「そんな…あれは前に吹き飛ばしたはずよ!」
突如、学園都市の街に現れた魔獣ーーAIMバースト。以前、それを吹き飛ばした御坂美琴は再び現れたAIMバーストに絶句していた。
「グォオオオオ!」
地を響かせる鳴き声。
学園都市は悲鳴に包まれていく。
「私の前に出て来たってなら、また吹き飛ばしてあげるわ!」
スカートのポケットから容器を取り出し、コインを一枚、構える。
照準の先にAIMバーストを捉える。
「そこよ!」
美琴の掛け声と共に、自身の能力名を模した、超電磁砲が青白い閃光を放ち、AIMバーストに突き刺さったーーー、かのように見えたが、
「ちょ、ちょっと!何よ今の!?」
美琴は驚きの声を上げた。何故なら、超電磁砲が、AIMバーストに突き刺さる寸前に、『見えない何か』にぶち当たったのだ。
「ギャアアアアア!」
鳴き声が轟音として襲い掛かり、美琴の動きを止めさせる。
「まずい……っ」
耳を塞ぎ、立ち止まったのがいけなかった。AIMバーストが突っ込んで来るのが確認出来た。
(やられる!)
美琴は衝撃に備えるため、身を構えた。
(…あれ?)
いくら待っても衝撃が来ない。
(そんな馬鹿な…、っ!)
突如、学園都市の街に現れた魔獣ーーAIMバースト。以前、それを吹き飛ばした御坂美琴は再び現れたAIMバーストに絶句していた。
「グォオオオオ!」
地を響かせる鳴き声。
学園都市は悲鳴に包まれていく。
「私の前に出て来たってなら、また吹き飛ばしてあげるわ!」
スカートのポケットから容器を取り出し、コインを一枚、構える。
照準の先にAIMバーストを捉える。
「そこよ!」
美琴の掛け声と共に、自身の能力名を模した、超電磁砲が青白い閃光を放ち、AIMバーストに突き刺さったーーー、かのように見えたが、
「ちょ、ちょっと!何よ今の!?」
美琴は驚きの声を上げた。何故なら、超電磁砲が、AIMバーストに突き刺さる寸前に、『見えない何か』にぶち当たったのだ。
「ギャアアアアア!」
鳴き声が轟音として襲い掛かり、美琴の動きを止めさせる。
「まずい……っ」
耳を塞ぎ、立ち止まったのがいけなかった。AIMバーストが突っ込んで来るのが確認出来た。
(やられる!)
美琴は衝撃に備えるため、身を構えた。
(…あれ?)
いくら待っても衝撃が来ない。
(そんな馬鹿な…、っ!)
恐る恐る目を開けて、AIMバーストの方を見る。
「よう、御坂。よく持ちこたえたな」
「なんでアンタがここに居るのよ!」
目の前でAIMバーストを、『右手だけで』押さえつけている少年ーー上条当麻に、美琴は尋ねる。
「なんで、ってそりゃあ…みんなを困らせてる化け物が居るからだろ!」
うおおおお!という叫びと共に上条は右の拳をAIMバーストの顔面に叩き込もうとした。
「は?」
またもや、AIMバーストは『見えない何か』で上条の攻撃を防ぐ。だが、上条の『幻想殺し』で『見えない何か』は消えた。
「消えた…なら!」
上条の背後から見守っていた美琴が、再び超電磁砲を放つ。
だが、ガキィィイン!という効果音が響き、超電磁砲が無効化された。
「バリアが…再生した!?」
「まさか…この化け物は能力を使えるって言うのかよ!?」
上条の右手でバリアを破った。しかし、次の美琴の攻撃の際に、バリアが復活した。
「グォアアアアア!」
二人が動きを止めていると、再びAIMバーストが動いた。
「っ!」
「くそっ!」
瞬間、火球が吐き出される。
「発火能力!」
「面倒な!」
上条は降りかかる火の玉を右手で打ち消し、美琴は雷撃で撃ち落とす。
「よう、御坂。よく持ちこたえたな」
