで冷え込むとそうも言っていられない。
何か新しい防寒具を買おうかと思案する。
そんなとき、街の大画面モニターにドラマ風なCMで女性が男性に手編みのセーターをプレゼントしているシーンが流れていた。
それを観た上条は、
「あー、セーター暖かそうだな。セーターでも買うか」
と口にした。しかし、
「…ちょっと待ちなさい。セーターはやめときなさい。セーターは」
美琴が待ったをかけてきた。
「そ、そんなTVで観て安易に決めてどうすんのよ。こういうのは、もっとその…じっくり考えなさい!」
「あ、ああ…」
何やら異様なプレッシャーに押された上条は、美琴の意見に素直に頷いた。
そんなとき、一つの大きなマフラーを身を寄せあって二人で巻いているカップルとすれ違った。


「ああいうのTVとか以外で実際にやってるの、初めて見たぞ」
上条が珍しいもの見た、と思っている横で、
「(マフラーの方がいいかな? 考えてみたら、私こいつの服のサイズとかわからないし…)」
と何やらブツブツと言っている。
「おーい! 御坂、どうかしたのか?」
「…はっ!?」
意識がどっかに飛んでいた美琴が戻ってきた。
「どうかしたのか?」
「マフラーもやめときなさい! そんな…」
「へっ? 俺マフラー買うとか言ってないんだが…」
「とにかく! あんたやっぱ何も買わなくていい! そのままでいい! っていうか、そのままでいろー!!!」
「えーっ!? なんでここで御坂さんはキレてらっしゃるのですかね!? っていうか、何も買うなって何故に!?」
「うるさーい! 文句があるなら、私が暖かくしてやろうか、コラー!」
セリフ的には意味深に聞こえるが、実際はバチバチいわせて言っているので、黒こげにしてやろうかという意味である。
「ぎゃー! やめてー! ちくしょー、やっぱり不幸だぁー!」
いつもの上条の絶叫が響いた。

その後、美琴が大量の毛糸を買って悪戦苦闘するのだった。
冬が終わるまでにできるといいね…。


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