とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 4-321

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匿名ユーザー

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ジョーカーは第一八学区の表通りを歩いていた。
手にはクリップで留められた書類がある。イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』からの報告書だ。
報告書には侵入した魔術師に関する物もあった。

ニコライ=トルストイ。ロシア成教『殲滅白書(Annihilatus)』所属の魔術師で組織の幹部格でもある。

名前だけはジョーカーも聞いたことがあった。彼は仕事上、魔術結社に潜入することも多く、魔術(オカルト)側にも詳しい。
狡猾で策略高い男として有名だ。また魔術師としての実力も高いと聞く。

本来、ロシア成教の魔術師は戦闘に強くない。それは弱いという意味ではなく役割が違うのだ。
だが幹部格ともなれば話は別だ。今回のイギリス清教の惨敗がそれを如実に物語っている。

報告書によると魔術師(ニコライ)は白刈崎(しらかりざき)高等学校の教師と生徒を魔術で洗脳し、そこを本拠地としているらしい。
ただし、まだ行動をおこしていないため周りの人間が気付いていないのだ。
恐らくイギリス清教が教えてくれなければ被害はもっと拡がっていただろう。

白刈崎高等学校は常盤台中学や長点上機学園と並び五本指に評される学校だ。
生徒数は約300人。皆、強能力(レベル3)や大能力(レベル4)の高位能力者だ。
その全てが敵だとしたら並の魔術師じゃ手が負えないだろう。

ジョーカーは一つの裏路地の前で止まった。この先に白刈崎高等学校(てきのアジト)がある。
彼は顔に手を当てる。
彼は敵と戦う時、本来の姿に戻る。
これは相手に対する礼儀などではなく、単純に能力の演算の邪魔になるからだ。
だが彼の素顔を知る者はいない。標的は皆彼がジョーカーだと気付く前に敗れ去る。
彼は顔から手を離した。
そこにあったのは―――――

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