「なんでアンタがここに居るのよ!」
目の前でAIMバーストを、『右手だけで』押さえつけている少年ーー上条当麻に、美琴は尋ねる。
「なんで、ってそりゃあ…みんなを困らせてる化け物が居るからだろ!」
うおおおお!という叫びと共に上条は右の拳をAIMバーストの顔面に叩き込もうとした。
「は?」
またもや、AIMバーストは『見えない何か』で上条の攻撃を防ぐ。だが、上条の『幻想殺し』で『見えない何か』は消えた。
「消えた…なら!」
上条の背後から見守っていた美琴が、再び超電磁砲を放つ。
だが、ガキィィイン!という効果音が響き、超電磁砲が無効化された。
「バリアが…再生した!?」
「まさか…この化け物は能力を使えるって言うのかよ!?」
上条の右手でバリアを破った。しかし、次の美琴の攻撃の際に、バリアが復活した。
「グォアアアアア!」
二人が動きを止めていると、再びAIMバーストが動いた。
「っ!」
「くそっ!」
瞬間、火球が吐き出される。
「発火能力!」
「面倒な!」
上条は降りかかる火の玉を右手で打ち消し、美琴は雷撃で撃ち落とす。
「…土御門、こうなったらお前から受け取ったアレを使わせてもらうぜ!」
能力を使い、暴走するAIMバースト。破壊されゆく学園都市の街並み。
「行くぜ!スキルアブゾーバーだ!!」
上条はポケットからiPhoneのようなーーはっきり言ってしまえばケー○ッチのパチモンを取り出し、付属のベルトを腰に巻き、スキルアブゾーバーの液晶に浮かび上がる紋様に触れていく。
能力を使い、暴走するAIMバースト。破壊されゆく学園都市の街並み。
「行くぜ!スキルアブゾーバーだ!!」
上条はポケットからiPhoneのようなーーはっきり言ってしまえばケー○ッチのパチモンを取り出し、付属のベルトを腰に巻き、スキルアブゾーバーの液晶に浮かび上がる紋様に触れていく。
『火炎放射(ファイアスロアー)!念動力(サイコキネシス)!水流操作(アクアブレイズ)!風撃操作(ウインドコントロール)!肉体変化(メタモルフォーゼ)!空間移動(テレポート)!超電磁砲(レールガン)!肉体強化(ドーピングコンソメスープ)!一方通行(アクセラレータ)! ファイナルスキルライド 幻想殺し(イマジンブレイカー)!』
紋様に触れると、機械音声が淡々とスキルアブゾーバーに記録された能力名を告げていく。
「よっしゃあ!!」
上条はベルトにスキルアブゾーバーを装着し、
「俺は竜王の化身!イマジンブレイカー!当麻!(こんな音声入力にしやがって…土御門、後で覚えてろ!)」
羞恥に赤面しつつ、ちゃっかり決めポーズまでしている上条。美琴はただ、呆然と見ているだけ。
「ギャウアアアアア!」
上条が行動を終えるまで律儀に待っていたAIMバーストが、火球を放つ。
「よっしゃあ!!」
上条はベルトにスキルアブゾーバーを装着し、
「俺は竜王の化身!イマジンブレイカー!当麻!(こんな音声入力にしやがって…土御門、後で覚えてろ!)」
羞恥に赤面しつつ、ちゃっかり決めポーズまでしている上条。美琴はただ、呆然と見ているだけ。
「ギャウアアアアア!」
上条が行動を終えるまで律儀に待っていたAIMバーストが、火球を放つ。
「炎で来るなら…こいつで!」
腰部のスキルアブゾーバーの『水流操作』の紋様に触れ、
「スキルライド スキルライド アクアブレイズ!」
機械音声が能力名を告げる。
「とぅあ!」
火球が直撃寸前、上条の左手から強烈な威力であろう水流が撃たれ、火球を消し、水流をそのままAIMバーストへぶつける。
「……くそっ、厄介すぎるんだよ!」
やはりバリアで無効化されてしまう。
