とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 5-704

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匿名ユーザー

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上条当麻の最終避難場所は自宅である
アックア戦の時のように相手の戦力が分からず、既に味方の護衛がついていた場合は除き、
もし始めから上条以外の誰も対処できない強大な敵が来ると分かっていたら
本当に危険な事態になったら
上条は誰も巻き込めない
まず何としても嘘を突き通してインデックスと猫を小萌先生の家に預ける
そしてエレベーター前に目立たず"バリケード"の役割を果たすものを置き、警備ロボットの動きを封じる
助けを呼ばれないためだ
上条は絶対に逃げられない
自宅に誰もいなければ、"敵"が追跡するために片っ端から上条に関係する人から情報を引き出そうとするだろう
"敵"が真っ先に「上条だけに」遭遇するのは絶対条件
これが満たされてようやくなんとかできる範囲での最良の状態
可能な限り他者を安全位置に隔離できた状態である
ここから先は何が起こるか分からない
上条の願いはただ一つ、誰も巻き込まないこと
上条は絶対に逃げられない
上条は今その最終避難場所に1人でいる


(おいおい冗談じゃねぇ・・マジでヤベェぞこれは・・!どうするよ・・
俺・・!)


上条は右手のスポンジを強く握り絞め、浴槽で「恐怖!これが世界の終わりだ!!」などと胡散くさいタイトルがつけられた本に興奮する子供のように、
自分の身に降り掛かる最大の危機を妄想し、ドキドキしていた
上条の口癖は「不幸だー!」である
上条の右腕には幻想殺しという力があり、魔術であろうが超能力であろう
がどんな異能の力であっても触れただけで打ち消す効果を持つ
それが神の奇跡であってもご加護であっても例外ではない
その為幸運のご加護を打ち消してしまい、上条は年中口癖の通り不幸な訳だが、それでも自らの危機にスリルを求めるのだから途方もない馬鹿である
バタン!
その時、上条の最終避難場所の扉が勢いよく開かれた
正確には蹴り破られた


足音がいくつも聞こえる
ドタドタドタドタドタドタドタドタと騒々しい足音が響いた
上条は慌てて浴室から飛び出した
そこには1人2人3人4人5人6人・・ゆうに10人以上もの少女が1人暮らしの男子寮の一室に乗り込んでいた
見覚えのある顔ぶれだった


「美琴!!」


上条の声に1番手前の少女が振り向く
その後ろにインデックス、舞夏、五和、御坂妹がいた
さらにその後ろには何人ものシスターズがいた
そして上条の背後からもミサカは・・という話声が聞こえる


「アンタ、そこにいたのね」


美琴からは異様な威圧が感じられた
その後ろの面々からも、背後からも


「えーと、上条さん・・何か皆さんの機嫌を損ねることをしましたでしょうかー・・そうだ、鍋でもやろう!!皆に上条さん特製仕込みのダシをお披露目しちゃうよ☆」


戦々恐々としている上条は、とりあえず身を持って学んだ女の子の機嫌を治す方法を実施した
もちろん、この人数がカバーできるほど上条宅に食材はない


「・・いいから聞きなさい!」


「は、はいー!!」


美琴は上条を強い口調で制した
そして結論から言った




「ここにいるやつは全員アンタが好き!!」


3秒ぐらいのラグがあり、上条が、な、なんですとーーー!!と奇妙なポーズでリアクションし、私は違うぞーとボソッと舞夏がこぼしとうま!とインデックスがいつものように呼び
か、上条さん!と五和がドサクサに紛れて初めて名前を呼び、なんだとおおおぉぉーーーー!!と絶叫しながら勘違いした隣人の土御門が上条宅に向かい、あたりからミサカもミサカもという声が聞こえる
美琴は本当はこんなことは言えない
大人数であることと、先程あった女性陣のやりとりによってムキになった
勢いがあって初めて言えた
それでも顔を赤らめている
上条は知らない、彼女達の間に起きた戦いを



30分前、インデックスと舞夏がアパートの下で世間話をしていたところに美琴がやってきた
上条の学生寮を探しに来て迷っていたところ、インデックスを見つけて家の場所を聞きに来たわけだ
インデックスは機嫌悪そうに何しにきたの?と聞き返し、美琴は映画のチケットを見せた
それを見て更に機嫌を悪くしたインデックスが教えないと言ったので、美琴は食い下がった
やがてインデックスはめんどくさそうに私のうちと答えた
美琴少し考えたあと、ハァ?アンタあの馬鹿と同棲してんの?!とインデックスに掴みかかった
それを見た舞夏が、はぁ、知られざる上条当麻の愛の巣の全貌が、と意味深なことを言い、美琴が本格的に勘違いした
そしてアンタあいつの何!そっちだってとうまの何!と言い合いが始まり、インデックスにも火がつく
その横を御坂妹が、では以前来たことがあるミサカは勝手に先に向いますとミサカは断りをいれてから手料理を届にいきます、と通り過ぎようとする
それを2人が待った!と声を重ねて止める
そこに任務でやってきた五和があ、あのーとインデックスに声をかけた
ここから女性陣の緊急会議が始まり、各々の気持ちを示した後、真剣勝負が決定した
そして御坂妹の提案で公平性を保つ為に同条件の学園都市にいる妹を全員を呼ぶことも決定した
美琴はビクッとした
8人のシスターズが到着した時、インデックスと五和もビクッとした
全員揃ったところで上条の部屋に向かい、ビクッと琴が鍵の開いてた上条の部屋のドアを蹴破った




