学園都市をテロリストが襲う。それも、学園都市の技術に勝るとも劣るでもないテクノロジーを持った兵器。約8m程の機械の巨人達とハイテク装備で武装した無数の傭兵が侵攻してきたのだ。
また、この混乱に乗じて、戦争を求める魔術師達までもが乗り込んできた。
「おいおい…洒落にならねーぞ…」
傭兵と機械兵が学園都市の中を蹂躙する。その中を上条は隠れながら反撃を狙う。
能力者達は抵抗するものも居たが、まともにダメージを与えられたのはレベル4以上の者のみだった。今では、殆どの学生達はシェルターへと逃げ込んでいる。
「奴らの目的はなんなんだ!アレイスター!!」
「学園都市の技術、だそうだ」
窓の無いビルで、土御門が吠えた。
「何故こうも容易く侵入された!…それにあの機械…AS(アームスレイブ)だろ!」
外で繰り広げられる蹂躙劇。ビルは倒壊し、地面はひび割れ穴が空いている。能力者でもこんな破壊は困難だ。
また、この混乱に乗じて、戦争を求める魔術師達までもが乗り込んできた。
「おいおい…洒落にならねーぞ…」
傭兵と機械兵が学園都市の中を蹂躙する。その中を上条は隠れながら反撃を狙う。
能力者達は抵抗するものも居たが、まともにダメージを与えられたのはレベル4以上の者のみだった。今では、殆どの学生達はシェルターへと逃げ込んでいる。
「奴らの目的はなんなんだ!アレイスター!!」
「学園都市の技術、だそうだ」
窓の無いビルで、土御門が吠えた。
「何故こうも容易く侵入された!…それにあの機械…AS(アームスレイブ)だろ!」
外で繰り広げられる蹂躙劇。ビルは倒壊し、地面はひび割れ穴が空いている。能力者でもこんな破壊は困難だ。
「『水銀合金』と『魔法の銀』、いがみ合うこの二つ。じきに『おもちゃ箱』がやってくる」
土御門はアレイスターの言っていることがわからず、困惑する。
土御門はアレイスターの言っていることがわからず、困惑する。
同時刻、東京湾。
ナイフのような潜水艦の中で、燃え盛る炎のようなASが目覚めていた。
「サガラ軍曹、作戦は先程言ったとおりです」
ASのコクピットの中で、場違いな少女の凛々しい声が響く。
「了解です、大佐殿」
このASを駆る少年が答える。
「出力問題無し。バランサー、電磁筋肉共に異常無しです、軍曹」
搭載されているAIが、搭乗者に知らせ、
「行くぞ、アル」
出撃を待つ。
「ARX-8、緊急展開ブースター、装着完了!」
整備士の声がハンガーに響いた。
準備完了の合図。
「TDD-1急速浮上!浮上後ハッチ解放し、ARX-8を射出!」
艦橋で、指示が飛ぶ。
「浮上!ウルズ7、発艦どうぞ!」
ASの通信機のモニターにも指示が来る。ハッチが開かれ、混迷の空が見えた。
「了解!」
機器系統を慣れた手つきで操作し、背部に装備された片道だけのブースターに点火し、
「相良宗介軍曹、『レーバテイン』、出撃します!」
カタパルトから射出され、空へ投げ出された。
「………」
宗介は無言でモニターに映る景色を睨む。
向かうは学園都市。この瞬間にも因縁の宿敵が蹂躙している戦場。
今、炎の剣が、燃え上がる。
ナイフのような潜水艦の中で、燃え盛る炎のようなASが目覚めていた。
「サガラ軍曹、作戦は先程言ったとおりです」
ASのコクピットの中で、場違いな少女の凛々しい声が響く。
「了解です、大佐殿」
このASを駆る少年が答える。
「出力問題無し。バランサー、電磁筋肉共に異常無しです、軍曹」
搭載されているAIが、搭乗者に知らせ、
「行くぞ、アル」
出撃を待つ。
「ARX-8、緊急展開ブースター、装着完了!」
整備士の声がハンガーに響いた。