「いくらやっても、あのバリアでダメージを与えられないわよ!」
背後から、美琴が叫び、上条は考える。
単体でのダメージが少ないから弾かれているのではーー、と。
「美琴!もう一発超電磁砲だ!」
「アンタねぇ…さっきやって無効化されたでしょ!」
意図が分からず、美琴は反論する。
「ひとつでダメなら、もうひとつだ!俺にもコインを!」
今の上条の状態を見て、どうやら考えが通じたようだ。美琴は上条にコインを渡す。
「スキルライド レールガン!」
機械音声と共に、上条に美琴の『超電磁砲』が一時的に付加される。
「私に合わせなさいよ」
「了解、タイミングは任せたぜ」
背中合わせになり、上条は左手に、美琴は右手にコインを構え、
「行くわよ!」
「あいよ…っ!」
同時にコインが超加速で放たれる。
腰部のスキルアブゾーバーの『水流操作』の紋様に触れ、
「スキルライド スキルライド アクアブレイズ!」
機械音声が能力名を告げる。
「とぅあ!」
火球が直撃寸前、上条の左手から強烈な威力であろう水流が撃たれ、火球を消し、水流をそのままAIMバーストへぶつける。
「……くそっ、厄介すぎるんだよ!」
やはりバリアで無効化されてしまう。
「いくらやっても、あのバリアでダメージを与えられないわよ!」
背後から、美琴が叫び、上条は考える。
単体でのダメージが少ないから弾かれているのではーー、と。
「美琴!もう一発超電磁砲だ!」
「アンタねぇ…さっきやって無効化されたでしょ!」
意図が分からず、美琴は反論する。
「ひとつでダメなら、もうひとつだ!俺にもコインを!」
今の上条の状態を見て、どうやら考えが通じたようだ。美琴は上条にコインを渡す。
「スキルライド レールガン!」
機械音声と共に、上条に美琴の『超電磁砲』が一時的に付加される。
「私に合わせなさいよ」
「了解、タイミングは任せたぜ」
背中合わせになり、上条は左手に、美琴は右手にコインを構え、
「行くわよ!」
「あいよ…っ!」
同時にコインが超加速で放たれる。
「グガァアアアア!」
AIMバーストが絶叫をあげ、周囲を揺らす。
「バリアを突き破った…やったか!」
「…まだよ!」
見事にバリアは破ったものの、致命傷には至らず、AIMバーストは怒り狂う。
「おいおい、マジですか…」
(俺と御坂のダブルレールガンでも駄目か……。つかあの化け物、能力を何重にも使えるのかよ!)
AIMバーストの執拗な攻撃から避けつつ、対処法を考える。
「このままじゃ…いずれ俺達がやられ…しまっーー」
言葉の途中、上条は瓦礫に躓いてしまった。それを見逃さなかったAIMバーストは、特大の火球をお見舞いしようとした。
「アンタ!」
美琴が叫ぶ。
「間に合うか…!」
急いでアブゾーバーで能力付加をする。
「スキルライド アクセラレータ!」
ギリギリの所で左手を突き出し、火球を『反射』した。
「このままだと学園都市がヤバいな…。向こうが多重に能力を使うなら、目には目を、刃には刃を、多重能力には複合能力だ!」
「ハンムラビ法典知ってたんだ…」
この状況で美琴がごく冷静にツッコミを入れるが、上条はスルーした。
「アクアブレイズ ウインドコントロール ドーピングコンソメスープ テレポート レールガン デュアルスキルライド!」
AIMバーストが絶叫をあげ、周囲を揺らす。
「バリアを突き破った…やったか!」
「…まだよ!」
見事にバリアは破ったものの、致命傷には至らず、AIMバーストは怒り狂う。
「おいおい、マジですか…」
(俺と御坂のダブルレールガンでも駄目か……。つかあの化け物、能力を何重にも使えるのかよ!)
