旗男の苦痛~翻弄する寝癖~
最終話 上条センサー
ホームルームが終わると、舞台は変わって放課後。部活に行く生徒や、帰宅する生徒の中に紛れて、本日は絶賛ぺったりのっぺり髪日和の上条当麻は居た。
「くっそー。今日はいろいろと散々な目に遭ったぜ……って、いつものことだな…」
何も入ってるわけでもない鞄を重たそうに肩に掛け、上条はどんよりと歩いていると、
「くっそー。今日はいろいろと散々な目に遭ったぜ……って、いつものことだな…」
何も入ってるわけでもない鞄を重たそうに肩に掛け、上条はどんよりと歩いていると、
「今日こそ電撃浴びせてひくつかせてやるから覚悟しなさい!」
と、背後から少女の声が聞こえてきたのだが、「食糧はまだ残ってたよな。一応タイムサービスでも見ていくか」などと上条は家計のことを考えている。
「いつもいつも……無視してんじゃないわよーっ!!」
どばん!と心臓に悪い音がして、上条は右手を握り締めて後ろを振り向く。
「いきなり電撃浴びせようとすんじゃねーよ!」
「アンタが無視するからでしょ!」
上条は後ろでバチバチしているチューガクセーに叫ぶ。
「こっちは家計のこと考えてたんだよ!」
「そんなの家に帰ってからにすればいいじゃない!」
レベルの低い言い争いを繰り広げる上条と美琴は、睨み合う。
(面倒な奴に会ったな……ん、あれ?)
体に蒼い電撃を纏う美琴を見つめ、上条はあることに気づく。
「な、何よ?」
「いつもいつも……無視してんじゃないわよーっ!!」
どばん!と心臓に悪い音がして、上条は右手を握り締めて後ろを振り向く。
「いきなり電撃浴びせようとすんじゃねーよ!」
「アンタが無視するからでしょ!」
上条は後ろでバチバチしているチューガクセーに叫ぶ。
「こっちは家計のこと考えてたんだよ!」
「そんなの家に帰ってからにすればいいじゃない!」
レベルの低い言い争いを繰り広げる上条と美琴は、睨み合う。
(面倒な奴に会ったな……ん、あれ?)
体に蒼い電撃を纏う美琴を見つめ、上条はあることに気づく。
「な、何よ?」
上条の自分を見つめる視線に気付き、美琴は恥ずかしそうに目を逸らす。
「な、なぁ御坂。お前…俺が誰か解るのかよ?」
「は?アンタ何言ってんの?」
アンタはアンタじゃないの?と美琴は上条の言ってることを心底不思議に思って見る。
(こいつ…俺のことを俺だとわかってやがる…!ウワーン(つД´))
今日一日中、散々上条当麻ではないだろ、と間違われ続けてボロボロだった上条の心に、美琴の存在は大きかったようで、
「ちょ!?え、何々!?」
「御坂、お前だけだ!俺を……今日の俺を『上条当麻』だと認識してくれたのは!」
思わず抱き締めてしまった。普段の冷静な上条ならば選択しなかったであろう選択を取ってしまったのだ。
この後、白井黒子に見つかり死にかけて、インデックスに家に入れて貰えなかったりと散々な目に遭ってしまうのだがそれはまた別の話。
「な、なぁ御坂。お前…俺が誰か解るのかよ?」
「は?アンタ何言ってんの?」
アンタはアンタじゃないの?と美琴は上条の言ってることを心底不思議に思って見る。
(こいつ…俺のことを俺だとわかってやがる…!ウワーン(つД´))
今日一日中、散々上条当麻ではないだろ、と間違われ続けてボロボロだった上条の心に、美琴の存在は大きかったようで、
「ちょ!?え、何々!?」
「御坂、お前だけだ!俺を……今日の俺を『上条当麻』だと認識してくれたのは!」
思わず抱き締めてしまった。普段の冷静な上条ならば選択しなかったであろう選択を取ってしまったのだ。
この後、白井黒子に見つかり死にかけて、インデックスに家に入れて貰えなかったりと散々な目に遭ってしまうのだがそれはまた別の話。