行間1
同時刻・学園都市の外・某有名料理店
「これと、これと………ああもうここにある料理全部食べてみたいかも!!」
「…………好きにすると良いさ……」
「…………好きにすると良いさ……」
東京で超有名な和風料理店の最高級ランクの部屋。
そこには同じく最高級ランクの、少なくとも今の上条には絶対に手が出ないほど馬鹿高い料理をガンガン注文するインデックスと、それを見て溜息をつきつつも、内心かなり和んでいるステイル・マグヌスが居た。
純和風の部屋に英国の修道女と神父がいるというのはいささか奇妙な光景だったが、店の従業員は外国からの客に慣れているのか、そこまで気にしていないようだ。
……そう「その事に関しては」気にしてない……だが
「お、お客様。お会計の方は大丈夫ですか?」
「最初にカードを渡しただろ?そこから会計の分だけ引き落としてくれ」
「は………はい」
「(ガツガツむしゃむしゃ)あ!あとこれとこれも~!!」
「最初にカードを渡しただろ?そこから会計の分だけ引き落としてくれ」
「は………はい」
「(ガツガツむしゃむしゃ)あ!あとこれとこれも~!!」
従業員は呆れたような困ったような顔で注文票に料理名を書くと、厨房へと走っていった。
驚いているのはその注文の量だ。
一見一人では食べきれないだろうと思われる膨大な数の高級料理が、次々とインデックスの胃袋へと吸い込まれてゆく。しかもステイルは料理に一切手を付けていない。
一見一人では食べきれないだろうと思われる膨大な数の高級料理が、次々とインデックスの胃袋へと吸い込まれてゆく。しかもステイルは料理に一切手を付けていない。
「…………随分と食い付きが悪いね」
この場にインデックスと関わりを持たない誰かがいれば迷わずツッコミをいれただろうが、実際に全力時のインデックスと比べれば若干スピードに勢いが無い。
「そ、そんなこと…………」
「…………さっきも言ったけど、その術式が発動する可能性がある以上、君を学園都市に置いておくわけにはいかない。」
「う、うん……分かってるけど…………でも……」
「…………さっきも言ったけど、その術式が発動する可能性がある以上、君を学園都市に置いておくわけにはいかない。」
「う、うん……分かってるけど…………でも……」
箸を止め、若干不安そうな表情をするインデックスに、ステイルはこんな言葉を掛けた。
「……あいつには護衛が付いている。任務が優先とはいえ、ある程度安全のはずさ。それにあいつなら巻き込もうが巻き込まれまいが、勘づきさえすれば自分から飛び込んでくると思うけど?」
「!!?」
「!!?」
バッ!と、こちらを見たインデックスに、ステイルはこの発言が失敗だったとすぐに気付いた。
…………が、もう遅い。
「そ、そうなんだよ!当麻ったらいつも何時も!!あいさ曰く当麻はフラグ体質~って言って次々と女の子と厄介事を引き寄せる体質らしいけど、ただでさえ色んな事に巻き込まれやすいって言うのに自分から関わっていくんだもん!私の知らない所でも色々あったみたいだし!!それと当麻は私がご飯をたくさん食べるから食費が大変だ~!って言ってるけど正直当麻の入院費もバカにならないかも!!あとあと………………」
「…………ハァ…………」
「…………ハァ…………」
この後ステイルは、インデックスの気が済むまで上条への愚痴(ステイル曰く、そうは聞こえない)を聞かされ、上条に理不尽な殺意を抱くことになるのだが、肝心の上条はそれを知らない。