AIMバーストの執拗な攻撃から避けつつ、対処法を考える。
「このままじゃ…いずれ俺達がやられ…しまっーー」
言葉の途中、上条は瓦礫に躓いてしまった。それを見逃さなかったAIMバーストは、特大の火球をお見舞いしようとした。
「アンタ!」
美琴が叫ぶ。
「間に合うか…!」
急いでアブゾーバーで能力付加をする。
「スキルライド アクセラレータ!」
ギリギリの所で左手を突き出し、火球を『反射』した。
「このままだと学園都市がヤバいな…。向こうが多重に能力を使うなら、目には目を、刃には刃を、多重能力には複合能力だ!」
「ハンムラビ法典知ってたんだ…」
この状況で美琴がごく冷静にツッコミを入れるが、上条はスルーした。
「アクアブレイズ ウインドコントロール ドーピングコンソメスープ テレポート レールガン デュアルスキルライド!」
「うおおおお!」
雄叫びをあげ、上条の左手には能力が融合付加されていく。
肉体強化で右手以外の身体能力を向上させ、水流操作の派生で氷の剣を作り、表面に超電磁砲の能力を用い、砂鉄と雷撃を纏わせて斬れ味と威力を上げ、更に風絶操作で火球の射線軸をずらし、空間移動で距離を詰めつつ、能力攻撃を直接本体にぶつける作戦だ。
「一気にケリを付ける!」
「ガァアアアア!」
今まで通りに、AIMバーストが火球を吐く。上条はこれ以上被害を出さない為、下から上に風を吹かせて、空中に逸らし、強化された身体で上空に跳躍し、更に空間移動で密接する。
「こうも密接すれば能力も使えない筈…俺の右手が輝き叫ぶ!勝利を掴めと轟き叫ぶぅ!ばぁく熱!イマジンブレイカぁああああ!」
爆熱は上条のハッタリだが、バリアを突き破ってAIMバーストの顔面を思い切りぶん殴り、
「このままぶった斬るぜ!」
右拳を叩き込んだまま、左手に握った複合能力剣を振りかざし、
「戦いはこれで終わりだぁああああ!」
剣を伸ばし、纏う雷撃の量を増やし、AIMバーストを一刀両断したーー。
「もう蘇んなよ…」
真っ二つになり、消え行くAIMバーストへと優しく囁きかける上条の表情はどこか悲しげだった。
雄叫びをあげ、上条の左手には能力が融合付加されていく。
肉体強化で右手以外の身体能力を向上させ、水流操作の派生で氷の剣を作り、表面に超電磁砲の能力を用い、砂鉄と雷撃を纏わせて斬れ味と威力を上げ、更に風絶操作で火球の射線軸をずらし、空間移動で距離を詰めつつ、能力攻撃を直接本体にぶつける作戦だ。
「一気にケリを付ける!」
「ガァアアアア!」
今まで通りに、AIMバーストが火球を吐く。上条はこれ以上被害を出さない為、下から上に風を吹かせて、空中に逸らし、強化された身体で上空に跳躍し、更に空間移動で密接する。
「こうも密接すれば能力も使えない筈…俺の右手が輝き叫ぶ!勝利を掴めと轟き叫ぶぅ!ばぁく熱!イマジンブレイカぁああああ!」
爆熱は上条のハッタリだが、バリアを突き破ってAIMバーストの顔面を思い切りぶん殴り、
「このままぶった斬るぜ!」
右拳を叩き込んだまま、左手に握った複合能力剣を振りかざし、
「戦いはこれで終わりだぁああああ!」
剣を伸ばし、纏う雷撃の量を増やし、AIMバーストを一刀両断したーー。
「もう蘇んなよ…」
真っ二つになり、消え行くAIMバーストへと優しく囁きかける上条の表情はどこか悲しげだった。
ー糸冬ー