『INDEX Z.O.E』
『有史以来、人類は様々な力を手に入れ、
文明はその力によって導かれて歩んできた。
では、天使ほどの力が導く文明の行き先は何だ』
学園都市理事長――アレイスター・クロウリー。
文明はその力によって導かれて歩んできた。
では、天使ほどの力が導く文明の行き先は何だ』
学園都市理事長――アレイスター・クロウリー。
「配達に出る」
『上条当麻、注文受付――配達まで二十』
イギリスの日本人街。
『上条当麻、注文受付――配達まで二十』
イギリスの日本人街。
自転車に乗った一人の少年。
ポケットから飛び出した携帯電話のゲコ太ストラップが揺れている。
「珍しいな」
『何です?』
「シスターだ――それにしちゃ随分変わってる」
倒れ伏している銀髪碧眼の白い少女。
『この日本人街にシスターが?』
「それも馬鹿に小さい。何だありゃ」
ポケットから飛び出した携帯電話のゲコ太ストラップが揺れている。
「珍しいな」
『何です?』
「シスターだ――それにしちゃ随分変わってる」
倒れ伏している銀髪碧眼の白い少女。
『この日本人街にシスターが?』
「それも馬鹿に小さい。何だありゃ」
少女を束縛する異能の力。
「魔術――」
「魔術――」
科学の生み出した力――『超能力』が襲い掛かる。
「自転車と寿司をやられた!学園都市の奴らだ……」
『学園都市って、日本の?――さん……!』
「自転車と寿司をやられた!学園都市の奴らだ……」
『学園都市って、日本の?――さん……!』
「……!」
幻想殺し――イマジンブレイカーが少女の戒めに解く。
「動けぇぇッ!!」
「おはようございます。戦闘行動を開始します」
幻想殺し――イマジンブレイカーが少女の戒めに解く。
「動けぇぇッ!!」
「おはようございます。戦闘行動を開始します」
「魔道書図書館、『禁書目録』――インデックスです。術式の説明を行いますか?」
「ここ半年で、世界の事情は大きく変わったわ。今の学園都市の戦力は圧倒的よ。
魔術サイドも必死の抵抗をしたけど、戦争ってほどのものも起こらなかった。
世界が学園都市のものになるまで、あっという間だったわ。
ヒューズ・カザキリはもう起動準備に入ってるわ。
ヒューズ・カザキリを動かすことも止めることも、この二人にしかできない。
この二人を手にしたものが人類最高の権力を握るって仕組みね」
魔術サイドも必死の抵抗をしたけど、戦争ってほどのものも起こらなかった。
世界が学園都市のものになるまで、あっという間だったわ。
ヒューズ・カザキリはもう起動準備に入ってるわ。
ヒューズ・カザキリを動かすことも止めることも、この二人にしかできない。
この二人を手にしたものが人類最高の権力を握るって仕組みね」
上条当麻の右手が雷撃を打ち消す。
「目的はインデックスか!?」
『さあ?』
『超電磁砲』――レールガンと呼ばれる少女が青白い電光を身に纏う。
「学園都市にしたってやり方が荒すぎる!……指揮官は誰だ」
「目的はインデックスか!?」
『さあ?』
『超電磁砲』――レールガンと呼ばれる少女が青白い電光を身に纏う。
「学園都市にしたってやり方が荒すぎる!……指揮官は誰だ」
『カミヤン――』
立ち塞がるのは、怨霊が憑依した機械仕掛けの人形。
無数の折り鶴が羽ばたく。
「おまえ――土御門か!?」
立ち塞がるのは、怨霊が憑依した機械仕掛けの人形。
無数の折り鶴が羽ばたく。
「おまえ――土御門か!?」
『禁書目録は学園都市の中枢で自爆するようセットされているけり。
必要になれば禁書目録は術式を起動させる――そういう命令であるのよ』
イギリス清教、最大主教――アークビショップが運命を告げる。
必要になれば禁書目録は術式を起動させる――そういう命令であるのよ』
イギリス清教、最大主教――アークビショップが運命を告げる。
自らの意思で『守る』ために戦う白髪の少年が、上条当麻の前に現れる。
『学園都市に行くのか?おい、クソガキ――答えろよ。学園都市に行くんだろォ?』
「だったら何なんだ」
『そのガキはなァ、学園都市の中枢で死ぬするつもりなんだよォ!!』
『学園都市に行くのか?おい、クソガキ――答えろよ。学園都市に行くんだろォ?』
「だったら何なんだ」
『そのガキはなァ、学園都市の中枢で死ぬするつもりなんだよォ!!』
「ぐあああ!あああああ!うう……ああ!」
少女に支えられ、失われた少年の記憶が蘇る。
「インデックス、後はお願いね」
