とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 3-669

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匿名ユーザー

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珍しく朝早くに目が覚めた高校生、上条当麻は少々欝気味だった。
毎朝毎朝、空腹少女のお腹を満たさなければならないからである。
上条の家は別段裕福というわけではない。むしろ少しお金に困っている状態なのだ。
だから、そんな現状に目もくれずにただただ食事を要求してくる彼女には心底困らされていた。


でも、だからといって作らないわけにはいかない。
きっともう彼女――――インデックスは上条が作る朝ごはんを待ちわびているはずだ。
それを無視して二度寝なんてした日に待っているのは・・・・・・考えたくもなかった。
頭部を軽く頭蓋骨が砕かれるくらい噛まれるに決まっていた。


(ああ・・・考えちまったよ)


そんな想像が容易になってしまった自分に軽く自己嫌悪を覚えながら、彼は私室兼寝室のユニットバスから這い出た。
リビングへと繋がるドアを開けて寝ぼけ眼をこすり、完全に脳の覚醒を促すと目を開ける。


「あ、やっと起きた。パパ、この絵本読んでって上条は上条はお願いしてみる」


「む、そうはいきません、パパは私とキャッチボールをするのです、と上条は上条はさりげなくパパの片腕をぎゅっとします」







え?と。
上条はそのままたっぷり十秒間体が動かせなかった。


意味がわからない。
なぜ彼女がここに?


九月三十日。
学園都市の超能力者、御坂美琴が取り決めた罰ゲームの日。
その日に会った、御坂のクローン体である打ち止め。


そして今、上条に向かって健気に絵本を突き出して、早く読めよ、と暗に語っているのが打ち止め。
さらに、上条の顔をじっと見つめながら左腕をつかんで離さないのは、


「あれ?打ち止めが二人?なんで?増えたのか?って、お前は御坂のクローン体だろ?何で上条って名乗るんだ?」



上条が知る打ち止めという名前の少女は一人だけだ。
九月三十日に彼女から話を聞いた限りでは、打ち止めが二人も作られることなんてないように思うのだが。



というか、本当なら突っ込むべきところはもっと色々あるのだが、上条は気づくことができない。
不幸にも。



頭上に?マークを浮かべて首を傾げる上条。
そんな彼に不審感を抱いたのか、なぜか二人いる打ち止めは台所へと走っていく。
上条は思考に身を任せながらも何気なくそちらに視線をやる。

と、誰かの後姿が見えた。
インデックスとは違うようだ。
第一印象は白い、ただ純粋に白いと感じる女性。


もちろん、上条の家にはそんな女性はいない。
居るのは上条とインデックス、インデックスが拾ってきた猫だけなのだから。



じゃあ、あれはいったい?


「ママ、パパが変なの、って上条は上条は心配そうに話しかけてみる」


ママ?


「――――あァ?」


エプロン姿の白い女性が振り返る。


大きく目を見開いた上条が最後に見たのは、


「ったく、遊ンでやれよ。こっちは忙しいんだからよォ」


学園都市最強の超能力者。


「テメェにはお仕置きが必要みてェだなァ?当麻」


包丁片手の大変家庭的な一方通(ry



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