準備完了の合図。
「TDD-1急速浮上!浮上後ハッチ解放し、ARX-8を射出!」
艦橋で、指示が飛ぶ。
「浮上!ウルズ7、発艦どうぞ!」
ASの通信機のモニターにも指示が来る。ハッチが開かれ、混迷の空が見えた。
「了解!」
機器系統を慣れた手つきで操作し、背部に装備された片道だけのブースターに点火し、
「相良宗介軍曹、『レーバテイン』、出撃します!」
カタパルトから射出され、空へ投げ出された。
「………」
宗介は無言でモニターに映る景色を睨む。
向かうは学園都市。この瞬間にも因縁の宿敵が蹂躙している戦場。
今、炎の剣が、燃え上がる。
けたたましく銃声が街を支配する。
「土御門の野郎…なにが「カミやんなら出来るにゃー」だ。何をしろって言うをだよ!蜂の巣になれってか!ヒャッハー!遠回しにキツいこと言ってくれるね土御門クン!」
倒れたビルが埋め尽くすコンクリートジャングルを上条は疾走する。
「おやおや、こんなとこにいたのかい。『幻想殺し』君」
突如、背後から声がした。
振り向くと、両脇に巨漢を従えた、日本人ではない、なめらかな白い肌と青みがかった灰色の瞳、そしてーー波打つような銀色の髪を持った長身の少年がいた。
「誰だてめぇ…」
「これは失礼、自己紹介がまだだったね」
少年は申し訳なさそうにし、続けた。
「僕はレナード・テスタロッサ。軍事関係から開発までいろいろやっていてね、学園都市(ここ)の技術をちょっと分けてもらおうと思ってね」
「こんな物騒なやり方をして、かよ!」
「こうでもしないと聞かないだろ?」
「だからってここまで破壊することは無ェだろ!」
銃弾を受け、ボロボロになった街並み。見慣れた景色。日常を壊したレナードを、上条は許せない。
「うおおお!」
「無駄だよ」
「土御門の野郎…なにが「カミやんなら出来るにゃー」だ。何をしろって言うをだよ!蜂の巣になれってか!ヒャッハー!遠回しにキツいこと言ってくれるね土御門クン!」
倒れたビルが埋め尽くすコンクリートジャングルを上条は疾走する。
「おやおや、こんなとこにいたのかい。『幻想殺し』君」
突如、背後から声がした。
振り向くと、両脇に巨漢を従えた、日本人ではない、なめらかな白い肌と青みがかった灰色の瞳、そしてーー波打つような銀色の髪を持った長身の少年がいた。
「誰だてめぇ…」
「これは失礼、自己紹介がまだだったね」
少年は申し訳なさそうにし、続けた。
「僕はレナード・テスタロッサ。軍事関係から開発までいろいろやっていてね、学園都市(ここ)の技術をちょっと分けてもらおうと思ってね」
「こんな物騒なやり方をして、かよ!」
「こうでもしないと聞かないだろ?」
「だからってここまで破壊することは無ェだろ!」
銃弾を受け、ボロボロになった街並み。見慣れた景色。日常を壊したレナードを、上条は許せない。
「うおおお!」
「無駄だよ」
右手を振りかざし、勢いよくレナードへと突っ込んだ。
が、
「ぐっ…がぁあああああ!?」
レナードを守るようにして、隣にいた巨漢が上条の腹部に一撃を入れた。
みしっ、と骨が軋む音がしたと思ったら、先程いた場所へと吹っ飛ばされた。
「生身の人間じゃ、僕に触れることなんか出来ないよ」
「この…野郎!」
歯を食いしばり、もう一度上条は立ち上がり突進しようとする。
「物分かりが悪いようだね。ーーやれ」
向かってくる上条に対し、レナードは脇にいる巨漢が腕を出す。何をするのかと思い、巨漢の腕を見つめーー、
「なっ!」
腕から銃口が現れた。
二人の距離はそう長くない、短くもない。
「撃て」
(やべっ…よけられな…!)
