とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 3-536

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匿名ユーザー

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序章 罰ゲームは海外旅行③

それからはもう大変であった。
たかが一緒に旅行に行くぐらいで罰ゲームを行使しては勿体ない等と抜かした美琴は
イタリアにいる七日間の間に罰ゲームを考えるとかで封筒を見てどこやらの旅行代理店に電話をかけ始めて無理矢理チケットを取得してしまったとか、
パスポートを探しまくって部屋中ひっくりかえしたりとか、
外人国籍のインデックッスが入国履歴ないのってヤバくね?っててんぱってみたりとか。
パスポートにインデックスの年齢が書いてあったりとか。
まあ、色々である。

で、翌日。
「む。とうま、とうま。なんか向こうの方にに短髪がいるんだよ」
「ああ。いるねえ」
「あれ?こっちに来てるかも」
「ああ。来てるねえ」
「そういえば、とうまってイタリア語話せたんだね」
「話せません」
「へ?じゃあ、とうまははるばるイタリアまで行って何をするつもりなのかな?」
「ぐっ」
「まったく。今時の学生なら最低でも三カ国語ぐらいはしゃべれなくちゃダメかも」
「ぐっ。しかし言い返せないのが辛いところ」
上条が弱気になったのに気をよくしたのかインデックスが喋り出す。
「ふふふ。別に私が通訳をやってあげても良いんだけど」
「な!今更お姉さんキャラ演じるとか無理が有りすぎるぞ。インデックス
てか、お前本当に喋れるのかよ」
「Ciao!」
「チャ、チャオー」
「発音が全然ダメかも!もう一回いくんだよ。Ciao!」
「チャオ……」
「Ciao.」
その時、上条の頼りない発音と被って流暢な(もちろん、上条には実際の判定は出来ないのだが)声がした。
「……お前、本当に来たんですかー!」
「な、何よ。そんな来てしまってガッカリみたいな顔は。
安心して。私、イタリア語もそれなりに喋れるから、通訳ぐらいならやってあげても良いわ」
呆れる上条を他所にインデックスはお怒りのようである。
「********!****!」
「****!******!」
「******.***!」
などなど、イタリア語でインデックスと美琴が口論を始めだす。
「だー!やめろ!お前らそんな風に喋り出すと日本語しか喋れない上条さんが迷惑だろうが」
「とうま、とうま、今のはイタリア語じゃなくてフランス語なんだよ」
「え?当たり前じゃない。鼻から抜ける発音だったでしょ」
「……もう帰って良いですか?」


空港に着いただけでぐったりの上条さんだが、もちろん彼の不幸はこんなものでは終わらない。

「えっと、何ですか?その体に無数に付けている安全ピンは……」
              ・
              ・
              ・
「ちくしょー!第二十三学区の空港は絶対に面積無駄に使ってやがる!」
「え?何々?とうま、服買ってくれるの?」
「え?そ、それじゃあついでに私のも買って貰おうかなぁ、なんて……」
という騒動は序の口で。


序章 罰ゲームは海外旅行④



上条さん一行はぎりぎり飛行機に乗り込んだ訳なのだが。
何やら、客室乗務員がトランシーバーぐらいの機械を持って機内を歩いている。
「なー。あれって何してるんだ」
「む。そういうこと私に聞かれても分からないかも。
あ、でも想像するとあれでみんなの好物を調べているのかも!それで、美味しいご飯が……」
「だー!端からお前には聞いていない!面倒くさいから黙っててくれ!」
「あー、あれ?多分、携帯の走査でしょ。付けっぱなしになっている携帯がないか探す奴」
「はー。そういや、携帯付けてると飛行機に異常が出るんだったけ?って、あれこっち来るぞ。
俺、携帯消してるよな。インデックスは持ってないし、美琴、お前は?」
ガサゴソと鞄を見て携帯の電源が落ちているのを確認してから美琴を見る。
実際は、この間ずっとインデックスが上条の頭にかぶりついているのだがスルーだ。
「ヤ、ヤッバ」
「?どうした?」
美琴の顔に焦りが満ちている。
あと、よく見たら客室乗務員の綺麗なお姉さんの顔からも汗がダラダラと流れている。
「あ、あのー。も、申し訳ありませんが、そちらのお嬢様から異常な程電磁波が出ているようでして」
そういって、客室乗務員が上条に計器を見せる。
針はこれでもか!と言う程に振り切っている。


御坂美琴。学園都市第三位にして、学園都市随一の電撃使い。
その潜在能力は、黙っていても猫が逃げる程である。
「……御坂って普段海外旅行どうしてるわけ?」
「……そ、それはそのー。電波遮断の客室が付いた飛行機チャーターするとか?」
「気付くの遅ぇよ!」
「だ、だっていきなりだったから」
「あ、あのーフライト予定時刻を過ぎておりますのでどうにかして頂かないと……」
「ふ、不幸だー」

その時、上条の右手が偶然美琴に触れた。
「あれ?急に計器がゼロに」
「……」
「…………」
「………………………………はい?」


こうして、上条さんのイタリア行き約十時間の旅行は右手に御坂を。頭部に禁書目録を携えた奇妙な道中になったのでありました。

「不幸だー!」

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