「・・この中から選んでもらうわよ!!曖昧な返事したら許さないんだか
ら!!電極付けたカエルの足のようにヒクヒクさせるわよ!!」


かくして上条の未曾有の危機が訪れるまでに40分も掛からなかった


「ちょ、ちょっと待て!!唐突すぎて上条さん、状況が掴めてませんってば!」


上条が理解したことは、今命が脅かされていることだけだ
舞夏が上条の後ろで土御門の誤解を解いてる
土御門が本気で泣いている
女性陣が上条を睨みつけて来る
彼女達の顔つきを見る限りどうやら本気らしい
しかし、他はともかく、インデックスさん、あなたはたきつけられただけでしょう・・脅威を増やしやがってー・・と上条はグルルと空腹の怒りも含めているインデックスをチラ見した
一歩下がるとシスターズの1人にぶつかった


(殺される・・下手こいたら殺される・・美琴の電撃を幻想殺しで打ち消したところでここにいる皆さん方に殺される)


己の破滅のイメージを具体的かつ鮮明に思い描く上条には背後に20cmすらも逃げ場が与えられなかった
美琴が前髪あたりでビリビリ音を立てて再び口を開く


「もう一度言うわよ・・この中から1人えらびなさい!!その後ろにいる変な金髪男の名前を言ってごまかすなんてベタな手なんて絶ッ対許さないんだから!!」


舞夏に泣きついてる土御門がはい?とこちらを見る
えええええええーーーーーーーーーー!!上条さんの唯一の逃げ道を思いつく前に潰さないでくださいよーーーーー!!と心の中で悲痛の叫びをあげる上条
その場にひざをついて倒れようと思ったら猫が足元にいた
上条さんは猫を見てははははと力のない笑みをこぼした


「ちょっと、聞いてんのアンタ!!」


美琴がうつむいている上条にどなりつける



「あぁ、聞いてるさ」


上条はゆっくりと顔をあげた
生き残るために


「選んでやるよ!!選んでやろうじゃねえか!!この中から1人、御坂もインデックスも五和も舞夏もシスターズも1人ももれなくお前らの中から!!」


背後でなんだとぅ!!と憤る土御門


上条は無視し、インデックスちゃんは戻ってきてもいいからね~と付け加えたが、インデックスにキリッと睨まれ怯む
美琴を始め、部屋にいた女性陣は上条の言葉に身構える
上条は再び無理矢理な場違いな飲み会のようなハイテンションになった


「お前ら上条さんの選択大人しくを聞きやがれい!!選ばれし女の子は~~~~~~~ジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャン!!・・」


冷静になれば、真剣に好きな人を選ぶ時のテンションではないのは明白だ
しかしその場の全員が馬鹿げた上条の声を聞いて息を飲んだ
上条がその全員に向け声を高らかに宣言する






「18367
号ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」







その場の全員とミサカネットワークに衝撃が走った、上条と土御門を除いて


上条が宣言したのは、シスターズのシリアルナンバーである、ただし「ここにいない」人物の
シスターズが到着した時、各々が到底覚えられないような自己紹介をした
完全記憶能力のインデックスは言うまでもない
しかし、他の面々も18000台の番号は自己紹介の時に聞いた番号で心当りがなかった
美琴が振り向いて御坂妹に声をかける


「ねぇ、アンタ・・」


「はい、お姉様の察する通りそのシリアルナンバーのミサカはこの場にはいませんとミサカは確証を持って即答します」


辺りがざわついた
美琴と御坂だけ気付いた
仮にシスターズ以外を選ぶのなら理解できる
シスターズを選ぶにしても、今まで上条と1番多く絡み、直接助けた10032号の御坂妹を選ぶのも理解できる
そして100歩譲って他の学園都市にいるシスターズとも何らかの絡みがあり、上条が選んだとしてもまだ理解できる
しかし上条が選んだのは本人が会ったことあるかも怪しい学園都市の外にいるシスターズの1人だった
美琴は唇を噛み締めて再び上条の方を向いて言い放った


「アンタ・・どういうコト・・?アンタ・・10000人のシスターズ
の中からランダムに選んだわね!!」


ピリピリした空気が一転、周りはどういうことですか?、とうま!、上条さん、ミサカはという声で騒がしくなる
真剣勝負において、ましてや命が掛かっている選択において、上条当麻は何故ランダムに、いやおおよそ「その場にいない者を狙って」選びだしたのか
その真意は上条当麻のみぞ知る
美琴は全身に電撃を纏って上条に問い詰める


「説明・・しなさいよこのクソ馬鹿ァ!!」








続きは今度書きます

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