雲一つない快晴の空、上条当麻は指定された場所に到着すると、驚きで開いた口が塞がらなかった。
「す、すげぇ……」
用意周到の撮影セット、スタッフ、見る物全てが上条には新鮮だった。
「お、君が上条君か?」
呆然と立ち尽くしていると、監督とおぼしき人物が声を掛けてきた。
「あ、はい。そうです」
「話は聞いているな?」
「えぇ、勿論です」
「それなら、まずはアクションの仕方を学んでもらう」
そう告げると、監督は作業中のスタッフを呼び寄せる。
「なんでしょう監督」
「コイツに動きを教えてやれ」
「わかりました」
監督に指示されたスタッフが上条に近寄る。
「アクション監督の山下だ。君、名前は?」
「上条です。上条当麻」
「上条君、君は格闘技とかやったことは?」
「あんま無いです…つか、路地裏での喧嘩程度なんで」
あはは、と上条は笑いながら経験を語る。
「ふむ…見たところ、それなりに筋肉は付いてるようだね」
山下は上条の肉体を見回し、感想を述べる。
「感想ー!」
「どうした」
上条の肉体を観察し終えると、山下は監督を呼んだ。
「身体的にはバッチリですが、アクションの方はまだ未熟な面がありますね」
「そうか…なら、指導を頼む」
「わかりました。上条君、今日はこの後の予\定は?」
監督と話を済ませ、山下は上条に尋ねる。
「一応は暇ですけど…何か?」
「うん、ちょっと演技指導をね」
「演技って、アクションのすか?」
「そうだね。君の役は格闘主体の戦い方だから」
「格闘主体って……まさか俺が変身した後も俺が演じるんですか!?」
「あれ?聞いてなかった?」
「てっきり変身したらスーツアクターの人が頑張ってくれるのかと、」
山下から話を聞き、上条は驚愕する。ちゃんと説明しなかった土御門を恨みつつも。
「学園都市の特撮モノは『外』とは違うからね」
ははは、と笑いながら山下は上条に動き方の説明を始めた。
「す、すげぇ……」
用意周到の撮影セット、スタッフ、見る物全てが上条には新鮮だった。
「お、君が上条君か?」
呆然と立ち尽くしていると、監督とおぼしき人物が声を掛けてきた。
「あ、はい。そうです」
「話は聞いているな?」
「えぇ、勿論です」
「それなら、まずはアクションの仕方を学んでもらう」
そう告げると、監督は作業中のスタッフを呼び寄せる。
「なんでしょう監督」
「コイツに動きを教えてやれ」
「わかりました」
監督に指示されたスタッフが上条に近寄る。
「アクション監督の山下だ。君、名前は?」
「上条です。上条当麻」
「上条君、君は格闘技とかやったことは?」
「あんま無いです…つか、路地裏での喧嘩程度なんで」
あはは、と上条は笑いながら経験を語る。
「ふむ…見たところ、それなりに筋肉は付いてるようだね」
山下は上条の肉体を見回し、感想を述べる。
「感想ー!」
「どうした」
上条の肉体を観察し終えると、山下は監督を呼んだ。
「身体的にはバッチリですが、アクションの方はまだ未熟な面がありますね」
「そうか…なら、指導を頼む」
「わかりました。上条君、今日はこの後の予\定は?」
監督と話を済ませ、山下は上条に尋ねる。
「一応は暇ですけど…何か?」
「うん、ちょっと演技指導をね」
「演技って、アクションのすか?」
「そうだね。君の役は格闘主体の戦い方だから」
「格闘主体って……まさか俺が変身した後も俺が演じるんですか!?」
「あれ?聞いてなかった?」
「てっきり変身したらスーツアクターの人が頑張ってくれるのかと、」
山下から話を聞き、上条は驚愕する。ちゃんと説明しなかった土御門を恨みつつも。
「学園都市の特撮モノは『外』とは違うからね」
ははは、と笑いながら山下は上条に動き方の説明を始めた。
陽も落ち、すっかり闇が支配する学園都市をくたくたになった上条は歩いていて、とある学生寮に帰ってきた。
「ただいまー…インデックス」
あの後、拳や蹴りの出し方や走り方の指導を散々山下から教わった上条。
「こんなんでやって行けるのかな…」
いつもより疲労感UPで部屋に行くと、インデックスの姿が無かった。
「…………、」
自分の帰りが遅かったため、恐らく小萌先生の所に行ったのだろう。そう考えていると、書き置きがあった。
『とうまの帰りが遅いからこもえの家に行ってくるね。インデックスより』
飼い猫のスフィンクスの姿も見えない為、今は上条一人が部屋に居る。
「さっさと風呂入って飯食って寝るとしますか。…いや、貰った台本読んで台詞覚えねーとな」
ぶつくさ言いながら上条は作業を始める。
過酷な日々が始まることをその身に感じて。
「ただいまー…インデックス」
あの後、拳や蹴りの出し方や走り方の指導を散々山下から教わった上条。
「こんなんでやって行けるのかな…」
いつもより疲労感UPで部屋に行くと、インデックスの姿が無かった。
「…………、」
自分の帰りが遅かったため、恐らく小萌先生の所に行ったのだろう。そう考えていると、書き置きがあった。
『とうまの帰りが遅いからこもえの家に行ってくるね。インデックスより』
飼い猫のスフィンクスの姿も見えない為、今は上条一人が部屋に居る。
「さっさと風呂入って飯食って寝るとしますか。…いや、貰った台本読んで台詞覚えねーとな」
ぶつくさ言いながら上条は作業を始める。
過酷な日々が始まることをその身に感じて。