少女に支えられ、失われた少年の記憶が蘇る。
「インデックス、後はお願いね」
『超能力者』――レベル5の第3位、御坂美琴が少年に拳を振るう。
「何でこの輸送機に乗って来たの!?」
「天草式の皆に何かあったら許せねぇ……」
「殺してはいないわ」
「信用できねぇよ」
「何でこの輸送機に乗って来たの!?」
「天草式の皆に何かあったら許せねぇ……」
「殺してはいないわ」
「信用できねぇよ」
「もう一度死んだも同然の身だ――俺は、自分で蹴り着ける」
幻想殺しの少年が、決して引き返すことの出来ない道へ踏み出す。
「駄目よ――!」
幻想殺しの少年が、決して引き返すことの出来ない道へ踏み出す。
「駄目よ――!」
「見ろ!天使との完全なる融合――全てを終わらせる破壊を!!」
世界が白い闇に染まる。
その中で、二人の少年が各々の思いと共に――光の中心へ駆ける。
黒い翼の羽ばたきと、竜の咆哮が重なる。
「うおおおおおおォォ!!」
「止まれえええッ!!」
世界が白い闇に染まる。
その中で、二人の少年が各々の思いと共に――光の中心へ駆ける。
黒い翼の羽ばたきと、竜の咆哮が重なる。
「うおおおおおおォォ!!」
「止まれえええッ!!」
「あんたは今、失った記憶を魔術で補強しているわ。
その魔力はインデックスが供給されてる。
つまり、インデックスから離れれば――全て忘れてしまうのよ」
その魔力はインデックスが供給されてる。
つまり、インデックスから離れれば――全て忘れてしまうのよ」
『この二人の力は互角』
冥土帰し――ヘブンキャンセラーが語る。
『だが、幻想殺しがアレイスターに対抗するためには
一つ、欠けているものがある。能力を最大限に引き出す術式だ。
勝てるかどうかは能力者しだい――」
冥土帰し――ヘブンキャンセラーが語る。
『だが、幻想殺しがアレイスターに対抗するためには
一つ、欠けているものがある。能力を最大限に引き出す術式だ。
勝てるかどうかは能力者しだい――」
上条当麻の拳が幻想を壊す。
「邪魔だぁッ!!」
「邪魔だぁッ!!」
その力は幻想を殺す――上条当麻。
その運命は世界の救済を、命と引き換えに――禁書目録。
その力は正しいと思えることに――御坂美琴。
その運命の『向き』―ベクトル―を変える―― 一方通行。
その運命は世界の救済を、命と引き換えに――禁書目録。
その力は正しいと思えることに――御坂美琴。
その運命の『向き』―ベクトル―を変える―― 一方通行。
「アレイスターの目的は支配ではない。
――破壊だ」
破滅へのカウントダウンが始まる。
「来た……!」
――破壊だ」
破滅へのカウントダウンが始まる。
「来た……!」
『ねえ……私がいなくなっても、必ず――必ずあの子達を止めて』
少女の願いは――
少女の願いは――
「アレイスター……!うおおおォォ――!!」
「待て、一方通行!」
『天使は私を選んだ。世界の意思が…人類の無意識が、終末を望んでいるのだ。
見ろ!これが神の意思だ!!』
二人の少年が絶望に立ち向かう。
「待て、一方通行!」
『天使は私を選んだ。世界の意思が…人類の無意識が、終末を望んでいるのだ。
見ろ!これが神の意思だ!!』
二人の少年が絶望に立ち向かう。
「妹達――シスターズが何人死んだと思ってる!」
元・世界最強の魔術師であり、現・世界最高の科学者が少年の記憶――思い出を奪う。
「うあああああ!?」
『喜べ。おまえも計画の一翼を担っているのだ』
元・世界最強の魔術師であり、現・世界最高の科学者が少年の記憶――思い出を奪う。
「うあああああ!?」
『喜べ。おまえも計画の一翼を担っているのだ』
『私達、仲間でしょう?』
少女の思いは――少年に託される。
少女の思いは――少年に託される。
『おまえは私の元へ帰ってきたのだ』
アレイスター・クロウリーが少年を出迎える。
そして、妹達20001号、最終信号、打ち止め――ラストオーダーが静かに眠る。
『戦闘終了――アレイスター・クロウリーの勝利です。お疲れ様でした』
アレイスター・クロウリーが少年を出迎える。
そして、妹達20001号、最終信号、打ち止め――ラストオーダーが静かに眠る。
『戦闘終了――アレイスター・クロウリーの勝利です。お疲れ様でした』
「御坂。一仕事できちまった」
『どうする気?』
「また記憶を無くしたら、思い出させてくれ」
『……あんたは負けないわ』
『どうする気?』
「また記憶を無くしたら、思い出させてくれ」
『……あんたは負けないわ』