上条は思わず目を瞑った。
「……また君か!」
「…?」
恐る恐る目を開ける。
そこにあったのは、巨人の手だった。
「相良宗介くん!」
「ふん…」
が、
「ぐっ…がぁあああああ!?」
レナードを守るようにして、隣にいた巨漢が上条の腹部に一撃を入れた。
みしっ、と骨が軋む音がしたと思ったら、先程いた場所へと吹っ飛ばされた。
「生身の人間じゃ、僕に触れることなんか出来ないよ」
「この…野郎!」
歯を食いしばり、もう一度上条は立ち上がり突進しようとする。
「物分かりが悪いようだね。ーーやれ」
向かってくる上条に対し、レナードは脇にいる巨漢が腕を出す。何をするのかと思い、巨漢の腕を見つめーー、
「なっ!」
腕から銃口が現れた。
二人の距離はそう長くない、短くもない。
「撃て」
(やべっ…よけられな…!)
上条は思わず目を瞑った。
「……また君か!」
「…?」
恐る恐る目を開ける。
そこにあったのは、巨人の手だった。
「相良宗介くん!」
「ふん…」
(なんとか間に合ったようだな…)
トゥアハー・デ・ダナンからのブースターを使った高速射出で学園都市までひとっ飛び。
(到着後、保護対象『イマジンブレイカー』を救助し、テロリストのASを壊滅させ、これ以上の学園都市の破壊を止めること、か)
「全く…つくづく厄介だね、君は!」
「その言葉、そっくりそのまま貴様に返してやる。レナード・テスタロッサ」
外部スピーカーを使い、地上のレナードといがみ合う。
「どうなってんだ!?この白い機体は俺を守った、ってことで良いんだよな」
何が何だか理解出来ていない上条。一般人でこの状況を把握するのは難しい。
「おい、お前が上条当麻か?」
今までレナードと話していた「相良宗介」と呼ばれたパイロットが、上条に声をかけてきた。
「あ、あぁ…そうだ。何の用だ!」
「上司からお前の保護を命令されている。今からここを離れる。いいな?」
「いいな?って…どこに離れるってんだよ!それにお前は一体なんなんだ!」
いまだにどうなってるかが理解出来ない上条は、宗介に噛みつく。
「…俺は私設軍事組織『ミスリル』に所属する傭兵。認識番号B-3128、コールサインはウルズ7。指令内容はお前の保護とテロリストの壊滅だ」
トゥアハー・デ・ダナンからのブースターを使った高速射出で学園都市までひとっ飛び。
(到着後、保護対象『イマジンブレイカー』を救助し、テロリストのASを壊滅させ、これ以上の学園都市の破壊を止めること、か)
「全く…つくづく厄介だね、君は!」
「その言葉、そっくりそのまま貴様に返してやる。レナード・テスタロッサ」
外部スピーカーを使い、地上のレナードといがみ合う。
「どうなってんだ!?この白い機体は俺を守った、ってことで良いんだよな」
何が何だか理解出来ていない上条。一般人でこの状況を把握するのは難しい。
「おい、お前が上条当麻か?」
今までレナードと話していた「相良宗介」と呼ばれたパイロットが、上条に声をかけてきた。
「あ、あぁ…そうだ。何の用だ!」
「上司からお前の保護を命令されている。今からここを離れる。いいな?」
「いいな?って…どこに離れるってんだよ!それにお前は一体なんなんだ!」
いまだにどうなってるかが理解出来ない上条は、宗介に噛みつく。
「…俺は私設軍事組織『ミスリル』に所属する傭兵。認識番号B-3128、コールサインはウルズ7。指令内容はお前の保護とテロリストの壊滅だ」
「……味方、ってことで良いんだな?」
「肯定だ」
