Pm.2:59 ~in London~
ロンドン、聖ジョージ大聖堂。
教会と呼ぶには少々広いが、大聖堂と呼ぶにはやや手狭な、ある意味で非常に目立たない建築物。
普段、休日ではミサのために開かれる聖堂。聖堂は日に関係なく門は開放されている。
しかし、今日。その門は固く閉ざされていた。
それだけでは無い。中には休日に集まる人間よりも多い人々が集まっていた。
皆、修道服や神父の服を身に纏った魔術師である。
集団の名は『必要悪の教会(ネセサリウス)』。
そして、その異常たる人々の中心に、最大主教(アークビジョップ)ローラ=スチュアートがいた。
ロンドン、聖ジョージ大聖堂。
教会と呼ぶには少々広いが、大聖堂と呼ぶにはやや手狭な、ある意味で非常に目立たない建築物。
普段、休日ではミサのために開かれる聖堂。聖堂は日に関係なく門は開放されている。
しかし、今日。その門は固く閉ざされていた。
それだけでは無い。中には休日に集まる人間よりも多い人々が集まっていた。
皆、修道服や神父の服を身に纏った魔術師である。
集団の名は『必要悪の教会(ネセサリウス)』。
そして、その異常たる人々の中心に、最大主教(アークビジョップ)ローラ=スチュアートがいた。
「アニェーゼ=サンクティス。以下二五一名。最大主教(アークビジョップ)の命により、ここに集結しました」
「ご苦労」
三つ編みを多く結った赤毛のシスター。アニェーゼは膝を返し、身を引いた。
彼女の後ろには二百名を超える黒い修道服の女性たちが席に座らず佇んでいる。
「ステイル=マグヌス。報告はどう?」
「はっ」
そう呼ばれた男。派手な装飾品を纏い、目下にバーコードの刺青がある長身の神父はローラの前に出ると、膝を折り、頭を下げた。
「ご苦労」
三つ編みを多く結った赤毛のシスター。アニェーゼは膝を返し、身を引いた。
彼女の後ろには二百名を超える黒い修道服の女性たちが席に座らず佇んでいる。
「ステイル=マグヌス。報告はどう?」
「はっ」
そう呼ばれた男。派手な装飾品を纏い、目下にバーコードの刺青がある長身の神父はローラの前に出ると、膝を折り、頭を下げた。
「―――――――報告通り、ということであります」
「そう、あれは本当だったということでありけるね」
その言葉に意味することに、ローラは納得がいった。
周囲の人々に動揺が走る。
「『最大主教(アークビジョップ)』。あちらにも連絡はいっているのでしょうか。でなけば本作戦は…」
「大丈夫」
「あちら側も一昨日に要請があった。そして今日も同様の連絡が来ているたるよ」
「では…」
その言葉を遮るかの如く、ローラは重い腰を上げる。
空気が静まり返った。
その言葉に意味することに、ローラは納得がいった。
周囲の人々に動揺が走る。
「『最大主教(アークビジョップ)』。あちらにも連絡はいっているのでしょうか。でなけば本作戦は…」
「大丈夫」
「あちら側も一昨日に要請があった。そして今日も同様の連絡が来ているたるよ」
「では…」
その言葉を遮るかの如く、ローラは重い腰を上げる。
空気が静まり返った。
「元時刻をもって、本作戦を決行する」
その言葉に、皆が了承した。四〇〇を超える魔術師たちが動いた。
「作戦名?名付けるとしたらこうね」
ローラ=スチュアートは告げる。
ローラ=スチュアートは告げる。
「『並行世界(リアルワールド)』―――――――――――――――と言うのは如何かしら?」
ロンドン塔の時計はゆっくりと3時を指した。
日本とは九時間の時差がある。
日本にある学園都市は今日の幕が引いた。
そして、長い長い一日の幕が開ける。
日本とは九時間の時差がある。
日本にある学園都市は今日の幕が引いた。
そして、長い長い一日の幕が開ける。
とある魔術の禁書目録 「並行世界(リアルワールド)」 一日目
完