「こいつの手に乗れ。AS部隊が向かってきてーー」
『緊急警告(アラーム)!』
AI、アルが敵機の発砲を知らせる。
「上条!お前は瓦礫の陰に隠れていろ!」
「わかった!」
敵のASが発砲しながら、こちらへ向かってくる。
「敵の数は三機、<サベージ>です」
「上条は後退したな…だが銃弾が五月蝿いな」
「ラムダ・ドライバを使用しますか?」
「勿論だ」
<サベージ>がレーバテインへ向け、アサルトライフルを放つ。
「敵AS発砲!」
「俺には…届かん!」
レーバテインに向け発砲された銃弾は、届く前に「見えない壁のようなもの」に当たり、弾かれた。
それを見た敵ASは、動揺し、動きが止まった。
「今です!」
「わかっている!」
タイミング良く膝に収納されていたGRAW-4単分子カッターが展開され、両手に握、敵機へ突っ込む。
「敵を叩き斬るイメージを…!」
右手の単分子カッターを<サベージ>の頭から真下へと縦に振り下ろす。
「ひとつ!」
一機目を倒した勢いを殺さずに二機目に向かい、
「二機!」
X字に斬ったところで、
「発砲!」
「!」
狙われてることで気を取り直した敵兵が再び発砲してきた。
「肯定だ」
「こいつの手に乗れ。AS部隊が向かってきてーー」
『緊急警告(アラーム)!』
AI、アルが敵機の発砲を知らせる。
「上条!お前は瓦礫の陰に隠れていろ!」
「わかった!」
敵のASが発砲しながら、こちらへ向かってくる。
「敵の数は三機、<サベージ>です」
「上条は後退したな…だが銃弾が五月蝿いな」
「ラムダ・ドライバを使用しますか?」
「勿論だ」
<サベージ>がレーバテインへ向け、アサルトライフルを放つ。
「敵AS発砲!」
「俺には…届かん!」
レーバテインに向け発砲された銃弾は、届く前に「見えない壁のようなもの」に当たり、弾かれた。
それを見た敵ASは、動揺し、動きが止まった。
「今です!」
「わかっている!」
タイミング良く膝に収納されていたGRAW-4単分子カッターが展開され、両手に握、敵機へ突っ込む。
「敵を叩き斬るイメージを…!」
右手の単分子カッターを<サベージ>の頭から真下へと縦に振り下ろす。
「ひとつ!」
一機目を倒した勢いを殺さずに二機目に向かい、
「二機!」
X字に斬ったところで、
「発砲!」
「!」
狙われてることで気を取り直した敵兵が再び発砲してきた。
「銃弾ごと、破壊する!」
宗介は拳を握りしめ、機体の前に力場を発生させて銃弾を防ぎ、
「うおおおっ!」
その力場の後ろから、見えない力で力場をぶち破り銃弾を破壊し、敵へとぶつけ、
「みっつ!」
「三機!」
「同時に言うな!」
レーバテインの頭部から、ポニーテール状に冷却パイプが伸び出た。
「終わった、のか…?」
一部始終を見ていた上条が、物陰から出てくる。
(見えない力が働いた…学園都市でもあんな技術は無いぞ…?)
初めて見る技術に、上条には疑問がよぎった。
宗介は拳を握りしめ、機体の前に力場を発生させて銃弾を防ぎ、
「うおおおっ!」
その力場の後ろから、見えない力で力場をぶち破り銃弾を破壊し、敵へとぶつけ、
「みっつ!」
「三機!」
「同時に言うな!」
レーバテインの頭部から、ポニーテール状に冷却パイプが伸び出た。
「終わった、のか…?」
一部始終を見ていた上条が、物陰から出てくる。
(見えない力が働いた…学園都市でもあんな技術は無いぞ…?)
初めて見る技術に、上条には疑問がよぎった。
『炎の剣』と『幻想殺し』が交わる時、上条当麻と相良宗介の物語は始まる!
続く…わけない